ドブネズミが90日で社長になった物語【第6章】

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人生を変えるきっかけ


居酒屋のバイトを辞めて副収入がなくなった僕は、新しい副業を始めることにした。


スマホで副業について調べると、色々なモノが出てきた。

大部分は「ネットビジネス」についてだった。


詳しく調べてみると、明らかに怪しいおっさんたちがたくさん出てきた。

「1クリックで!」「コピペで!」「全自動ツールで!」


詐欺で騙された後にこんな言葉に釣られるバカはいないだろう。


こんなアホみたいな記事が並んでいる中で、

一つだけ「Amazonで儲ける!」みたいなのが出てきた。


Amazonでネットサーフィンするのが好きだった僕の指は無意識に止まった。


その記事を運営している方は爽やかな印象だったので記事に目を通してみた。


記事の内容は転売だった。


ヤマダ電機やディスカウントストアから仕入れたものをAmazonやヤフオクで売るというものだ。


ツールなどを使ってリサーチし、利益の取れる商品を仕入れて出品するだけの簡単な作業だったので、

「これなら僕にもできる!」と確信した。


実際に、初心者の方も多く、みんな簡単そうに稼いでいた。


初期資金はクレジットカードと現金数万円からだった。

仕事帰りに地元のディスカウントストアに立ち寄って、値引きされている商品を見つけに行った。


そんな簡単に稼げるわけがない。そんなことを思っていたものの、

あっけなく裏切られた。


【ワゴンセール】

iPhone5sの保護フィルム 価格10円。

目を疑った。


当時、その種類の商品は一枚490円の利益が取れていた。


僕が仕入れをして5分も経っていなかった。

胸のドキドキを抑えられるわけがなかった。


とりあえず冷静になって、10円だったから30枚仕入れてみた。


初めての仕入額300円。


たった10分そこらで1万円以上の見込み利益だった。


今まで700円という金額を稼ぐために居酒屋で1時間も皿を洗っていた僕にとっては衝撃的だった。


軽く12時間は皿を洗い続けないともらえない金額が、

たった10分くらいの仕入れで稼げてしまうかもしれない。


レジに同じ商品を30個持っていくのは気が引けたが、稼げるかもしれないという興奮の方が大きく上回った。


それをレジに持っていくと、僕と同じく時給700円そこらのアルバイトのおねぇさんが笑顔で袋に詰めてくれた。


売れる確信なんてなかったが、損をしても300円なので怖くはなかった。


帰宅してAmazonのアカウントを作り、商品を出品した。


そして、翌日も普通に仕事をした。

昼まで働いて休憩中にケータイを見ると、Amazonからのメールが届いていた。


出品した保護フィルムが早速売れていた。

僕は思わず職場の休憩室で興奮した。


これが初めての自分の力だけで稼いだお金だった。


早速、家に帰って売れた商品を封筒に入れて発送した。


たったそれだけで取引完了。

低単価の商品で人気もあったので、すぐに売り切れた。


その日から色んなところに仕入れに行くようになった。

仕事が終わって2時間〜3時間仕入れをして、家に帰って出品。


出品をしておくと、Amazonが勝手に商品を売ってくれるから楽チンだった。


一日に一万円以上の利益が出ることもあった。

副業で日給1万円なんて夢かと思った。


仕事帰りにお店に夜だけでも僕の生活は豊かになった。


お金は会社からしかもらえないものだと思っていた。

今までの価値観と常識は全て壊れた。


僕は転売を始めて、たった1ヶ月で会社の給料分を稼いでしまった。


唖然とした。


次の月には、輸入の教材を購入して取り組んだ。

店舗に仕入れに行きながら、海外のネットショップからも仕入れて鬼のように仕入れて販売した。


海外と国内の商品は価格差が出るものが多くて利益が取りやすかった。


調子に乗ってクレジットカードだけでは事足りず、生活費も使って仕入れをしていた。


無理をしたおかげもあって、そのつきは30万円以上の利益を出すことができた。


副業だけで38歳の上司の給料を超えてしまった。


片手間の副業で本業の2倍も稼げてしまった。


労働とは何か?お金とは何か?今までの地獄は?

夢のような状況を理解するまでに時間が必要だった。


会社の給料と合わせると課長以上の金額を稼いでいた。


10年以上会社に勤め、趣味や夢を犠牲にし、会社に人生の大部分を捧げて出世してきた人の収入を、

ただの21歳の平社員が超えていたのだ。


時給換算すると、5000円くらいになっていた。


次の月になれば、前月の利益を仕入れに回した。

とにかく急いで稼ぎたかった。


副業だけで50万円稼げるようになったら、脱サラしようと考えていた。


だが、ここで地獄のような出来事が僕を襲った。


第7章に続く


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