1999年12月24日 高校を辞める判断は正解だったか?

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1999年12月24日 高校を辞める判断は正解だったか?

14年後のゼロ(今の自分/31歳/2013年)
「やぁ、少年。 今回、『ひとコレ』っていうベネッセの企画で、ストーリーを書いてくれって言われたので書くことにしたんだけど、何か聞きたいことある? あ、ちなみに俺は、14年後の君。そういう設定だからよろしく。」
ゼロ(高校2年生/1999年/高校中退前の自分)
「まじっすか・・・。それなら・・・。
今、高校辞めるかどうか悩んでるんですよ。正確にはもう悩みの段階ではなくて、辞めるんですけど、その判断が良かったか悪かったか、ってこういうことは聞いてもいいんですか?」
14年後のゼロ
「辞めるって決めてるんだったら聞いても仕方ないけどw」
ゼロ
「聞いても仕方ない?」
14年後のゼロ
「そう。今の質問に答えると・・・、どっちの判断をしても変わらなかったんじゃないかと思う・・・というのが答え。確か、君は、より効率的な受験勉強をしたい/違う世界が見たい、という理由で学校を辞めようとしていたはず。」
ゼロ
「そうなんですけど、なんで分かるんですか?」
14年後のゼロ
「いや、まぁそれは、未来の君という設定だからなんだけど・・・。地頭が良いタイプの学生には良くあることだよ。学校の勉強が無意味に感じられる症候群。
ちなみに君は、先生の教え方がいまいちな事に憤慨してると思うけど、それも合ってる?」
ゼロ
「はい。うちの学校の先生、教え方が超下手くそなんですよ。進学校なのにもかかわらず・・・ですよ。ずっと小さい頃から勉強は得意だったし、困ったことなかったんだけど、授業聞いてても何言ってるのかさっぱり分からないし、先に問題解いてみたり、参考書読んだりで自分で勉強した方が断然学習が早いという状況です。」
14年後のゼロ
「だよなw 俺も怒りを持つレベルだったと記憶してるよ。こういう教え方してくれって言いにいったもん。予備校講師の西きょうじって人の参考書持っていって。」
ゼロ
「そう、俺も同じことしましたよ。でも、改善されなかったです。だから、ムカつくけど、諦めました。」
14年後のゼロ
「ムカつくよな。でも、ある意味仕方ない。世の中の仕組み的には、それが当たり前なんだよ。学校の先生に期待を持ってはいけないんだ。」
ゼロ
「期待を持ってはいけないって?」
14年後のゼロ
「世の中に先生、たくさんいるよね。教えるスキルを競い合わせたら、どういう人がトップに来ると思う?」
ゼロ
「予備校の先生とかですか?」
14年後のゼロ
「だね。厳しい競争がある世界だから、当然、教えるスキルは磨かれるし、淘汰もされる。
となると、君が通ってた地方の無名私立進学校は、どの程度のレベルの教師が集まると思う?偏差値で言うと・・・」
ゼロ
「55くらいですか?」
14年後のゼロ
「近いけど、たぶん50くらいなんじゃないかな。灘とか開成とか、超有名進学校って教えがいがあるから、魅力あるよね、教師として。でも、その他私学の教師って、公立高校の教師より待遇良くないんだよね。公立の教師は公務員。私立の教師は違う。安定がないでしょ。だから人気がない。」
ゼロ
「なるほど」
14年後のゼロ
「無名であるとしても進学校だから、そこそこ賢い生徒は集まるわけで。テキトーなことは教えられない。だから、教えるスキルに一定以上の自信を持つ教師に限定されるとは思うので、その他私立より、教えるスキルに関しては、教師の質が高い可能性はあるけど、東大の入試問題を解かせたとして、半分も取れない人が大半じゃないかな」
ゼロ
「そんなんで教師やってていいんですか?」
14年後のゼロ
「俺も昔はそう思ったよ。でも、人間、競争が無いとそうなってしまうんだよ。教えるスキルを高めても給料変わんないしさ。それに、教師っていっても、教えるだけが仕事じゃないから、いいんじゃない?」
ゼロ
「そんなもんなんですかね・・・」
14年後のゼロ
「うん。 それから、君が勉強が出来るようになることと、高校の先生の教え方が上手いことにはあまり関係がない。」
ゼロ
「えっどういうことですか?」
14年後のゼロ
「例えば、数学。

