父が蒸発「クソオヤジ!」末期の肝硬変ってなんだよ!

このエントリーをはてなブックマークに追加
69




あの日


父さんは


僕を捨てた……


妹4人と母さんも一緒に



母さんは、ずっと泣いていた


家の電気は止められ


ガスも水道も止まった



ロウソクを使って夜を過ごした


近所の人が


「あれ?せいいちくんの所、もうクリスマスやってるの?良かったわねぇ」


と、11月のはじめに言われた



母さんはどれぐらい泣いてたのだろう?

子供だった僕は覚えていない



その後、家のローンが残っていたらしく

立ち退かなきゃいけなくなっちゃった……


母さんの実家が九州だったので

親戚を頼りに引っ越しをした


僕達兄妹は、


「ママー、家はどこ?」


と、今までの常識で家とはこんなもの見たいな勝手な思い込みがあったので


自分たちが住む家が

お化け屋敷のような

壁にも穴が空いて

屋根瓦もバリバリの

まさかここじゃないと

通り過ぎてしまった


まあでも、住めば都で

外で寝るよりは全然マシだった

野良犬や野良猫、ゴキブリや巨大グモ、巨大な蛾、ムカデなどは

一緒に生活をしている同居人だ。シェアハウスだったね


転校してそうそうに、イジメられ、100人ぐらいに囲まれてリンチされた。白の制服が真っ赤に染まる


クラスメイトの女子の叫び声が聞こえたけど、先生は無言だ。


どうでもいいや


それから登校拒否になった…



母さんが

生活保護を受けていたが

それでも兄妹5人では

毎日がひもじかった……


空腹で、妹も泣き出すので

僕は近所のスーパーで

万引きをした。おいしい物をイッパイ万引きした


怖かったけど、わるいことだってわかってたけど

今の僕はお魚くわえたドラ猫たちと同じ心境だった


「お兄ちゃん!美味しいねぇ」


「ありがとうーお兄ちゃん……」


罪悪感と、恐怖心で

妹の言葉は耳に入ってなかった



でも、そんな恐怖心や罪悪感はすぐに消えてしまった


慣れは恐ろしい



僕は食料はもちろん、服とか、雑誌とか漫画とか

万引きできるものはなんでも万引きした


この頃になると

どうやったら、もっと高価なものが万引きできるか?

閉店まで店に忍び込んでみようかとか

どんどん気持ちがエスカレートしていった



でも、悪者はいつか必ず、負ける。正義は必ず勝つだよね。


スーパーの万引で僕は捕まった

妹を連れて行ったのが間違いだった。

自分で食べたいものを選びたいって言うから

じゃあ選んでいいよって

安易な気持ちだった

バレやしないって自信もあった

だけど、妹にも悪いことをしている自覚があったと思う


ビクビクして挙動不審


スーパーの出口を出たところで、妹が捕まった……




心の中で、見捨てて逃げようと思った自分を今でも恥じている


最低な兄貴だって……

ごめんな。こんな最低な兄貴で……


振り向かず前へ進む……





「お兄ーーーちゃん!」


妹の泣きそうな声で

僕は我に返って振り返った


あっけなく捕まった



「親は?」


「いません」


「おじいちゃんとかおばあちゃんは?」


「いません」



それからしばらくして、

僕は何も言ってなかったが

妹が喋ったのだろう


母さんが号泣しながらスーパーに入ってきて

僕にありとあらゆる罵声を浴びせ、叩き続けた!


「お前みたいな息子産むんじゃなかったよ!人様のもの盗んで!このバカタレが!」

(オブラートに包んでます)


妹は怖かったんだろう。

全部僕のせいにした。


「お兄ちゃんが行こうって無理やり連れて……」


ごめんな。馬鹿な兄貴で……

守ってやれずに……お腹空いてるだろ?



先生にも呼ばれた

学校には行ってなかったし

万引なんかの件もあって




「お前はこの学校1番の悪(ワル)や」




きついよ先生

助けて誰か……


馬鹿なのは、僕だってわかってるけど


どこに向けたらいいかこの寂しさは


消えたかった


バカは生きてる意味ねぇもん……



だけど

死ねない。ダッサイ僕


ビビリな僕


生きたい…生きたいんだよ



僕の怒りの矛先は

この原因を作った父親に向けられた!逆恨みだよね。自己嫌悪


どうして出ていった?僕達捨てて!



