ドブネズミが90日で社長になった物語【第1章】

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”常識”から逃げ続けた人生。


序章は→こちら


子供の頃から優秀とは言えない子供だった。

小さい頃から怒られるまで遊んで、怒られても勉強はしない。


ただ押し付けられる勉強が大っ嫌いだった。


「勉強しなきゃ将来がやばい」そう自覚したのが中学校3年生の時。

気が付くには遅すぎた。


ほとんどの生徒が必死に勉強する中、何も考えずに遊んでいた。

そのせいか周りから浮いていて、しょっちゅう白い目で見られた。


一応、スポーツの成績が良く、高校には声をかけてもらえた。

だが、勉強の成績が悪すぎて声をかけてもらった高校にも落ちた。


スポーツで呼ばれながら受験に落ちるのは、かなり珍しいらしい。

そのくらい頭が悪くて、とにかくバカにされた。


高校にいっても勉強はしなかった。

真面目な方でもなかったため、先生達からは避けられた。


何かあるたびに”常識”を押し付けられ理解ができなかった。


周りと違う行動をするだけで怒られた。


ルールを破っている訳でもないのに常に監視され、聞きたくもない授業を聞かされ、

解きたくもない問題を解かされ、点数が悪ければ怒られる理由がわからなかった。


いつも教室から逃げ出したかった。

だが、みんな操られるように大人の言うことに従っていた。


当然、周りから見れば、僕はただの劣等生だった。


学校の先生は大学に行けと言った。

バスケはしたかったが、学費が勿体無いからやめた。


本当にバスケが好きだったけど、大人から押し付けられる勉強には一切馴染めなかった。


クラスで大学に行かなかったのも、僕だけだった。


バスケを引退してからは色んな遊びを覚えた。

車の免許をとったり、パチンコに行ったり、夜遊びをしたり、とにかく楽しかった。


正直言うと悪いことも多少した。

本当に楽しい夢の時間はあっという間に終わった。


夢から覚めると、地元のスーパーで野菜を並べていた。


地元のスーパーを選んだ基準もいたって単純。


”内定をもらいやすいから”


今考えると、ありえないほどにアホな考えだ。


だけど、親族はみんな喜んだ。

”正社員”だからだ。


どうやら、この国では正社員や公務員が勝ち組みらしい。


ただ真面目に働くだけで褒められるのは気持ちよかった。

この会社で僕は色んなことを学んだ。


パチンコ、ギャンブル、タバコ、酒、キャバクラ、風俗 ....


大人の男なら一度は味わう経験をした。

今までバイトもしたことのない男が、毎月14万円もの大金を得るようになった。


18歳の僕としてはウハウハだった。


その反面、労働というものを知った。


いわゆるブラック企業で、サービス残業のオンパレードだった。


朝起きて、働いて、家に帰り、飯を食べて寝る。


来る日も来る日も家畜のような生活を送った。


ヤニ臭い上司とうるさいおばさんの板挟みに遭いながら、毎日同じような仕事を繰り返していた。


僕の生活は狭い店と狭いアパートだけで終わっていた。


今、あの頃を振り返ると恐ろしく思う。

定年退職まであんな生活を40年以上も続けるなんてそれこそ終身刑と同じである。


「やめよう」なんてことは数え切れないほど何度も考えた。


だが、「会社をやめるなんてクズだ」

こんな言葉が自分の中から聞こえた。


正直いうと、正社員ってだけでなんとなく優越感を感じていた自分がいた。


今まで白い目で僕を見ていた大人も認めてくれているような気がした。


ようやく、学校で成績が良かった奴らの気持ちが理解できた。

”常識”を守れば褒められることがわかった。


この頃から、僕は”常識”に洗脳されるようになった。


そして、狂ったように会社に依存した。

毎日4時半に起き、19時半まで働いた。


ヒドイ時には、夜中の1時に出社していた。


残業代?

「正社員はサービスが当たり前。」


それも”常識”らしい。


お給料をもらっている以上は会社に従わなければいけない。


僕はとにかく”常識”を重んじるようになった。

会社に呼び出されたら2つ返事で飛んで行った。


”常識”という名のレールからはみ出さないよう、外れないように必死だった。


みんなが死に物狂いで働いているんだから、自分も必死に働かないと白い目で見られる。


こんなトラウマが頭をグルグル回っていた。


とにかく”常識”からはみ出すのが怖かった。


どんなに残業しても給料は上がらなかった。

薄給だったため次第にお金に困るようになった。


さらに、一番信頼していた先輩から100万円を騙し取られ地獄を見た。


とにかくお金に困った僕は、副業を血眼になって探して「転売」というのに出会った。


迷うことなく始めた。

副業にも関わらず、たった1ヶ月で会社の給料を超えた。


会社で働くことがアホみたいだった。


そこから熊本地震の被害に遭い、転売ができなくなった。

その代わりに情報発信というのを始めた。


すぐに月収100万円を超えた。

僕の人生はネットビジネスを知って数ヶ月でガラリと変わってしまった。


今まで押し付けられていた”常識”が音を立てて崩れていった。


その瞬間から”僕”の人生が始まった。

会社をやめても誰にも文句を言わせなかった。


僕の人生から「常識」と「労働」が消えた。


平日も通勤も残業も月曜日の朝も、

嫌いだったもの全てが消えた。


時間とお金だけが残った。

好きなものだけどんどん増えていった。


朝起きて何をすればいいのかわからなくなるほどだった。


平日に色んなとこに行った。

会社の存在なんてすっかり忘れた。


でも、周りの”常識人”はこんなことを言っていた。


「リストラ」「減給」「ボーナスカット」「不況」「就職氷河期」


僕には意味がわからなかった。

なぜなら、僕の収入は右肩上がりに上がっていた。


そんな言葉は僕には無縁だった。


どうやら僕の住む世界は完全に”常識”の外になっていたらしい。


気づけば、大卒の同級生もブラックスーツに身を包んで会社に出勤していた。


逆にみんなが遠くの存在に思えたが、清々しい気持ちだった。


第二章に続く

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