ミラノからデニムを輸入して

2000年 某IT企業で働いていた私は、ITバブルの崩壊とともに、自身を失い地元名古屋に一度帰る決断をしていた。
その時に雑誌で見た「Dolce&Gabbana」の破れたジーンズ(通称クラッシュジーンズと呼ばれ、後の破れたジーンズブームの火付け役となり、同ブランドも一気に飛躍した)を見て、「絶対に欲しい!」と思い、電話で在庫確認をしたがどのショップも売り切れで、ヤフオクに出品されているか確認してもチラホラと出品されているが、7万円とプレミアムがついていたので諦める事にした。
当時、Dolce&Gabbana Japanは存在せず、関西の「三崎商事」という所が輸入元となっており、在庫数が足りていない状況だったようだ。
そこで「これはチャンスかも!」「NIKEのエアーマックス」以来、いや「たまごっち」以来のプレミアム商品なのでは?と思い、急遽ミラノに300万円を持って飛びました。
ミラノのDolce&Gabbanaの直営店に行くと、あるではないかクラッシュデニムが!山のように!
でも、私は少し迷った、本当に売れるのか?とりあえず写真をとってホテルからヤフオクに出品してみた。(今のBUYMAのような方法)すぐに入札が入り、確信した。「これはいける!」
当時まだユーロではなくリラで、クラッシュジーンズが日本円で3万円位、そしてTaxが少し戻るのでもう少し安かった計算になっていたと思う。
すぐにクラッシュジーンズを「全部欲しい!」と伝えた。店員は少しキョトンとした顔をしていが、すぐに「明日、工場から最新のデニムが届くから、明日も来ないか?」との事、「必ず来る!」と即答しホテルに戻り、すぐに撮影をして出品をした。
そしてあくる日、直営店に行くとあるではないか、ペイントされたクラッシュジーンズが!それも全部買うことにしたら、商品をホテルまで届けてくれるという。それから滞在中は毎日通い、買い占めた。
そして、帰国しヤフオクにどんどん出品した。3万円弱のデニムが最低でも15万円で売れた。最高金額は25万円!
2週間程で売り切り、またすぐにミラノへ!
仲良くなったアルフォンソという店員に「久しぶり!」的な感じで会いにいったら、なんとなくよそよそしい態度。
聞くと、「もう君には売ることはできないんだ」との事、どうやら、日本でクラッシュデニムが大ブレイクしている情報がミラノにも届いていたようだ。
しょうがなく、次はベローナという街の直営店にユーロスターで向かい、買い占めた。更にフィレンツェの直営店にも向かい買い占めた。
そして帰国しヤフオクで売りさばいた。
その時の私は、恐らくヤフオクの中のクラッシュジーンズシェア6割程を持っていたかと思う。
数回繰り返すと、競合も現れてきて、買い占めが難しくなってきた。
最終的にはミラノ、ベローナ、フィレンツェの直営店全てに出入り禁止となった。(店員とは仲良しだったが、商品を買うことができない状態)
最後の手段として、ミラノの直営店の横で待機し、歩いてくる日本人に片っ端から声をかけて、ジーンズを買ってきてもらうようお願いをした。もちろん手数料を支払って。
でも、かなり効率が悪く、寒さで凍えそうだった。そんな時はマッチをすってしのいだ。
だんだん買い占めができなくなり、数に限りができてきたので、国内からも仕入れ、自分でレビューを書きながらヤフオクと連携したサイト「ドルガバコム」を立ちあげ、暫く運営をしておりました。乱筆乱文失礼しました。
その時のサイトは下記から見れます。
↑このURLをつなげてコピペしてください。
とにかく2000年から2001年のDolce&Gabbanaは本当にカッコ良かった!今はまったく興味がない。
見出しの写真で履いているのが初期のデニム。

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