最終ラウンド - チャンプア・ゲッソンリット戦

前話: 会場の大声援 - チャンプア・ゲッソンリット戦
そしてなんとか最終ラウンドまでたどり着き、ラウンドがはじまる前のインターバル中にコーナーで湊谷先生に肘にアイシングを施していただきながら 
「これが最後!倒さないと勝てないから倒しに行こう!」 
「行くだけ行って来い!!」 
と気合をいれてもらい最終ラウンドがはじまりました。 

僕も「もう一度行こう!」と気合いが入ってましたが、百戦錬磨のムエタイ戦士は、僕の前に出る気持ちを空回りさせるがごとく、それまで使わなかった前蹴りや僕の蹴りにタイミングを合わせた蹴りを繰り出しながらほぼ打ち合ってくれません。 

剛のチャンプア選手が最終ラウンドの5ラウンド目だけは柔のチャンプアに変身しました。 

これが「ムエタイなんだな。。」と傷口に塩を塗られる気持ちでした。 

最終ラウンドののゴングが鳴り、完全な判定負けにも関わらず会場からは大きな拍手をいただき、負けた悔しさよりも会場のあたたかい拍手で泣けてきました。 

幼い時期から格闘技を続けてきましたが、
「格闘技をやってて良かった!」 
と初めて感じた瞬間でもありました。 

プロ3戦目でチャンプア選手と5ラウンド戦いきれたのは、ホームである大阪府立体育会館で応援いただいた皆様の大歓声の後押しと、まわりで練習などサポートしていただいた当時所属していた正道会館の先生、先輩方の指導、練習に付き合ってくれた仲間、スタッフのおかげでした。 

振り返ってみると、この試合では5試合分位の色々な経験をさせていただいた気がします。 
この日の夜は全身の痛みが酷くて一睡も出来ず、丸二日間まったく寝ずの状態でした。 

これも初めての経験で、 

「プロは過酷だなぁ。。」 

「これからこの先どうしよう。。」 

と不安で一杯だった事を覚えてます。 

↓NAVERまとめにまとめられてる動画へのリンク
「Taiei Kin vs Chiangpuet Kiangsongrit」

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