専業主婦を夢見た事務職OLが、夫婦で起業した話 その4

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今の旦那さんと出会ったのは、


私が心の病を患って休職をするタイミングでした。




知り合ってまだ間もなかったその距離感も、良かったのかもしれません。


とにかく彼には、仕事で悩んでいることを素直に話せたんです。


出会ったときからずっと変わらない優しさと誠実さに、安心してたんだと思う。




彼も偶然、最初に入社した人気業界の会社が超激務で、


しんどい思いをした経験があったから、


私の気持ちに寄り添って話を聞いてくれました。




そうして、付き合い始めるようになって、


これからのことも相談して、退職の決断も受け止めてくれました。






退職後しばらくはのんびり過ごしていたものの、


さすがに親も心配になって「そろそろ転職活動したら?」と私に声をかけます。




でも、そう簡単に前向きになれません。




働きたくない。


辛い思いはもうしたくない。


自分で自分の生き方を切り開こうとする向上心は、ありませんでした。




私は次第に、彼に依存するようになります。








「結婚して、養ってもらえばいい」


「パートでもしながら、ゆっくり次のことを考えればいい」




結婚を見据えて付き合い始めたから


彼と結婚できたらいいな、とは本気で思っていたけど、


内助の功で彼を支えたいとか、家事が得意だから完璧にこなしたいとか、


いわゆる専業主婦の適性は持ち合わせていなくてw




本音は、結婚することで「主婦」という肩書きや居場所が


手に入る安心感に逃げたくて仕方がなかった。






彼に思い切って打ち明けました。


このままもう就職はせず、ゆくゆくは結婚してパートでもしたい、と。






だけど、彼の答えはNO。




「結婚するとなると両親の目もあるし、ちゃんと働いていた方がいいんじゃないかな。」


「働けるうちに働いておいた方がいいと思う。」




そう言われて、あまりに正論すぎて、私は何も言い返せなかった。


結婚したいから、ご両親に心配されたくなかった。




だから、専業主婦に逃げる道を諦めました。


(当時はまだまだ未練があったけどw)






彼に後押しされる形で、2度目の転職活動の始まり。


またリクルートスーツを引っ張り出しました。




つづく

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専業主婦を夢見た事務職OLが、夫婦で起業した話 その5

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