日曜日に読みたい物語「月曜日がやってきた」

月曜日がやってきた。

日本人が鬱になる原因の30%が人間関係によるストレスで、

20%が将来に対する不安。そして残り50%が月曜日によるものだ。

だけど日本にはまだ月曜日を取り締まる法律はない。

先進国の中において、相変わらず日本はこういった面で遅れている。

アメリカでは早々に月曜日を取り締まる法律ができたし、

ドイツでは法の改正により自殺者が年々減少している。

いくつかの国では経済も活発になり、少子化対策にも役立っているそうだ。


火曜日がやってきた。

月曜日がやっと去った日だ。

月曜日から逃げ切った喜びをかみしめる。

でも日本人は満足に喜べない。

おそらく月曜日を取り締まる法律がないからだ。

「私から逃げても第二、第三の月曜日が現れる」と

遠くに見える月曜日が言った。





水曜日がやってきた。

月曜日から逃げてきた。

月曜日が遠くに見える。

もうすこしがんばってみようと思える。

でも日本人は満足に喜べない。

おそらく月曜日を取り締まる法律がないからだ。

月曜日はまたやってくる。

まるでそれは抜けることのできない

悲しい運命の呪縛のようだ。

その悲しみの連鎖から逃れるすべは、

「死」しかないことを知っている。




木曜日がやってきた。

月曜日からずいぶんと逃げてきた。

振り返ると月曜日はもう見えない。

明日になれば金曜日がやってくる。

でも日本人は満足に喜べない。

おそらく月曜日を取り締まる法律がないからだ。

来週の予定という名の下、来週の月曜日の予定が埋まっていく。

悪夢は終わらない。繰り返されるのだと思い出させてくれる。


金曜日がやってきた。

月曜日はもう遥か後ろの方にいる。

前を見ると土曜日と日曜日が手を振っている。

でも、日本人は満足に喜べない。

おそらく月曜日を取り締まる法律がないからだ。

満面の笑みで手を振る土曜日と日曜日の後ろに月曜日がいる。

「月曜日まで、あと48時間」月曜日のカウントダウンが始まる。

日本人は大量に酒を飲み月曜日の記憶を飛ばすように勤める。


土曜日がやってきた。

月曜日まであと48時間だ。


日曜日がやってきた。

月曜日まであと24時間だ。


現代からみれば質素ではあるが、

当時にしてみれば裕福であっただろう、

婿養子のお父さん、お兄ちゃんやお姉さんとも呼べる

年齢のおじさん、おばさんと暮らす子供のお母さんが主役の

海の幸にインスパイヤされたホームコメディの時間がやってきた。

彼らは教えてくれる。もう時間が残されていないことを。

まるで死神みたいだ。

このホームコメディをトリガーに多くの人が発作などの

症状を訴える。日曜日の死因はこのホームコメディであるため、

廃止を検討されているが、根本的な問題の解決にはなっていない。


月曜日がやってきた。月曜日がやってきた。月曜日がやってきた。




おはよう


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