高校時代は、窓の外ばかり見てた、今の自分は窓の外の世界にいる。

高校時代、教室の端っこで窓の外ばかり見てた。

流れる雲のむこうには、広い海のむこうには、
どんな人がいて、どんな生活をしているんだろう。

先生の話は上の空。(ちゃんと授業は聞きましょう。。)
ぼーーっと毎日を過ごしてた。

大学に入ってからも、だらだらした生活、遊ぶというより引きこもり。

高校の終わりから大学の2年生にかけては不幸の連続が起きた。
友達が3人も、たて続けに亡くなり、親しい人が犯罪に巻き込まれ、
祖父が交通事故で民家に突っ込み、自分はストレスで肺に穴が開いて入院。

あの時の自分は、誰から見ても最低な人間で、
悲しみだけが友達であり支えで、いつも一人ぼっち。
教室の窓の校庭で青春している学生がうるさく感じた。

友達を襲った犯罪者を殺してやると、

毎日恨みの気持ちを奮い起こさせてた。
家にいないときは、大学の図書館に引きこもり本を読んだ。
なぜか情けなくなり、突然泣きたくなってトイレに行ってたりもした。
なんのとりえもなく、目立たない僕の人生。


ある本に出逢うまで。 



あなたの人生をほんの少しでも良くしたいって思っている本は、
あなたの近くに必ずある。


僕が出逢ったのは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜。」
中学校の時に教科書で読んだのにもかかわらず、 また手に取って読んだ。
数年ぶりに読んだその本は、読み返してみるとまったく違うストーリーに感じた。

「僕はもう、本当に人の幸せのためなら、この体なんて焼かれても構わない。」

一部言葉を端折ったけど、このセリフが心の奥に響いてから人生が少しづつ変わり始めたのを覚えている。
「あっそうだ、こんなに人間になりたかったんだ。」
そう思って本のセリフをレポート用紙が終わるまで書き続けて、
うわべじゃなくて、深層心理に焼き付けようとした。
腐りきった自分を変えるチャンスをこの本にもらった。
今自分は、あの時描いた自分になろうと生きている。

たった一冊の本でも、人生において大切なものを教えてくれることがある。

あの時見ていた窓の外の世界で僕は必至に生きてる。


「大切なものは目に見えない」って星の王子様が言っていたけど、
目に見えるものの中にも、大切なものがある。

そういうのを考えていたら少しづつ大人になった。

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