欧米人とつきあうためのキリスト教の基礎知識(10)

欧米人とつきあうためのキリスト教の基礎知識(10)

 「コルゴ13」の思想って、日本独特だと思う。キリスト教の発想ではないんですね。それは、神の存在が希薄な日本人が人間を神様代わりにするからなんです。聖書に書かれている人間って、ほとんどどうしようもない人が多いんですよ。

 だから、そんなどうしようもない人間でも的に当てることができるマシンガンの発想が出てくる。ダメ人間でも、ムチャクチャ撃てば一発くらい当たる。そういう発想なんです。

 第二次世界大戦で、日本が敗戦に追い込まれた理由を物量作戦に負けたと説明されることが多いんですが、そうではなくてキリスト教の人間観に負けたんです。いっぱい落とせば、幾つかは的に当たる。

 私はグランドキャニオンで、岸壁に座っている少年を見たことがあります。日本なら、絶対にありえない。でも、グランドキャニオンには簡単に飛び越えられる医師が置いてあるだけで岸壁に座ることもできるんです。

 日本だと、事故が起きたら管理者が責められる。

「なんで?」

 学校でも、体罰は禁止だけど、生徒は少年法で守られる。だから、ワルは教師を挑発して

「ホレ、殴ってみろ。一発でクビだからな」

 と言う。どうかしている。歩行者は何をしても、弱者だから車が悪い。女性は弱者だから、専用車両を作りましょう。最近は、わけが分からない「思いやり」の嵐が吹き荒れて、普通の人が何にもできないよ。

 これって、逆差別でしょう。人間は、聖人君子ではないんだから、アホ生徒がいたら一発ガツンとやるくらいでないとダメでしょう。男性だって身体が弱い人だっているし、疲れている時もある。男性専用車両も作れ。

 学校でも、

「業者テスト追放!偏差値反対!」

 の嵐で、この三重県北部の中学校では自分の学力順位も教えてもらえない。

「順位をつけると、差別につながる」

 ということだ。

 生徒たちは

「 バッカじゃないの?!!」

 と言っていますが、先生の耳には届かない。自己満足されているから。日本は学歴社会ですよ。学校だけ温室にしたら、生徒は勘違いしてします。こういうウソをキリスト教では一番嫌うように思います。

 それから、キリスト教における奇跡の数々を

「まったく非科学的で、デタラメ」

 と言う方は、少し性急すぎると思うんですよ。たとえば、100年前に

「私の声を翌日には世界中の人に届ける」

 と言えば、

「何をほざくか、このオッサン」

 だったはずです。でも、無線通信やネットがつながった現代なら誰も不思議に思わない。イエスの復活だって、医学が進歩したら不思議でなくなる可能性はゼロではないと思います。

 現在の常識、科学水準がすべてだと決め付けて全てを判断するのは危険ですよ。

 アジアの精神主義とか、日本の学校の社会主義のような強制が嫌いだけれど、私が何を言ったところで簡単に変わらない。私には合わないけれど、合う人もいるのだからね。何もかも自分中心に決められるわけがない。

 聖書の中身も同じことで、合う人もいれば合わない人もいるわけです、2000年以上前から。私は、その現実を受け入れているので、議論はしないようにしています。

 ただ、相手のことを何も知らないと貿易やビジネスに支障をきたす。時には戦争になる。だから、クリスチャンのことを日本人にもう少し知ってもらいたいだけ。説得しようとか、改宗させようなんて考えていません。

 できませんから。

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