Disney行きには乗れるのに、人生を変える新幹線には乗らないの?②

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【器用貧乏は貧乏でした】

セールスライターになる以前は、セミナービジネスの塾に入っていました。

この塾に入塾したのも「入ったら、何か人生が変わるのでは?」と思ったから。


当時、私が何をしていたかというと、ネイリスト・占い師・カメラマン・アクセサリー制作販売・カウンセリング…。

「やろうと思えばそこそこなんでもできる人」なのに自分が何者かを説明できないことが歯がゆくてたまらなかった時期でした。


今だから言えるけれど、仕事も家の中も全てがうまくいっていなかったので、生活のすべてをひっくり返して逃げ出したい毎日。頑張ろうとすればするほど、一番応援してもらいたかった人に否定をされる状況は、思った以上に辛かったことを覚えています。


絶対に一致することのない価値観のぶつかり合いで、神経が疲弊しきって1日1時間を切る睡眠時間になってしまったときに、有り金かき集めて私はヨーロッパに10日間ほど家出。(この家出話は別ストーリーにて)


この時も東京まで新幹線に乗ったし、飛行機も乗りました。入塾も決まっていたのに不謹慎ですが「この飛行機、いっそ、落ちてくれないかな」と14時間乗る飛行機の中で思い続けていました。それくらい「こんな毎日」を終わらせてしまいたかったんです。


帰国後、精神的にもひどく孤独だった状態でしたが、逆に自分のことに取り組むには最高の状況だったとも言えます。否が応でも自分の将来のために取り組むしかなかったし、自分だけが将来の自分を助けられるんだとハッキリわかったから。


わかりやすく言うと、自分が1人になったときに生きていける術を身につけることをこの時に決意。


応募したセミナービジネス塾は審査があり、その意欲を入塾希望の際に書いて送ったら…副特待生枠に入り、少しだけお得に受けられたのだけど…。


現実はオンライン受講がメインで、頑張って課題をこなしたものの東京に行かずに終わってしまいました。

受講が進むにつれて「私みたいな成功できないただの人が、こういった塾にいてはいけないんじゃないだろうか?」とさえ思うようになっていき…。


しかし、受講の全日程が終わる頃、思い切って先生に相談することに。

「払ったお金がもったいないし!」と自分に言い聞かせて無料コンサルを受けてみたんです。そう言い聞かせないと勇気が出なかった。


1人の先生からは「オークションで軍資金の話、すごいじゃん、それやってみたら?あと、結構書ける人だし、ばっさばっさ人のブログを斬ってアドバイスしてみたらどう?」とフィードバックをもらいました。


そして、もう1人の先生からのフィードバックが、大好きな新幹線に乗る機会を与えてくれました。


その先生のフィードバックは「真紀さん、器用貧乏だね。これだけ器用じゃ、稼げないよ」という言葉。さらには「僕と同じで社会貢献型だね。稼ぐより人のため。でももっと人のためになる仕事があるよ?」


その続きは、私が想像していないものでした。


【こんなチャンス、ないんだよ⁉】

「真紀さんの文章って読みやすいね。長いのに、こんな読みやすい人いないよ。ライターにならない?」


相談案件とは全く別方向からのフィードバックに「え?」と思わず言葉を失ってしまった私。

セミナービジネス塾にはこのあと師匠の1人となるセールスライターの先生もいました。

それを知ってるからこそ「私がライター?いやいや…え?急に何を言ってるんですか?」と別次元の話でコンサルティングが進んでいくことについていけてない自分がいました。


「とりあえず説明会するから、東京おいで」


メルマガから購読していた尊敬している先生からのお誘い。

もしそれが高額塾のオファーだったとしても、この先生の言葉を素直に信じてついていきたかった。(今思えば可能性0の人に声かけるほどムダなことってないから、純粋に才能のカケラを見つけてもらえてんだなと心底感謝しています)


説明会が終わり案内されたのは俗にいう「高額塾」でした。


「こんな高額…どうやったら払えるのだろう」とセミナー終了後、会場の後ろの席でガクガク冷や汗を垂らして震えていました。


入塾できない言い訳を用紙からはみ出るほど書いて提出して帰ろうとしました。その用紙を受け取った先生が顔色を変えて、


「ちょっと待って!こんなチャンスないんだよ!僕から声かけるなんてこと本来しちゃダメだったけど、真紀さんは才能があるのに!ほんとにそれでいいの⁉」


他の入塾しない用紙を提出する受講者さんを横目に引きとめられました。

それでもすぐにその金額を用意できないことは案内を見たときに分かってしまったので、何を話したか覚えていないけれど、なんともいえない複雑な気持ちで会場をあとにしました。


