一瞬で人生を変えた方法~世界でいちばんの敵だった、父との和解②~

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父を悪者にしてきた過去


父を許そうと決めてから、しばらくたったある日。
母からこんな話を聞きました。


お父さんと何か話し合ったらしいね。
いままであった嫌なことを、ぜんぶ水に流すことにしたんだ。
でも、お父さんが「俺はそんな悪いことしたか?」っていってたよ。
え、そうなんだ…。
(まだそんなこといってるのか…)

あの話し合いはなんだったんだろう?意味がなかったんだろうかと
この話を聞いて、僕はとてもガッカリしました。
その後、しばらく悶々とした日々が過ぎました。

ところが、また僕の人生を変える2冊目の本に出会いました。
とある心理学者が書いた本でした。

筆者は、両親と仲直りできずに、両親に先立たれてしまった人でした。
彼はあるとき気づいたそうです。

「自分が両親にたいして、どんなに愛のない行動をしてきたか」

子供は、好き勝手やるものです。
無意識のうちに両親が傷つくことも、平気でやっています。

時間はもとに戻りませんが、過去の記憶をたどり、その経験を癒すことはできます。
「あのとき両親にたいして愛ある接し方をするなら、どうしていただろう」
そうして彼は、ひとつずつ丁寧に過去を癒していきました。

この話を読んだとき、僕も過去の記憶をたどってみました。
すると、父やほかの家族にたいして、愛のない行動をたくさんしてきたことに気付いたんです。
これは衝撃でした。

僕は父を責めるばかりで、父を悪者にすることばかり考えてきました。
ときには、頭の中で何度も父を殺す想像までしていました。
(そのたびに、悲しい気持ちになりました)

まさか、自分にも悪いところがあるなんて驚きでしたね。
もちろん、子供はそこまで考えることができないと思います。
でも、相手を傷つけてきた事実は変わりません。

僕は父に謝ることに決めました。

父との関係が本当に癒されたとき


父を飲みに誘うことにしました。
父は酒癖が悪く、酒乱だったので、僕はお酒が大嫌いでした。
でもこの後、実家を出て上京する予定だったので
なんとかその前にこの問題を解決したかったのです。

父は慣れない経験に、照れ臭いような、嬉しいような表情をしていたのを覚えています。
お酒を飲みながら、僕の将来のこと、結婚のこと、仕事のこと…いろんな話をしました。
頃合いをみて、僕は父に切り出しました。


お父さんに、謝りたいことがあるんだ。
なんだ?
僕はえらそうに、父のことを許すなんていったけど、僕も父にずいぶん悪いことをしてきたことに気付いたんだ。だから、ごめんなさい。
いや、いいんだ。俺もどうしてあんなことをしたのか、自分でもわからなかった。だから、いいんだ。気にするな。

僕はなぜか、泣きそうな気持ちで父に謝りましたが、
父は「そんなこと気にするな」と言ってくれました。
父を許すことに決めてから、数か月かかりましたが
このときはじめて、僕たちは和解することができたのだと思います。

一瞬で人生を変える、許す技術とは?


相手を受け入れることは、ステップのはじまりに過ぎません。
それを決めたあとから、自分が触れようとしてこなかったいくつもの面を見ることになります。
ただ、父を許そう!と決めたときは一瞬のできごとでした。

父と和解してから、僕の人生はずいぶん豊かになりました。
豊かさを感じることができるようになったんですね。
すばらしい仲間や、パートナーとの出会い。
日常のさまざまな場面で、感謝できるようになったのです。


実はこの話には、もう少し続きがあります。
父の驚くような変化、そして、僕のライフワークとも言える活動がスタートします。
この体験をもとに、日常の多くの許せない状況をどう受け入れていくか。
それを「技術」として体系化したいと考え始めます。


それでは、今回もお読みいただいて、ありがとうございました。
ステキなサイトをつくってくれた方々に感謝いたします。
よければ次回も、お付き合いいただけると嬉しいです。

