偏差値30台から、4年浪人して獣医学科に入学した話 第20回

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センター試験速報

センター試験が終了すると速報がある。
でも、それまでに自己採点は済ませていました。
数学: 188点
英語: 194点
国語: 165点
社会・理科 ・・・記憶があいまいですけど80点台だったと思います。

新聞を見ながら自己採点していました。
どんどん続くマル。もしかして英語は満点か????
194点取った英語は長文問題の最後を落としました。しかも悩んで、選ばなかった方が正解でした。残念だったけど、入試で満点を狙う意味がないと思っていました。
一番最初に受けた共通1次模試の英語の点数は30点台でした。しかも200点満点で。本当に努力しました。あれ以上できるか???と思えるほどやりました。

繰り返し、繰り返し使った問題集は4年間かけてボロボロになっていました。

センター速報で肝心なのは、ボーダーと合格確実のラインです。
前はボーダーを気にしていました。
この年は確定ラインの上位を見ていました。

自己採点でそのくらいの点数を獲得していました。

絞った大学は2校でした。
受験予定だった大学が2次試験の受験科目を変えてきました。
英語・生物・数学だったのに小論文と面接に変わりました。
教科なら確実に点数をとれますが、小論文と面接は4浪の私にはあまりにも不確実でした。

真夜中、毛布をかぶりながらテレビの前に陣取りずっと見ていました。

志望大学の速報が始まりました。。。

現実味を帯びたポジションにいました。
両大学とも上位3人に入っていました。
今年こそ。。。必ず。

しかし、
そしてこの年の獣医学科の競争率は18倍でした。
定員30人の学科に540人の受験生が希望していました。
つまり、教室の学生のうち1.5人しか合格できない。
0.5と言うカウントはなしにして、1人しか合格できないとシビアに考えました。

絶対に落ちたくない。
必ずその1人になってみせる。





2次試験に向けて

2次試験の科目は、2つの志望大学ともほぼ同じだった。

数学・英語・生物


化学は本当に苦手だったので、逃げた。


確実に合格したかったので正当な理由で「逃げる」ことに、引け目は感じなかった。作戦だと思った。


数学は今更新しいものには手を出さなかった。

ボロボロになった問題集、間違えた問題を集めた紙の束、赤本。

それしかやらなかった。

時々、兄が受験した大学の過去問を持ちだしてきては解けなくても気にしないで、

やっていた。

兄は京都大学なので解けなくても良い言い訳があった。


「だって、京大だもん」


英語は意味がわからなくても英字新聞を読むことは続けていた。


生物はもとより好きだったけど、計算問題が苦手だったのでそれはこまめにやった。


2次試験はマークシートではないので、気をつけていることがあった。


・ 私はわかっていますよ。ということをアピールする解答を書く。

  

  英訳・英作文は確実に構文をとらえて書く。

  熟語を完璧に入れること。

  構文を気にすると非常に違和感のある文章になるけれど、意訳して減点されたくないの  で少々どんくさくても構文アピールする。


・ 数学は式の書きならべではなく、文章の中に式があるように流れるような解答を書く。


つまり、振り向いて欲しいというサインを込めて採点者にラブレターを書くつもりで解答していた。そんな変な受験生はあまりいないかもしれない。


本番でどれだけ思いを込めた解答が書けるか????

本気モードの本当に丁寧な解答を書ききろう。

そして、浪人は必ずこれで最後にしよう。

私が落ちれば、みんなが落ちる。


そんな思いで2次試験を迎えました。

 

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