探した!父さんを…

親戚縁者に電話をかけまくったでも、みんな口裏を合わせてたみたい。知らない。故郷の台湾に帰ったんちゃう?とかね……


僕は泣いて泣いて泣きまくって

お願いした。


「パパの居場所を教えて下さい」って(あ、パパって呼んでたんです(^^ゞ


父さんの妹、親戚のおばちゃんの心が開いた


教えてくれた


頑張ればできるじゃん!諦めなかったら、父さん見つけれたよ

僕の心が誰かの心を動かしたんだ!


すごい充実感だった

達成感!


馬鹿みたいでしょw僕


こんな事で達成感って

でも、嬉しかった



その後も、色んなことがあって

一緒に暮らしてみたり、やっぱ一緒には住めなかったり。

父さんには新しい幸せな家族があったから……


父さんともさんざん喧嘩した

困らせまくった

責めまくった!


「また俺たちを捨てるんだろ?」


と……


それから何年もたって

ほんといろいろあったんだけど

長くなりすぎるので……


僕も大人になりました

父さんとは音信不通


僕は妹たちとも音信不通



誰にも関わりたくなかったから……

傷付くのが怖くて怖くて



妹がよく電話してきた


僕は面倒で、居留守を使って電話は取らなかった

冷たい兄貴です


だけど、その日の電話は

鳴り止まなかった……


しつこいんだよ!


電話に出て、妹に文句を言ってやろうと思った



受話器を上げる僕



「せいいち……お前か?」


受話器の向こうの相手は妹じゃなかった


小さく枯れそうな声の

父さんだった



「なんやねん!」


僕は内心焦っていたが

ぶっきらぼうに返事をした



「お前は冷たい奴やのう……」


どっちがだよ!と、心の中でツッコミを入れつつ


「は?」

と、僕



「…………」


受話器の向こうから

号泣した父さんの声


「お兄ちゃん!なんで出てくれへんの?電話!」


妹も泣いている……


??


「お兄ちゃん聞いてる?」



なんでお前ら泣いてんねん!

怖いからやめてくれ!

胸がザワザワした



「あとでかけ直すわ」



妹は電話を切った



気になって僕は他の妹に電話して


聞いた…


父さんは


末期の肝硬変



末期の肝硬変ってなに?



だから?


え?


ガンと同じ?



余命3ヶ月なの?



……………




クソオヤジが!


嫌だ!


泣きたくない!


だって、クソオヤジなんだよ!


あいつはダメなオヤジで


ダメダメで


浮気者で

僕達を捨てた、母さんを裏切った

許せるわけない!



死んだらええねん!とさえ思っていた



だから、泣きたくない!


なんで……



なんで……死ぬんだよ



…パパ


大好きだったんだって

気付きたくなかったんだよ!


死なないでって


生きて!


って…



子供の頃、よく一緒にキャッチボールしたね


宿題も一緒にやってくれた



パパの布団で、パパの匂いがする枕が大好きだった



高い高いとか


一緒にお風呂入った事とか



もう2度と会えないんだね



プルルルル


電話がなった


父さんからだった


「来てくれ。病院まで……」

グチャグチャに泣きながら

父さんが言った


ずっと音信不通だったけど


会いに行った


会うなり、父さんが


「お前を5発殴らせろ!」

と……


は?何で僕が殴られるねん!


って、思ったけど


「ええよ」


空を切る


何度も手を振る父さん

一向に僕の頬に手が当たらない


僕は近づいた。自分から当たりに行った


バシ

バシ

バシ

バシ

バシ



「これで、お前を殴るのももう最後や」


何も言えず

ただ、僕は涙をこらえ続けた

絶対に涙を流したくない!


今思えば、あの時僕は泣いたほうが良かったかもしれない。父さんはそれで救われたかもしれないのに…


僕は何の親孝行もできず


父さんは


この世から消えた……



僕は家に帰り、子供の頃のアルバムを開いた


そこには、僕に笑顔を向けて

僕を抱きしめていてる

父さんが写っていた



僕の我慢は限界だった


独り、部屋のすみっこで声を上げて僕は泣き続けた

パパごめんって


そして、ありがとうございます


僕を産んでくれて


僕はまだ生きてます!


大好きだったんだよ!


丈夫に産んでくれた

お母さんにもありがとうございます



僕は今、夢を追いかけてます!



