『 一度死んだ、あの日から。』 ~ 僕が、起業するまでの話 ~【最終回】

このエントリーをはてなブックマークに追加
29


【 大学受験を乗り越え、起業の道へ。】




奇跡が起きた。




なんと、翌年の春、一浪の末、

大学に合格することができた。



体の震えを押し殺しながら、勉強を再開出来たのは11月。


そこから延々と泣きながら、相変わらず全力で歌いながら、

高1の内容から勉強しなおした末、



唯一、1校から合格通知が来た。



まさか合格出来るとは思っていなかった。

もう無理だと思っていた。

本当に信じられなかった。



初めて嬉し涙を流したあの瞬間は、今でも忘れない。



現役時代に目指した大学とはかけ離れた結果だったが、

大学進学ましてや生きることも諦めていた僕にとっては、

この上なく最高の瞬間だった。



僕は、自分の力だけで、地獄から這い上がった。




大学へ行って、しっかりと勉強しよう。


進学先は、「経営」と名の付く学部だ。









上京し、それからは今までの孤独な生活とは一変して、

とても楽しく、幸せな生活になった。


そして、大学でやりたいと思っていたことを全てやり尽した。



ダンスサークル


高校生の時からずっとやりたかった。

やっとやっと出来た。



海外一人旅


インド。「死」が基準になっているから、

危険といえど、怖さは皆無だった。

やっぱり、世界は広かった。

もっと、もっと、世界を知りたい。



ボランティア


ちびっ子のキャンプの先生。

将来、自分が親になった時のため。

親としての練習をさせてもらうためだった。


僕でも伝えられる事があるのではと、

純粋な心と向き合うのが楽しかった。

これは、今でも続けている。






素敵な友達や先輩・後輩にも恵まれた。


小中高、ずっといわゆる2軍の僕は、

キラキラした人と関わるのは少し勇気が要ったけれど、

とても仲間想いの友達ばかりだった。



幸せだった。



嫌いな人なんて一人もいない。



本当に幸せだった。



人と関わることが怖かったけれど、

何気ないことでも

ありがたい、嬉しいと思えるようになっていた。





一度死んだあの日から、


僕の人生は変わったんだ。







2年後の冬、僕は念願だった起業の夢を果たした。


以前テレビで見た、

ファッションで人を笑顔にする仕事。


自分の力だけではなく、いろんな縁があって、

実現させることができた。



正直、あの日の僕と比べて、

就職できる企業はいくらでもあった気がする。



でも僕は、この道を選んだ。



いや...ずっとこの道に進むことしか考えていなかった。



人生に絶望していた時に、

初めて本気でやりたいと思った事だ。

どうしてもやり遂げたかった。


そしてそれは、

今、僕が生きている証のような気がしたから。



自分で選んだ道だけど、

楽しいこともあれば、嫌なこともある。

お金を稼がなきゃいけない悩みもある。


でも、基本的に全部やりたいことをやっている。




僕は今、自分で選んだ道にレールを敷きながら歩いている。




今まで人に頼ることもできなかったけれど、

いろんな人との出会いがあったからこそ、

こうして進みたい道を進むことが出来ている。



死んでいたら、出会えなかった人達ばかりだ。










【 挫折した出来事こそが、自分らしさを見つけるカギとなった。】



エリートコースを脱線して、


自分の小さなプライド、価値観、人の温かさ、


気付けたことがたくさんある。



それは苦しくもあったが、

脱線したことで、

一番自分らしい生き方を見つけることが

出来たのだと感じている。



一度も失敗したことがない人間なんて、

きっと一人もいない。


大きな失敗をしたことで、

「人生の終わりだ」と

悲観してしまう人は、星の数ほどいるだろう。



僕のように固定概念にとらわれて、

「 こうしなきゃいけない 」

「 こうならないと失敗だ 」

という価値観に支配されて苦しんでいる人がいるなら.........



もし辛くてどうにもならない人生を送っている人がいるなら............




変な話だけど、

一度、気持ちの上だけで、本気で死んでみればいい。


本当に「その人生」を終わらせてしまえばいい。



自分の命は、

自分を大切に思ってくれる人のものだ。


だけど、自分の人生は自分のもの。


その人生は終わったと、

思い切って自分で決めつけてしまえばいい。




目を開けたとき、そこに広がる「世界」には、


いままで見えなかった幸せのカケラと可能性が

たくさん散らばっていて、

これからの人生を楽しむことが出来る自分の存在に気が付く。



そして、生きられる喜びを感じられるだろう。


もしかしたら、

まだ這い上がれる力も残っているかもしれない。



やり直すことは出来ないけれど、

出直すことはいくらでも出来るのだから。




「死」というものを隣に感じながら、

決して当たり前ではない今を「生きる」。


すると、ほとんどすべてのことに、

「幸せ」と「有難さ」を感じるはずだ。





多くの人と共通する普通の旅もいいけれど、

レールから外れなければ行けなかった世界、

見られなかった景色がたくさんある。


そう思うと、脱線した旅も悪くない。





どんな人生だとしても、

この一瞬一瞬は自分だけの宝物。





これから何度失敗しようが、


どんなことが待っていようが、



僕は残された余生を、

自分らしく、


思いきり楽しんで生きていく。






- fin -



読んでよかった
このエントリーをはてなブックマークに追加
このストーリーをブログ等で紹介する

|

平山 真康

 

平山 真康

 

平山 真康さんの他のストーリー

  • 『 一度死んだ、あの日から。』 ~ 僕が、起業するまでの話 ~

  • 平山 真康さんの読んでよかったストーリー

  • 『 一度死んだ、あの日から。』 ~ 僕が、起業するまでの話 ~【第4回】