帰りの新幹線。


自分の席に座ってしばらくすると涙がぽろぽろ出てきて、止まらなくなりました。今、その時の気持ちを思い出しても涙が出そうになります。

好きな人が死んじゃっても、膝靱帯を3本同時に切った激痛でも涙の1つも出なかった人間だったのに、この時ばかりは心底情けなくて、悔しくて。


「受けたい。でも、お金がない。でも受けたい!でも…」


心の中でキリがない問答の繰り返し。

周りから見えないように、顔を覆って長岡まで帰りました。


久しぶりに乗った新幹線は、とってもしょっぱかったな…って。

このときに味わった情けなさと悔しさという気持ちが今の自分の原点でもあり、支えでもあるんですけどね。


でも神様は、どうしても私をセールスライターにしたかったようです。


【偶然の一通のメッセージ】

その後、家に帰り、誰にも相談できずに、しょぼくれてた私。


「ライターって、確かに今まで力になりたいって思っていた人を沢山助けてあげられる仕事だ」


マンツーマンでの仕事が多かった私は相談に乗るのが仕事と言えるものでした。

ある日、いつも通りカウンセリングが終わったあとにふとこんなことを考えました。


「私が生涯かけて、力になってあげられるのって何人いるんだろう?」


そう思って電卓をはじいたら…対して多くの人の力にはなれないんじゃないかなと思いました。

だったら、私の代わりに100人一気に助けられる人や、1000人を助けている人を陰から支える縁の下の力持ちになったほうがいいのでは?と。


「でも、新潟でセールスライターなんて、聞いたことがない…稼げる保証もない」


小学校1、2年の子供が私のふさぎ込み方に「大丈夫…?」と本気で心配するくらい家でも落ち込んでいました。

翌日、パソコンを開いてぼんやりしていたらメッセージが。

メッセージの送り主。それは、たまたま同会場にいたセミナービジネス塾の同期生からでした。


***以下、実際にいただいたメッセージ***

はじめまして、○○○1期生の○○○○と申します。

よろしければ今後ともよろしくお願い致します。

実は少しお話がありましてご連絡させて頂きました。長文で失礼致します。


と言うのもつい先ほど僕も"◇◇プロジェクト説明会"に参加していたんです。


渡邊さんもつい先ほどの説明会に来ていたと言うのを●●先生からお聞きしました。

僕もそうですが、渡邊さんもかなりの覚悟があって参加されてたんだなと、、、

失礼ながらシークレットページの投稿などを拝見してその意志も伝わってきます。


僕はというと、、、


ページに投稿もしない、〇〇〇では課題を提出しない

と自分の中ではそれが志望動機や選考の障害になるのではと思っていました。


説明会が終わってから(参加費の事もありますが、)●●先生、■■さんに猛烈アピールという(笑)

その時に渡邊さんが金額の事やアピールなどの事を含めて諦めて帰ってしまわれた、というのをお聞きしました。


お二人ともすごく残念がっていました。

渡邊さんに今からでも猛烈アピールをしてほしいと言っていました。


〇〇〇に6ヶ月塾生として共にした渡邊さんだからこそ、もっとその熱意を伝えて欲しい と。正直、僕も同じ塾生の渡邊さんと一緒にプロジェクトに参加できたら嬉しいです。


ちなみに、金額の事ですが、分割回数などはなるべく多い回数になるように考慮して下さるようですよ^ ^

このメッセージがきっかけで少しでも勇気づけられたら嬉しいです。


長文失礼しました。これからもよろしくお願いします。

******************


このメッセージを読み終えた後、私がどうしたか?

部屋をぐるっと見まわして、すぐさま先生にメッセージをしました。


「〇〇さんからお話を聞きました。今さらですが、私、受講したいです。お金は分割にさせてください。頭金はすぐに作ります」


こんなメッセージを送ったものの、頭金の振込日まで「残りあと3日」という状態。


先述したように家の中は上手くいってなかったので、家族からお金を借りるなんて頭はこれっぽっちもありませんでした。


「自分で自分の人生を背負うんなら、自分でお金を作らなきゃ!」


こんなハッタリを自分自身にかましながら、ヨーロッパから帰ってきた私の通帳はほぼ空っぽ。ひたすら半年勉強だけをしていてお金も貯まっていない。眺めていたって数字は増えないし、お金も降ってこない。


期限は3日。


3日間で軍資金を作るためには「あの方法」しかありませんでした。



Disney行きには乗れるのに、人生を変える新幹線には乗らないの?③へ続く…


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