母さんは健在です。

離れて暮らしてるけど

一緒に暮らすつもりです


僕は今、あの時の父さんと

ほぼ同い年

結婚して子供もいる


僕は子供に何を残せるのか?


残したい…

何を思ったか絵本が描きたいって思ったんだ

最高の絵本を!

これが僕の今の夢…


キラキラビュビューン♪

読んでよかった
このエントリーをはてなブックマークに追加
このストーリーをブログ等で紹介する

せぃーさん

良く思い切って!
勇気を持って!
一番辛いことを、人には絶対に言いにくい事を、勇気を出して言い切りましたね!

痛いほど、心に伝わって来ました。
誰でも、人には言えない過去があります。
でも誠一さんは、言いました!

私は、誠一さんをとても、尊敬します❗️
心から尊敬します❗️

とても辛かった子どもの頃の話を聞かせて貰って、胸がこみ上げて来ました。

でも、最後に、お父さんと出会えてよかったですねー❣️

お父さんとの最後のスキンシップが取れてとても良かったと思います。
最後の親孝行が出来てとても良かったと思えます。

良く語りましたね❣️

立派です。
もう、誠一さんには、恐れるものは、何もありません❗️

正々堂々と生きてください❗️❣️

西田さんーありがとうございますーーー僕は寂しがって、勝手に父さんを重ねてるかも知れません。ずっと今日は涙が止まりません。かっこ悪いです僕は…

今こんなに楽しいのは、僕が生きているからこそ!生まれてこれたからこそ!

夢を必ず叶えて、天国へキラキラビュビューンを届けます!

せぃ1 ワールド

絵本作家目指してます。のぶみさんの事を勝手に心の師匠にさせて頂いております。 どうぶつ似顔絵無料で描きます♪ ダンシーだがファンシー好き(ゆる・脱力)心の中に住んでる妖精を描いている。職歴:3DCGでざいなぁぁ(PS3・WII・XBOX360などMOVE制作)漫画アシ(祝実写

|

お母さんのタグがついたストーリー

父が蒸発「クソオヤジ!」末期の肝硬変ってなんだよ!

ちくわに母を殺されたハタチの大学生の話

アルコール依存症の母が死をもって私に気づかせてくれたこととは。

⑥私が「私に暴力を振るい続けた死にゆく母を笑顔で見送るべきか(長文です)」と知恵袋に書き込んだ者です。

⑤私が「私に暴力を振るい続けた死にゆく母を笑顔で見送るべきか(長文です)」と知恵袋に書き込んだ者です。

④私が「私に暴力を振るい続けた死にゆく母を笑顔で見送るべきか(長文です)」と知恵袋に書き込んだ者です。

②私が「私に暴力を振るい続けた死にゆく母を笑顔で見送るべきか(長文です)」と知恵袋に書き込んだ者です。

私が「私に暴力を振るい続けた死にゆく母を笑顔で見送るべきか(長文です)」と知恵袋に書き込んだ者です。

いま、私が自分らしく生きていられるのは、小さい頃から母が「うちの子は◯◯◯◯◯から」と言い続けてくれたからだっていう話

【肝っ玉お母さん】病気もケガも「今しておけば将来しない」と前向きに向き合ってくれた母の話

瀬名秀明と野口英世に憧れて薬学部を目指した話

母親が東京にやってくる話

20年の月日を経て明かされた出生の秘密。他界した母親が僕に望んだこと。

受験生の母

せぃ1 ワールド

絵本作家目指してます。のぶみさんの事を勝手に心の師匠にさせて頂いております。 どうぶつ似顔絵無料で描きます♪ ダンシーだがファンシー好き(ゆる・脱力)心の中に住んでる妖精を描いている。職歴:3DCGでざいなぁぁ(PS3・WII・XBOX360などMOVE制作)漫画アシ(祝実写

せぃ1 ワールド

絵本作家目指してます。のぶみさんの事を勝手に心の師匠にさせて頂いております。 どうぶつ似顔絵無料で描きます♪ ダンシーだがファンシー好き(ゆる・脱力)心の中に住んでる妖精を描いている。職歴:3DCGでざいなぁぁ(PS3・WII・XBOX360などMOVE制作)漫画アシ(祝実写

せぃ1さんの他のストーリー

  • 父が蒸発「クソオヤジ!」末期の肝硬変ってなんだよ!