玉子隠され事件

もう遥か20年以上前の話だが、私にとって初めて体感するカナダの冬。 全館空調の家でも寒さは堪えた。 事前に聞いていた話では、カナダの家は暖房にコストを掛けるから暖かいし、車社会で移動先も全館空調で暖かいから、意外と冬は寒さを感じないという事であった。


同じ様な話を北海道の札幌出身の人も言う事がある。


「札幌寒くないですよ、むしろ中途半端に関東の冬の方が寒いですよ。」


住宅が寒さに対して完全防備している地域では本当の話と言えば本当なのであろう。 しかし、初めてのバンクーバーの冬は寒かった。 バンクーバーで寒いと言われる日はマイナス10度くらいになる。


英語に馴染む一環で夜には部屋のテレビをよく見ていたのだが、カナダの冬の天気予報は確かに私の度肝を抜いた。 マイナス20度とかマイナス30度というトンデモナイ都市や地域がザラにある。 バナナで釘を打つとか言ってる場合ではない。 私は大阪出身で、気温が10度より下がったらストーブを入れましょうという公立小学校や中学校で育った身だ。 バンクーバーのマイナス10度なんて未体験ゾーンであった。


事実、バンクーバーはカナダにおける都市の中で決して寒いと言われる都市ではない。 カナダの公立高校で学んだ事だが、昔からカナダの東海岸のホームレスは大陸横断鉄道に ”乗っかって” 冬は西海岸のバンクーバーに移動して来るんだよという事だった。 バンクーバーはカナダの中でも、...





"kanata" と呼ばれた大地で

002号: 玉子隠され事件

ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。

著者のBN Murakamiさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。