私というキャラクター

私は私というキャラクターということを知っています。

周りが私をどんな風にいてほしいとか
私がどんなふうだったらいいかとか
知っています。

よく笑って、思いやりがあって、人のために何かできる
そんな期待をずっと小さいころから受けてきました。

そんな親の願いはごくごく普通の考えで
子どもに求めることとしては
何一つ間違えではないと思います。

私も他に兄弟がいます。
私の両親は
その兄弟も同じような期待を持って接し
育ててきたんだと思います。

だけど、私だけ狂いました。
私だけ人でなくなりました。

いつの間にか
笑うこと、話すこと、人と関わること
先を見ること、いいことを思い出すこと
みんなみんな、無くなっていました。

こうあってほしいと願われたから
頑張ったんだけどな…

テストで99点とっても
1ヶ所減点されてるから
満点じゃないし

模試とか頑張って勉強しても
全国7番になっても
1番じゃないんだよね

1番じゃなきゃ意味なかったんだ。
1番じゃなきゃ認めてもらえなかったんだ。

――まだ頑張れる――って
そんな風に言って励ましてくれたんだろうけど
ごめんね、本当はその言葉が辛かったんだよ。

私は本当は日本語よくわからないんだ。
だから難しい言葉とか聞いたんだよ。

――辞書に載ってるから調べてごらん――って
知ることをいいこととして教えてくれたんだよね?

辞書…なんで何冊も読まなきゃいけなかったんだろう?
なんで何を調べても同じ単語を複数行ったり来たりしてるだけなの?
なんで意味を成す言葉の意味が調べた言葉なの?

世の中は知らないことばかりで
世の中は調べれば調べるほど矛盾してて
それはどうしたら理解することができるの?

わからないことや不明確なことを飲み込んで
笑ってみんなが楽しいようにして
外に出ればみんながすごしやすいようにして
何も吐き出さないで何もかもの見込んで
望まれた私に届かないかもしれないけど
目指してきたよ。

でも無理ってわかったからさ
どうしようもなく届かないって気が付いたからさ
もう諦めさせてください。

だからもう
何も望まないでください。

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