俺のしくじり恋愛 エピソード8

バンちゃんのしくじり恋愛実話⑧

僕はフリーターをやっていたので、人も入れ替わっていくので、合わない環境だと判断した時は長い短い関わらず、サクッと辞めます。

その為、色んな仕事を経験しました。

またそれに伴って出会う人の数も普通の人の倍以上だったと思います。

飲食店勤務が多かったのもあるので、接客にて出会う人の数もまた多かったのです。

ある飲食店でバイトリーダーとして勤務していた頃、そのお店の社員さんで仕事の出来る女がいました。

その女性とは、仕事面において、色々と話し合いをしたり、語ったりはしてました。プライベート的な話はあまりしませんでした。

もちろん、タイプか?と言われたらそうでもありませんでした。

ある時、

『たまには2人で休み合わせて飯でも行きますか?ゆっくり話も出来るし』

という事になり、飯を食いに行く事になりました。

もちろんいつものように、お店の事やバイト連中の事などをお互い分析するかのように会話していました。

飯だけでなく、映画も観にいきました。

この女性は、基本我が強く、男っぽい性格もあり、色気があるか?といったら、全くないわけではないが、色気を感じる程の雰囲気でもなかった。レベルの高い知識や経験値がお互いあるので、話が噛み合っていたのだが、

店外のプライベートの時はわりと女に戻っているように感じた。凄く立ててくれるし、合わせてくれるし、優しい。

こんな彼女を見たのは、初めてだった。

この時、

『初めてこの女可愛い!』

と思ってしまったのです。

今までそんな見方や、そんな風に思った事は一度もなかったのだが、なぜか?そんな気持ちを感じてしまったのだ。

それからというもの、

彼女に対する気持ちが入っていってしまい、

意識し出すようになってしまった。。

当然、同じ店で働いているわけなので、

変に意識してしまうと、あまりよろしくない。

そこで働いていた親友にサシ飲みした時、

今の現状を話した。彼は恋愛が上手かった。

同じ店の女の子とも付き合っていたのもあった。

最初彼に話した瞬間、

『マジっすか!マジっす!』

『それはヤバくないすか⁉︎』

『それマズイっしょ!』

と言われ、

なぜか?というと、男っぽい彼女と恋愛になるとは、誰も予想しないのである。また、立場上のお互いのポジションを考えるとそれもあまり見栄えは良くない。。

まぁ、自分からしたら、そんな事はどうでも良いのである。

これに関しては、まど彼女は気づいてないと思っていたので、どうしようか?と親友と相談した。

そこで、この親友が、

『来週、◯◯とミーティングがてら、2人で飲むので、そん時にちょっと探り入れてみますよ!』

って言ってくれた。

『こいつに任せておけば、そこらへんは100戦練磨で、空気も読めるし、安心できる』

と思えるからである。

そして、その親友と彼女が飲みに行く日になった。

夜遅い時間帯に親友から電話がかかってきた。

『もしもし、バンさんすか?』

『おぅ、どうだった?何か分かった?』

『いや〜単刀直入に言いますけど、やつは気づいていました』

『マジかぁ〜』

『ええ〜。最近、バンさんの接し方や自分に対する態度が微妙に違うのを感じ取っていたみたいっす!』

『こうなると、いささか難しくなって来ますね〜なにせ、やつは切れものですからね〜先手を奪われるとやりづらくなりますから。。』

彼の言っている事は満更でもなかった。

さすがは頼れる経験値の高い後輩だった。

『バンさん、どうします?これ、なかなか一筋縄ではいかんっすよ。やつは我が強いっすから、この牙城を崩すのはなかなかの難関でっせ』

彼も社員でやっていて、俺よりも彼女とは付き合いが長いのでよく彼女の性格を熟知している。

『少し様子を見た方がいいかと思いますけど。今の状況はあまりよろしくはないですね。。』

『これは言うかどうか迷ったんすけど、言っちゃいますが、心して聞いて下さい。やつは、バンさんの事はリスペクトしてます。ただ、今のバンさんはバンさんらしくないので、好きになれないと申しておりました。。まぁ、確かに最近のバンさんは少し弱気というか、らしくないっすね!』

『なるほど。。厳しいね。。』

(これはいつもの事だが、好きになるとすぐ弱気な気持ちになってしまい、極端に優しくしてしまうのだ。今は違いますが。)

『それから、これはバンさんの今回の事とは関係ないんですが、あるっちゃあるのかもしれないけど、やつは、セックスレスのようです。

別に同性愛者といいのはないみたいですが、前の彼氏の時からセックスが出来なくなってしまっているみたいで、新たに彼氏が出来たとしても、バンさんに限らず、セックスはちょっと難しいと言ってました。

これに関しては、彼女の問題なので、何とも言えんすね。。それも含めて認めてくれる人というのは多分難しいから、今は恋愛をしないようにしていると。彼氏を作らないようにしていると。。

恋愛してしまうと、相手よりもその事に意識が向いてしまうらしく、いい恋愛が出来なくなってしまうと。。相手を悩ませる原因になる事にも、繋がるからって。。

『自分軸がしっかりしてて、かつメンタル的なトラウマとブロックがかかっているので、確かに一筋縄ではいかない。。』

『彼女はそういった話は人にした事がない。聞いた事もない。でも彼女は彼女なりに苦しんでいたんだなと』

それからというもの、僕は彼女に余計なことを考えさせる事にも繋がるので、一旦彼女への想いを断ち切りました。そして、前のような振る舞いに戻り、これは2人だけの秘密となりました。

ときおり、彼女は仕事中に、

『今のバンさんの方がカッコいい』

と言ってくれました。

ただ、もう彼女への付き合いたいという欲求はなくなりました。彼女を想えば、それが今の一番の解決法だったのかもしれませんので。

まぁ、ちょっと複雑な恋愛でしたが、結果はダメだったという事になりますね。。

今回のここでの学びは、

自分らしさを欠如させた時、相手は魅力的だと思わなくなるという事。

コミュニケーションの状態が良いからと外の環境ばかりに目をやらず、見えないメンタル的なポイントも見てあげられなければ信頼は勝ち取れないという事。

相手に悟られる前に、仕掛けること

ギャップは人が恋に落ちやすいキッカケを作る

という具合で、学びが多い恋愛でした。

本当に恋愛で、女性に育てられて来てます。

次回に続く……。

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