出張整体師はみた! グラビアアイドルのお客様4

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(前回までのあらすじ)
お客様としてよくご利用いただいていたグラビアアイドルのM様。
M様が舞台公演に出演される数週間、数日おきに呼んで
下さいました。
いつも通り施術を終えて帰り支度をしていると、M様が
キッチンよりお酒を持っていらっしゃいました。
ソファーに隣り合わせに座り、ご馳走になっていると
僅かにM様が小生にもたれかかっているような・・・




毎回直接携帯電話へのコールでお呼びいただいている。
小生の休日によくご予約を希望されている。
「こういう時男性はどう思います?」という質問。
その他諸々と今現在の状況・・・

この状況は・・・

石のように固くなりながら、都合のいい妄想と、この熟年オヤジにまさかという思いが
目まぐるしく行ったり来たりします。
何十回かの思考の行ったり来たりがあった後・・・




前後の雰囲気を全く考慮せずに、ごくごく普通の世間話を
普段ではありえないほど饒舌にはじめてしまいました。

「バカ!違うだろ!そうじゃないだろ!」
もう一人の自分が必死に自分に向かって叫びますが
止まりません。

「こんなに口が回るのか?」

と見当違いの事に驚いている始末です。
そのうちにM様もなんとも生ぬるい呆れたような、
苦笑いともつかない笑顔になっていきました。
雰囲気台無しとはこういう状態をいうのでしょう。
「業務だけを全うしたのだ!」
と自分に向かって強がってみましたが、それが
臆病者小市民の小生の負け惜しみ
でしかない事は自分が一番よく分かっております。

何とも情けない自己嫌悪にうなだれて帰途に着きました。
その後も時々呼んでいただきましたが、休日のお呼びは
なくなりました。
そして、

しばらく後には、とある街角でVシネマの
主役に出てきそうな感じの男性と腕を組んで
歩いているM様を、遠目にお見かけしました。
身の程知らずにも、今度チャンスがあったら!
などと淡い期待を抱いておりましたが、小市民にそんな物が
あるわけがございませんでした。

チャンスの女神には前髪はあるけれど、
後ろ髪はないよ!
誰かがおっしゃっていた言葉を
いやというほど思い知らされ、
また一つ勉強させていただきました。
※ここまでお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
読んでよかったと思っていただけましたら、このページと共に、初回の
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大変恐縮ではございますが、どうぞ宜しくお願い致します。
また、出版等のお問い合わせは
足利忠宛にお願いいたします。


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