「その夢には、はかり知れない価値がある。」

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ここはもう、私のいる場所ではない。

 

 それから、レッスンに出ては、その日出来なかったことをひとつひとつ自分の感覚の中にしっくりくるまで落とし込んでいく、地道な日々を送っていた。また、仕事ではいくつかの会社を転々とした。尖った性格は少しずつ丸くなり、会社の中で交わされる、なんの興味も湧かない話にもなんとか上辺だけは合わせられるようになっていた。話を合わせないといじめられ、仲間はずれにされてきた過去が、私を守ってくれていた。もちろん、中には味方でいてくれる人もいたが、どんなにおとなしくしていても、なぜか、私は目立つらしく、少しでも目立つといじめられた。表面的にはおとなしくしていても、私の中にある芯は強く、納得しないことには絶対に首を縦に振らない、そんな頑固な性格はきっと伝わっていたのだろう。そんな私の態度に相手は恐れ、権威を振りかざされたことは何度もあった。それでも、自分が納得できないことには絶対に癒合しなかった。

 表向きには合わせられるようになっていたものの、心の中は虚しかった。自分の中が分離しているのがわかった。愛想笑いをし、周りに合わせ、演技をしている自分が大嫌いだった。

 もう、こんな生活はやめよう。これ以上虚しい時間を過ごすのはうんざりだった。それに、ここに所属している限り、私の目指す場所にはたどり着かない。今、大きく方向転換をしないとまずい。そんな危機感を感じていた。

 そして、今年の4月、私は会社を辞めることにした。


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