ソーシャルゲームで借金300万作った話

わたしは34歳の、地方で歯科助手をしている女です。

正社員ではありますが、手取りは15万ほど。独身の実家暮らし、彼氏もいません。父親は中学生の時に他界し、母が女手一つで育ててくれました。今も、育ててくれています。わたしは一切の生活費を家に入れていません。

働き始めた頃、家にお金を入れようとしました。しかし、母はいらないと言いました。「お前の年代は、きっと将来大変になるから、その分貯金に回しなさい」と言ってくれました。年金暮らしになってからも、ずっと、ずっと、何も言わず、わたしを養ってくれています。


わたしは、そんな母にありがとう、と言いながら、お金をドブに捨てるような使い方をしています。

スマートフォンでできるソーシャルゲーム。ソシャゲと呼ばれる、無料で始められるけれど課金していく事で強くなる、オンラインで他のユーザーと協力したり競い合う、現在となってはごく一般的なゲームです。

2年前、それに、はまりました。本当に、「嵌った」。底無し沼に、頭まで、一気に嵌った感覚です。もう沼の中の景色しか見えない。ソシャゲの世界がわたしのすべてになりました。

他の人より強くなりたくて、羨ましがられたくて、裕福なふりがしたくて、運が良いふりがしたくて、現実では得られない承認が欲しくて、認めてもらいたくて、認めてもらいたくて、認めてもらいたくて。

どんどん強くなり、どんどんお金はなくなり、お給料だけでは足りず、結局、タイトルの通り借金をしました。リボ払いと消費者金融で300万。あっという間でした。


なんのために生まれてきたんだろう、わたしは。


母には、言えません。でも、いつかバレるのでしょう。わたしは死んだほうがいいのだろうなと思います。いなかったことになれば、生まれなければ、どれだけよかっただろう。毎日、そんなふうに思います。

死にたいと思うほどどれだけ自己嫌悪を繰り返しても、泣いても泣いても、課金がやめられないのです。こんな事になるとは思ってもいなかった。


すべて自業自得です。


さあ、わたしが34歳までパートナーも見つけられず、低収入な仕事にしか就けず、母子家庭のくせに親のスネをかじり続け、ゲームごときに収入を注ぎ込むだけでは飽き足らず、多大な借金を作った、甘えた愚かなおばさんであることは、以上でお分りいただけたかと思います。


なぜこんな事になってしまったのか、わたしなりに、自分を振り返り、整理していきたいと思います。

もし借金を返せないまま死んだ時、訳のわからない状況に放り込まれる母に、残しておけるように。

ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。

著者のIshinawa Sioriさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。