私の仕事は「予備校講師」

  私の仕事は「予備校講師」


  「塾講師」と書こうと思ったけど、予備校講師にしました。教えている生徒が、小学生や中学生なら、塾講師だろうけど、私が指導している生徒はほとんどが高校生だからね。

 大学は教育学部だったし、卒業後は日本とアメリカの学校、塾、予備校、専門学校をわたり歩いて30年。教育畑ばかりで仕事をしてきました。教えているのは、数学と英語。

 こう書くと、

「適当にやってんだろう!」

 と、言われることが多い。

「数学講師が適当に数学を教えているんだろう」

 か

「英語講師が適当に数学を教えているんだろう」

 というわけだ。

 仕方ないよね。中学校でも、高校でも、普通は担当科目が1教科だから。でもね、私は、適当にやるのが嫌い。だから、英語に関してはアメリカのユタ州ローガン中学校で1年間教師をして帰国。

 英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級、観光英検1級の資格をとった。適当にやっているなんて言わせない。

 数学は、センター試験を10回受け、京都大学の二次試験を7回受けて問題研究を続けた。成績開示をして、7割正解を確認した。適当にやっていない。

 指導している生徒の多くが、国立大学医学部や旧帝受験生だけど、指導に行き詰まったりはしない。つまり、学力に問題はありません。

 自分の学力を誇っているわけではないですよ。そうではなくて、2科目指導ができると人件費が1名分で済む。すると、生徒の方に納めていただく月謝を低く抑えることができるんです。

 「ゆとり教育」が終わったあとも、公立中学校では相変わらず「業者テスト追放」「偏差値反対」「輪切り指導はしません」という姿勢なんですね。だから、生徒たちは、本当に困ってます。

 それで、私は生徒や保護者の方の声に耳を傾けて、学力順位もつけるし、偏差値も、業者テストも利用しまくっています。全共闘世代とか、日教組なんていうのは、とっくに時代の要請がなくなっているのに一定の力を行使し続けている。

 これは、本当に老害というやつです。できるだけ早く、現場から去ってもらう必要がある。生徒たちは「合格」したいのであって、政治的な主張など、どうでもいい。そこが分かっていない講師も教師も迷惑でしかない。

 講師、教師も問題。 

 私は、名古屋の7つの予備校、塾、専門学校で14年間指導させてもらった。そこで出会った英語講師に、英検1級に合格した講師に会ったことがない。旧帝卒の講師に会ったのは、たったの一人。それも、司法試験受験中のアルバイト。

 内情を書くと働けなくなるので、みんな沈黙している。私は、独立して自分の塾を経営しているので書けるのだが、受験産業は人材難なのだ。本当に英語ができる人は、講師などしていない。通訳や翻訳をしている。

 京大「医学部」を受験する子は、合格レベルの数学力がある講師に習いたいに決まっている。しかし、冷静に考えてほしい。そんな人、この日本にどれほどいるんですか。

 現状は、草野球のコーチがプロ野球をめざす子を指導しているも同然なんですよ。学校の教師も同じことです。同級生で一番勉強できた子は、今なにをしていますか。教師ではないと思う。

 責めるつもりはないですよ。私も欠点だらけの講師だし、生徒をマジメな生徒に限定して授業をしているわけで、不良はお断りしています。学校は、生徒を選べません。最近は、ムチャックチャな生徒が多いので、指導不可能な場合も多い。

 いつの時代も、どの国も、社会はカオスな面があって、必ずしも秩序は保たれない。学校も同じで、犯罪者予備軍は必ずいるものだ。いいかげんに、建前を捨てて本音で議論をしないと、学校は崩壊する。塾も予備校も同じだ。


 改善案

1、クラブは完全自由化する。素人の教師が指導するのは危険な場合もあるし、

  生徒も教師も時間的な負担が多すぎる。やりたい生徒だけやればいい。

2、クラブの負担がなくなった教師は、授業研究に専念する。採用条件をもう少

  し厳しくする。英検1級とか。予算をつけて待遇を上げないと無理だけど。

3、業者テスト、偏差値、相対評価の通知表などを復活させる。現実をありのま

  ま示す教育をしないと、生徒は勘違いしたまま社会に出ていくことになる。


 ネットで検索してもらえば、すでに教師たちが部活からの解放を求めて署名活動を始めているのが分かる。生徒も、幽霊部員が増えている。できるだけ早くクラブの自由化を制度化してやってほしい。

「あの先生に何を質問しても、答えてもらえない」

 という教師は追放すべき。

 受験は、相対評価なのに、絶対評価の通知表など無意味だと生徒が言っている。どうして大人は、そういう生徒の声に耳を傾けないのだろう。

 事態は、早急な対策が必要なほど緊迫している。文科省、教育委員会、日教組などに任せておいたら、100年経っても何も変わりませんよ。主権者である国民が声をあげないと。

 マスコミも取り上げないから、誰も知らないうちに学校は崩壊に向かっています。

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