夏の終わりに

もうすぐ9月になる。早朝の川の流れに沿って歩く道は清々しく秋風のような涼しい風が通り過ぎ、心地よい空気にあふれている。夏が終わり、もうすぐ秋がやってくる。

 

日頃、自然の中で静かに暮らしていると、文明の利器はほとんどいらない。

ご近所から根分けしていただいた、除虫菊の花を入り口に植え、鉢植えしたものをベランダに置いて、時々、蚊取り線香をたいたりしながら、虫よけをした。昨年は電気蚊とり機を数か所に取り付けたり、網戸に虫よけスプレーをしたり、虫の嫌いなにおいをぶら下げたり、いろいろなことをした。今年は、もう少し昔スタイルで過ごしてみようと思い、窓を全開、風の通りを良くして、網戸はほとんど開けて過ごしてみた。はるか彼方からやってくる海風が通り抜け、山の谷間に流れる川からはひんやりした涼しい風がスーと吹き抜けていく。家の古さや、不便さはいっぱいあるが、この自然との調和はわたし的にはお気に入りである。

 

庭に出ると、蚊やブヨや土からはアリ、ムカデ、クモ、いっぱいいる。鳥やセミの声がややうるさいかな。先日、雨戸を閉めているとき、いきなりブヨーと手に触れるものがあった。ヤモリと握手してしまった時はさすがにびっくりした。

 

今年は畑の野菜の収穫は少なかったが、ご近所から届く野菜に感謝。感謝!中でもモロヘイヤにすっかりはまってしまった。いろいろ調べてみるとかなり栄養価の高い野菜らしい。毎日モロヘイヤづくしで過ごしている。それに加えて、今でしかないちょっと大きめのオクラも新鮮で美味しい。

 

夜になると鈴虫、マツムシ、コオロギと虫の声が絶えない。

都会では味わったことのない至福の時間が今では、とても大切に思えてならない。

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