「邪魔だー、すっきりさせたい!」と思っているのに片付かないとき
片付いていない部屋にいると……
私もそうだが、女性の多くの人はホルモンのバランスと精神状態の波が干渉しあっているから、
・家事も仕事も元気いっぱいでこなせるとき
・仕事はこなすものの、他のことは放り投げて眠ってしまいたいとき
などの差が出てくる、と思う。
片付いていない部屋を見ていると「私って今、精神状態が悪いんだなー」と思えたり、「片付けなくちゃだめじゃないか!」と自分を責めたりして、余計につらくなる。
「片付けなくちゃ!」「でも片付けられない……」のスパイラルにはまっていたある日、ふと気づいたのだ。
モノはここに突然湧いてくるわけじゃない
当たり前のことなのだが、この部屋が散らかっているのは、散らかるだけのモノがあるからだ。そして、それらのモノは、突然ここに湧いてくるわけではなく、天から降ってくるわけでもない。
・あなたがここまで運んできたのかもしれない
・身内の誰かが運んだのかもしれない
・友人からの贈り物かもしれない
ともかく、誰かが何かの理由で、モノを運んできたからここにある。
今は「邪魔」かもしれないが、かつて何らかの目的をもって運んできたはずのモノ。
その目的って何だっただろうか?
ここに運ばれてきた理由はなんだったか?
そいうことを思い出していると、目の前にあるモノが愛しくなる。
人間は、愛しい人には幸せになって欲しいと思うし、愛しい我が子が自立して巣立っていくときには、涙をのんで見送るだろう。
「より幸せになれる場所を見つけるんだよ」
という思いを抱いていることだろう。
だから今、目の前のモノが愛しくなった瞬間に、考えてみよう。
「これがここにあることが、このモノにとって幸せだろうか?」
たぶん、洋服は床でホコリをかぶっているより、タンスできちんとたたまれている方が幸せだし、本は本棚にきちんと並べられている方が様になっている。もう使わなくなった何かは、今必要としている人の手に渡った方が幸せだろう。
目の前のものを「邪魔だ」という観点から排除するのではなく、「愛しい」という気持ちを持って「どこへ持って行けばより幸せになれるか?」を考える。
そうすれば、「片付けなければ!」という重圧的な考えから解放されるのではないだろうか?
もちろん、「片付けなければ!」と思っていて、片付けが進むのなら、その考えを変える必要はない。でも、そう思っていながらできないのなら、考えを変えるのも1つの方法だ。
次の本に書きたいこと
人間が悩むとき、考えるとき、そこには「何か・誰かとの関係」が生じていることが多い。
たとえば恋の病はつらいけれど、そこに愛しい誰かがいなければ悩むこともできない。そう考えれば「そこに、その人がいてくれる」ということに、まず感謝したくなるだろう。
ここまでの内容は、前に出版した本であえて掲載を見送った部分だ。病気にかかって精神的に混乱している患者さんに、精神論ばかりを語るのはよくないと考えたのだ。
次の本には「片付けるための考え方」として、ぜひ書き込みたいと思う。
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