ビジネス開発グループ発足

ビジネスインキュベーション室!?

 
 2007年、営業に少し慣れてきた頃、上司より突然の人事異動を伝えられます。
(上司)「ちょっといいか?」
(私)「はい。」
(上司)「56(私の会社でのあだ名)、来月から移動になったよ。」
(私)「はい。。」
(上司)「部署は正式名称は決まって無いけど、ビジネスインキュベーション室。新規ビジネスを立ち上げるネクスウェイで初めての部署だ。」
(私)「ビジネスインキュベーション??」
(上司)「詳細は4月になって決まったら伝えるから。」
(私)「はい。。」
 『??』から始まる人事異動でした。ただ、私をワクワクさせたのは、『新規ビジネスを立ち上げる』というフレーズでした。これこそ私がビジネスの世界で挑戦したかったこと。不安や不思議よりもワクワクする気持ちに心は踊りました。 後の3年間。苦労するとも知らずに。。。

苦悩の時期

 数ヶ月後、「ビジネス開発グループ」と正式名称が決まり、社会人歴20年目のゼネラルマネージャーと、社会人歴10年目のリーダー、そして2年目の私という、私からすると何とも気後れするチームで始まりました。そして、案の定、気後れし、一人で空回りをし、上司・先輩の信頼を失い、坂道を転げ落ちるように「苦悩の時期」に突入していくのでした。

見込み顧客への電話5分。上司の講義30分。

 今でも覚えているのですが、私が気後れして失敗したこんなストーリーがあります。「ビジネス開発グループ」として発足して約半年ほど過ぎた頃、「店舗matic」というサービスがビジネス化できそうだぞ。という兆しが会社として見え始めました。そのため、「店舗matic」というサービスを見込み顧客に対して提案してみよう。ということになりました。そして、見込み顧客に電話をしてアポイントをとる役割を私がやることになりました。「見込み顧客に電話をしてアポイントをとる」と言ったって、誰にアポイントをとるかも決まっていない、どうアポイントをとるかも決まっていない。全部自分で考えて試してみるしかありませんでした。しかも、電話で挑戦するのは私一人。しかし、電話しないわけにもいかないので、しょうがなく電話をする。
(私)「お世話になっております。ネクスウェイの大塚と申します。」
(見込み顧客)「はい。何のご用件ですか?」
(私)「はい。今回、本部、店舗間の情報共有システムをご紹介しておりまして、お電話させて頂きました。」
(見込み顧客)「システムの話なら、システム部に電話してもらえますか。」
(私)「いや、あの。。わかりました。失礼致します。。。」
最悪です。今思うと アポイントなんてとれるわけないだろう。と思います。
しかし、当時の私はこれが精一杯でした。
そして、これだけではありませんでした。私が辛かったのはこの後です。
私が電話を切ると、すぐ横で上司が私の電話の一部始終を無言で聞いているのです。
そして、電話を切った後、「いや、今の電話はないだろうぉ。」「そもそも、電話に出た人が何考えているか、考えて電話してるのか?」・・・
見込み顧客に電話5分。上司の講義30分。講義の内容が正論で頭じゃわかっているだけに苦しい。。どんどん次の電話が掛けれくなりました。苦しくなった私は電話を会議室で掛けるようになります。しかし、それもバレ、「会議室で掛けたら失敗が誰にもわからないから、必ず自席で電話をかけるように。」とお達しがでます。八方塞がりです。

はじめての契約へ

何とか打開しようと片っ端から「法人営業のアポイントのコツ」「アポイント百選」見たいな本を読みまくり、社内の先輩に教えを請い、結果的に、合計700社位電話をして、300社ほどアポイントを頂き訪問し続けるのでした。そして、「ビジネス開発グループ」が発足して、1年目の冬、はじめての契約をし、私は涙を流すのでした。長くなりましたので、この話はまた後ほど書きたいと思います。

著者の大塚 雄介さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。