ブラック社畜だった僕の心を折った一言は、キレイめOLの何気ないつぶやきだった。

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ねぇ、私たち、一日中ずっと、、、





はじめまして!


フリーランスのWeb屋さんをしている、タカハタと申します。

Webサイトを作ったり、企業へのコンサルをしたり、プログラミングをしたり、、、

PCと己の身ひとつで仕事をする、いわゆるノマドワーカーをやっています。


そんな僕も、何年か前までは、フツーに企業で働くサラリーマンでした。


ところが、うっかりブラック企業に転職してしまったことを機に、体調を壊して会社をクビに。

社会からハジき出される形で、やむなく独立・フリーランスになりました。


今回はその、社会からハジき出される直前の話。


ブラック企業での勤務をかろうじて支えていた僕のメンタルが、儚くも散った瞬間のことを書こうと思います。


「定時は9:30-20:30です」




ぼくが駆け出しのエンジニアだった頃、うっかり転職して入ってしまった企業は、いわゆるブラック企業。


それも、「うちはいつまでもベンチャーだ!」みたいなことを触れ回り、それをブラック労働の免罪符にしている「自称ベンチャー(笑)」のしょーもない会社だった。


そこでは、創業社長であるCEOを頂点とした一種の宗教みたいなノリが色濃く、仕事第一、ハードワークを是とする社風が支配する世界。


入社初日に人事に言い渡されたトンデモ制度をちょっとだけ紹介すると、


定時は9:30-20:30です。

・自分の頭で考え抜いて欲しいので、Google検索は禁止です。

・自分の頭で考え抜いて欲しいので、業務時間中、他の社員との会話は禁止です。

・乗っている電車が遅れようと、止まろうと、遅刻は認めません。1秒でも間に合わなかったら、その日はすべて欠勤扱いにします。


などなど、今になって冷静に見てみれば、21世紀とは思えない前時代的なバカバカしいルールにまみれたヘンな会社だった。


ついてこれない奴は役立たずのダメな奴で、いつでも辞めてくれて結構、みたいなことを常々言われ、

実際、人事から別室に呼び出されてツメられてるやつなんかも少なくなかった。


僕のデスクから見える範囲だけでも、毎週一人くらいは誰か居なくなるような状況で、

大量採用・大量離職が前提の、とりあえず人を取ってからふるいにかけるタイプのブラック企業だった。


ブラックIT現場に咲く一輪の花。キレイめOL、エリナさん


アホな会社のいろいろなところに違和感を覚えながらも、転職早々に辞めるわけにもいかないなーなんて考えながら、どうにか仕事を続けていたところ、ぼくの3つほど隣のデスクに、新しい人が入社してきた。


すらっとしてシュッとした感じの、いかにも仕事ができそうな美人さん。


男だらけのエンジニア連中は、心なしかソワソワしているようだった。


*        *        *


このキレイめOLさんは、女優さんで言えば真野恵里菜さんにどことなく似ていたので、ここでは仮にエリナさんと呼ぶことにしよう。


先にも紹介した通り、このストーリーの舞台であるブラック企業では、基本的に近所の人と話すのは禁止。


だから、エリナさんが入社してしばらく経っても、特に僕たちの間に接点はなかった。


そんな日々がしばらく続いたある日の夜遅く、きっかけは忘れてしまったが、なんとなくダラけた空気が職場に漂い、禁を破って誰ともなく雑談を始めたことがあった。


仕事をサボるのが大好きな僕は、さっそく雑談に加わり、しばらくは周りとどうでもいい話をしていた。


するといつの間にか、僕らの輪にエリナさんが加わった。


女に免疫のないエンジニア連中の、かすかな動揺が伝わってくるようだった。


キレイめOLのなにげない一言が、僕のメンタルをへし折った。


さて、エリナさんが来たからといって、気の利いた話題を振れる男などいない。


会社の理不尽なルールについて、仕事の愚痴、人事の悪口など、なんということのない話が続く。


ところが、ここでエリナさんのこぼした何気ないひとことに、僕は凍りつくことになる。



エリナさん
私たち、一日中ずっと会社にいますもんね。家族よりも長い時間、一緒に過ごしてますね。

*        *        *


「私たち、家族よりも長い時間、一緒に過ごしてますね」


この言葉が、頭の中で何度も響き続けた。


「家族よりも、長い時間、、、?」


「家族よりも、恋人よりも、会社でこいつらといる時間の方が長いだと??」


なぜだ?なぜ、別にそれほど好きでもないこいつらと過ごす時間の方が、大好きな人たちと過ごす時間より長いんだ?


こんなどうでもいい連中と、どうでもいい事をして過ごす時間が、俺の人生の大半だっていうのか??



なんかそれ、おかしくない?人として。


そんな人生、嫌や。



社会人として当たり前とかいう人いるかもしれないけど、そういうの関係ない。


ただ、俺が嫌だから嫌だ。


他の連中がどう考えてようが知らん。


俺が気に入らないことは、気に入らない!

それが常識とか、社会人としてどうかとか言うんなら、それは俺以外の連中がおかしいんじゃ!!


