ベルリンのエンジェル投資家おじさんF

Angellistで知り合ったおじさんFとMTGしてみました。っていうと微妙な響きですが、真面目にビジネスの話をしてみました。(念のためいうとAngellistは投資家と起業家のマッチングサービスです)会社を立ち上げたばかり、特にベルリンでヨーロッパ風の見た目でないととにかく最初は現地の投資関係の人たちとの繋がりを作るのが難しいと感じていますので、(イベントとかは簡単そうでいて特に難しいですね、なんの文脈もないなかで話しかけるのは至難の業)まずはいろいろな方と”個別”にお会いしてキャラクター、スタイル、パターンを理解しようというスタンスでいます。彼らとしてもそもそも何年いるのかわからない非EU人にメンター&投資を検討するのはかなりリスクでもありますので慎重に考えるのが普通でしょう。現地のクラウドファンディングとか結構対象はEU人のみです、とあからさまにいってたりするとこもあったので、いくら国際的といわれてるベルリンでも閉鎖的な集団とオープンな集団があるので、その判断も難しいんですよね。はやりヨーロッパ人か否かは”表面的なおつきあい”においては全くフレンドリーな人も、”お金”がらみはでかいんですね、個人的にはその壁はよく感じます。

これまで仕事で培ったネットワークをつかって云々という発想はありますが、ベルリンでは僕はまだニューカマー(来てからまだ1年と少し)なので大したネットワークがないのと基本的に日本でのネットワークでこちらとリンクするところがないので、あまり過去のネットワークと言うのは使えないのです。あるいは別の見方として事業開始したばかりの会社に投資するという会社は普通に考えてもほとんどないはずなので、地道な活動をやっています。

今日お会いした、恰幅の良い(でかい)、ドイツ人のおじさん(自称エンジェル投資家)は第一印象はわりかし良かったです。自分一応MBAで一通りの起業シミュレーションは経験したし、ナイジェリア人とポルトガル人の同級生とチームを組んで投資家ピッチもしたが、実際と練習はやはり顕著にちがう。いちばんちがうのはやっぱり相手が、こいつのアイデアはきちんと金になるか?という当たり前の視点で見てくるし、30分話せばもう30分のリターンを求めてくるという所(その場で現金くれってのではなく)

コンセプトを話して、つくりかけのピッチを見せて”Problem"のところでいろいろ話しました。どうしても最初はプロタイプというと仮の製品くらいを想定していたのですが、スーパーなエンジニアの友人に相談しても実際自分のやりたいことは3人のエンジニアをフルスタックで6ヶ月働いてもらうくらいの工数がかかるらしく(超ざっくりみつもりで、ちなみにベルリンのフリーエンジニアの相場は一日600−650前後で他の西欧都市よりちょい安めで、日本より高いとのこと)とても自己資金だけでそんなハイリスクはとれません。おじさんFいわく、システムは客が見えればいくらでも安くシンプルにつくる方法はあるので、まず客の属性と、客から見たニーズをしっかり調査して、Marketサイズももう少し根拠のある数字にドリルダウンしていこう、基本、客のニーズとそのニーズを満たすために行うべき行動パターンが”プロトタイプ”だ。製品そのものじゃない。という、初対面なのに結構的確なアドバイスをいただくことができた。

エンジェルおじさんFとは翌週までに2つ宿題をもらい、翌週に電話でまた話ことにした。メンターからはじめましょうというかんじで、一緒にやっていく上で彼がみたタイミングで投資はOKという流れ。自分判断だと彼の視点はかなり自分と違うし、ドイツ国内のネットワークはあるようだし、あまり一緒にやるリスクはないと判断。(最悪実はこれで研修費をあとからチャージされるくらい。でもそこは普通チャージのタイミングをいうはず)彼自身は過去に2社エンジェル投資を実施したことがあるとのこと。何%シェアー渡すとかももう少し話した上でという形だが、まあ、向こうもこちらも実験的なかんじなのかも。一応ガッチリ握手して帰っていった。どうなるかわからないが、これでももしWinwinなかんじですすんだら、Angellist って意外と良いサービスなのかもしれない。

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