とあるクリスマスプレゼントの話

 いつのころからか、私はよく一人で居酒屋に飲みに行くようになりました。そしてつきあいとして、たまにはその店の女将にプレゼントを持っていくことも習慣になりました。べつにそれはいいのですけど、問題ではないのですが、とある居酒屋の女将に、クリスマスプレゼントをおくりました。かなり前の話です。もちろんかなり前か最近かは特に重要なことではありませんが、そのときミトンの手袋を送りました。
 とうぜんかどうかはともかくも、その女将さんは喜んでくれました。その店には当時女将より若くてきれいなアルバイトの女の子がいたので、なおさらのこと女将は喜びました。よろこんでもらえれば当然わたしとしても嬉しいわけでその日は、楽しくそしておいしくお酒を飲めました。
 で、帰りの電車のことです。とある夕刊紙を呼んでいるとクリスマスに男子からどんなプレゼントをもらいたいかという若い女の子の対談が掲載されていました。以下抜粋でその若い女の子の会話。
A「手袋なんかいいかもね」
B「かわいいかも」
C「でもさ、男子は基本的に女子のファッションを理解してないとこがあるから、どうかな」
A「たしかに!ミトンの手袋とか買ってきそう」
B「あるある」
 私としてはありえないことなのですが、そのメンバーの中にその居酒屋のアルバイトが含まれていなかったことを祈るだけでした。

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