そう思いながらも、人生の大半の時間を会社での望まぬ仕事に浪費している事実に直面した僕は、

身体中から力が抜け落ちていくような感覚を味わった。





さて、この日を境に、僕は明らかに仕事に身が入らなくなった。


出勤時間もどんどん遅くなり、始業に間に合わず遅刻することすらあった。


頭の回転も昔より遅いし、あらゆるパフォーマンスが落ちているのが自分でもわかった。

メンタルも明らかに削られていくのがわかったし、周りから心配されることも増えた。


無理な勤務を支えていた精神力というか、なにか気力のようなものが失われると、

身体に不調が出て病院送りになり、ドクターストップがかかるまでそう長くはなかった。


ある朝、僕は限界を迎える。

会社へ向かう電車の中、立っていられなくなり、途中下車した。


東京メトロ永田町駅のホームで僕は、そのまましばらく動けなかった。


そして、その日を最後に、図らずもぼくのサラリーマン人生は終わることになる。



社会人の最優先事項が仕事って、誰が決めた?




こんなことを言うと、うるさい連中が湧いてきそうだけど、僕の人生において仕事の優先順位は低い。


仕事だからやらなきゃいけないとか、仕事だから頑張らなきゃいけないとか、そういうの面倒くさいし鬱陶しい。


僕は永遠のクソガキだしワガママだから、仕事だから、とか、社会人として、とかじゃなくて、自分がそれをやりたいかやりたくないかだけで決めたい。


(今は自分のやりたい仕事ばかりで費やす時間が多めにはなっているけれど、それは楽しいからいいのだ)


どうだろう。いま、あなたは自分の貴重な人生の時間を、いったい何に使って生きているだろうか?


社会人だから、会社に行くのが当たり前。

社会人だから、仕事をするのが当たり前。

社会人だから、我慢するのが当たり前。


みんなそうしているから、そうするのが当たり前。

みんな我慢している。


社会はそういうものだ。大人になれ。


こういうことを言う連中に騙されて、人生の貴重な時間を奪われないようにしなければならない。

つまらない人生を生きている人間のアドバイスなど、聞く必要はないのだ。



社会からハジき出され、地獄の日々を越えた先に見えたもの


あの日から2年ほどの月日が流れた。


僕はいま、タイ・プーケットのリゾートホテルに滞在し、穏やかな午後の時間をプールサイドでのんびり過ごしながらこの記事を書いている。





しばらく入院したり、病気のせいで薬漬けの日々を送ったり、睡眠薬のお世話になったりという地獄の日々を過ごした時期もあったが、

いろんな人が助けてくれたおかげで、どうにかまた人並みの生活を送れるようになった。


とりあえず立ち直りはしたものの、また企業に雇われて働くという選択がどうしても考えられなかった僕は、PC一台、己の身ひとつで独立して仕事をすることにした。


独立した、といえばずいぶん聞こえはいいかもしれないけど、まだまだキャッシュフローはギリギリの自転車操業だし、大富豪になれたわけでもない。

本当に理想とする状態までは、まだ少しだけ距離がある。


けど、少なくとも今は、PCとネット環境さえあればどこでも仕事ができる状態までこぎつけた。


いつ、どこで、何をするか。そして、誰と過ごすのか。


限りある自分の人生の、限りある貴重な時間を何に使うのか。


それを自分で決めることができる自由を、僕はようやく手に入れることができた。




長いはずだった人生も、いつかは持ち時間がゼロになる


僕はなにも、サラリーマンであることや、会社勤めそのものを否定したりするつもりはない。

それが性に合っている人もいるし、心から楽しんで働いている人も知っている。


別に、サラリーマンだろうがフリーランスだろうが、専業主婦だろうが、学生だろうが、

なんならヒモやニートだろうが、別に本人が楽しく過ごせているのなら、何やって生きていても良いと思う。


ただ、今の働き方、自分の時間の投資先に少しでも疑問を覚えているのなら、それは変えなきゃいけないんじゃないかな。



*        *        *

長いはずだった人生も、いつかは持ち時間がゼロになる。

デヴィッド・フィンチャー「ファイトクラブ」より

*        *        *



どうでもいい連中と、どうでもいい会社で、どうでもいい仕事をしながら過ごす時間と、

自分の好きな人と、自分の好きな場所で、自分の好きなことをしながら過ごす時間。


どちらでも選べるとすれば、あなたなら、どちらが多い人生にしたいと思うだろうか。



私たち、一日中ずっとここにいますね。ずっと、一緒に過ごしてますね。


僕があの日、エリナさんから聞いたこの言葉。

あなたなら、誰の口から聞きたいと思うだろうか。





最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!


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”それが常識とか、社会人としてどうかとか言うんなら、それは俺以外の連中がおかしいんじゃ!!”あっぱれな正論です。高畑さん。

Hamanakaさん、コメントいただきありがとうございます!
できるだけ、周りからの意見より、自分の信念や価値観に従って生きていこうと思って頑張っているところです。
それを許容してくれる人や、面白がってくれる人が居ることにいつも救われております^^

高畑 祐輔

【ブログ書いてます→ https://media-owner.com/】 Webメディアオーナー/SEOコンサルタント。元IT企業のサラリーマン。ブラック企業で体を壊した挙句クビになり、やむをえず独立。PC一台で仕事をするノマドワーカーとして時間と場所にとらわれないワークスタイルを実践中。

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高畑 祐輔

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高畑 祐輔

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