希望を捨てきれなかった私の物語3

前話: 希望を捨てきれなかった私の物語2


しかし、田舎の掟は中々厳しい。両親に関東の大学を受けると伝えると、断固反対で、金は出さないと言われた。私は受験にかかる費用をどうすることもできず、途方にくれていた。そこで、地元の大学を受けつつ、こっそり地元で受けれる関東の大学を受けた。で、関東の大学のみ合格し、現実を突き出してみたのである。悶着はあったが、最後は好きにしろと言ってくれた。こうして、400万の借金を抱え、晴れて関東進出に成功したのである。

2万のボロアパートでの貧乏大学生活。井の中の蛙大海へ出る。自分が訛っている事に初めて気づいた。みんなキラキラしていて、自分の育ちの悪さを実感した。劣等感は隠せなかったものの、素晴らしい仲間達に恵まれ成長出来た4年間だったと思う。

このころ、夢が出来た。

笑われるかもしれないが、「東京のタワーマンションに住む。」である。

夢を追いかけ、就職で東京へ。5万のボロアパートだけど、東京は輝いていた。田んぼの真ん中で育った身としては、果たして同じ日本なのか疑った。高層ビル群をみて、未来にタイムスリップしたのかなと目を見張った。

このころ、好きなことが出来た。

最先端技術を調べ、未来を感じることだ。推し技術には投資をし、応援し続けた。

今、楽しくてしょうがない。 

なぜなら、劣等感に満ちた自分の過去を話せるようになったのだから。長い間、不遇の扱いであったその技術も、誰かの人生と連動するように芽が出つつある。まもなく笑えるような夢はかなうかもしれない。

次は、与えたい。

辛い思いをしている子ども達に希望や夢を見せてあげれたらなと「強く」思う。

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