ではでは。

田口 洋祐
読んでよかった
このストーリーをブログ等で紹介する

 こんにちは。ストーリー、拝見しました。
 感じていることをなんとか伝えようと、ひとつひとつ言葉を選びながら、とても丁寧に書いておられますね。文章を書くときは、アタマに浮かんだものを文字として排出していくことも大切ですが、それが読む人にどう見えるか、どう受け止められるかを検証する客観視点も大切です。田口さんはそこにはきちんと配慮されているようですし、少なくともこのストーリーに関しては、行きとどいているのではないかと思います。おかがで全体として誠実さがただよい、それが好印象になってもいます。
 「伝わる」「魅力」という点でアドバイスをさせていただくとすれば、個別の文章のレベルではなく、モチーフやテーマを設定する段階で「なぜ」をもっと意識されたほうがいいのではないか、ということでしょうか。
 ストーリーの主題は「父親と和解して、人生が好転した」ことで、メッセージとしては「みなさんも父親(あるいはそうでない誰か)と和解されてはどう?」。ただ、このメッセージは、読者とのあいだで「なぜ和解する必要があるのか」という問題意識が共有されてはじめてササリます。たとえば、「友だちができず悩んでいた」のが、父親との関係を修復したら改善した、とか。あるいは、「何度転職しても上司とモメるのでおかしいなと思っていた」原因が、じつは父親との不仲だった、とか。田口さんの場合は、それがなんだったのか。そこについてあきらかにして(つまり、読者とのあいだで問題意識を共有する=「ああ、自分に必要な話かもしれない」と思い、読んでみようという気になる)、父親との関係修復のいきさつを書き、その後の好転した様子が書ければ、おそらくもっとしっかりとメッセージが伝わるはずです。
 要するに「人生を変えた」が、なにがどんなふうに変わったものだったのか、ということ。
 タイトルについても同じで、もし工夫されるなら、「なにがどんなふうに変わった」の部分がもう少し感じ取れるようになっていると、より伝わりやすくなるのではないかと思います。
 

まつながさん
とても丁寧で、具体的なコメント、本当にありがとうございます!
客観的なご意見をいただけて、自分の文章への理解が深まりました。
また、父親と和解することをがどんな意味を持つのか、読者と共有できそうな話もあります。

次回、いただいたアドバイスを反映させて書きたいと思います。
ありがとうございました。

私は大人になった今でも、まったく性格の全く違う弟と、しばしばすれ違いや口論になります。そういう時は、少し時間がたってから、2人きりで静かに話す機会を作り、何とか仲直りするよう心掛けています。どんなに価値観や物の考え方が違っても、血の繋がった2人きりの兄弟なので、無視をしたり、縁を切るようなことはしたくありません。田口さんが書かれているように、相手を許すという寛容さを持つことが仲直りの鍵ですね。

はじめまして。

田口さんは、お父様に怒りの感情を持って当然なことをされたのに
ご自身もお父様に対して傷つけていなかったか、
と振り返ることは、とてもパワーのいることだったと思います。

私は、好きな相手には大きな欲求を感じ
それが満たされなかったとき、
相手も、そして相手を責めている自分も責めてしまいます。

田口さんは、お父様に対して悪いことをした、と感じる気持ちと
どのようにして向き合っていったのでしょうか?

田口 洋祐

はじめまして、田口 洋祐と申します。江口洋介と一字違いです(笑) みんなからは「よーすけ」って呼ばれてます。 僕はギタリスト、介護士を経て、 いまは星占い師をしてます。 どんな経歴だ!?って自分でも思いますが 自分がワクワクすることを選ぶようにしてきた結果、こうなりました。

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田口 洋祐

はじめまして、田口 洋祐と申します。江口洋介と一字違いです(笑) みんなからは「よーすけ」って呼ばれてます。 僕はギタリスト、介護士を経て、 いまは星占い師をしてます。 どんな経歴だ!?って自分でも思いますが 自分がワクワクすることを選ぶようにしてきた結果、こうなりました。

田口 洋祐

はじめまして、田口 洋祐と申します。江口洋介と一字違いです(笑) みんなからは「よーすけ」って呼ばれてます。 僕はギタリスト、介護士を経て、 いまは星占い師をしてます。 どんな経歴だ!?って自分でも思いますが 自分がワクワクすることを選ぶようにしてきた結果、こうなりました。

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