三角関数をはじめて教えるとして、公式の説明をする。生徒は短期記憶で覚える。要領が良い生徒はその場では、練習問題が解けるかもしれない。 僕は解けなかったけど。
でも、いずれにしても、大体の生徒は、一週間後は公式すら覚えてなくて、練習問題が解けないようになってる。 

しかし、受験に出るような応用問題を解くには、公式の意味は理解し終わっていて、自由に操れるようになった上で、応用問題特有の解き方を何度も試行錯誤する中で、覚えきってしまうしかない。 
解き方を覚えるくらい鍛練するには結構な時間がかかる。なので、家庭教師やってての実感だけど、他人がこの時間を確保してあげるのは無理。 

となると、30人も40人も面倒見る瀬ネイが、その鍛練を手伝う時間まで確保するのは不可能。 君が勉強が出来るようになることに対して5%くらいしか関与できない。
もちろん、先生が好きで、その学科に興味を持って、自分でどんどん勉強するようになった・・・とかっていう変化をもたらしてくれるなら、別だけどねw ただ、そんな先生は滅多にいないし、人間はそう簡単には変わらないものだから。」



ゼロ
「実感として分かります、その感覚。数学は授業聞いているだけではどうにもなりませんよね。
あと、最高の先生は・・・なかなかいませんね。」

14年後のゼロ
「残念ながら。

それから。
他の科目も一緒だと思う。英語はそもそも単語覚えなきゃどうしようもない。
国語なんて教えようがない。物理・化学なんかは数学に似てるかな。社会は英語に似てるんじゃないかな。

というわけで、受験勉強は結局、努力の95%は君自身が行うしかないよ。

学校は ペースメーカーとして役に立つかもしれない程度。

中退しちゃうと、ペースメーカー無くなっちゃうからねぇ、なかなか継続的に勉強するのが難しくなる。

もし、受験の成功に向けて一緒に頑張れる仲間がいるのだとして、協力関係が作れたりするのであれば、これはすごく意味のあることだと思うけど、俺、試験前なのに全然勉強してないよwww みたいなチープなヤツばかりで、ガリ勉カッコ悪いみたいなのもあったから、学校に行く価値なんかない。」


ゼロ
「色々、メリット、デメリットあるんですね。 で95%は結局は自分でやるしかないと。」
14年後のゼロ
「そうだね。

先生が出来ることと言えば、あれやこれやと試行錯誤し終わった生徒に対して、
そのやり方では、問題は解けないよ。なぜならば、その解法の前提条件は・・・ と、失敗の理由を教えることで、生徒の理解を促すことくらい。自分で気付かないことには、武器の使い方に熟達していくことは出来ないからね。」
ゼロ
「となると、まずは武器を使ってみよう、振り回してみようと思わないといけない・・・と。

それをする前に、この問題分かりません!って質問にいく生徒、あれバカだなぁと思ってたんですけど、そんな感じですかね」
14年後のゼロ
「そうだね。

幸い、問題集はたくさんあって、つまり、対戦場は用意されてるので、ゲームやる感覚でいくらでも武器振り回して、遊ぶことが出来る。
それで、ある程度問題集との対戦を重ねれば、ザコ敵は10割粉砕。中ボスには8割、9割、だいたい勝てるようになる。ここまでに必要な時間は、そうだな、個人差はあるけど、1000~1500時間くらい。そこまで行けば、どの大学も受かるレベルになる。」

受験勉強なんて、それだけのことでしかない。全科目やっても3000時間程度でコンプリート。しかも、誰でもやりさえすれば、一定レベル以上になる。

でも、それを3年もかけてやることが推奨されている。中高一貫だと6年か。

でもそれって恐ろしことで。
勉強だけやってれば、特に文句言われないし、むしろ褒められる。
君達は、勉強だけやってればいい、なんて幸せなんだ!と言われることもある。」

ゼロ

「そうですねw 幸せってのは実感できないけど、サラリーマンの人達が必死に夜遅くまで働いたり、リストラ/正社員云々と言ってるのを聞くと、僕らは幸せかもしれないですね。」

14年後のゼロ

「俺は全然君達幸せだなんて思ってないよ。かわいそーだなって思ってるし、ヤバイよなぁって思ってる。」

ゼロ

「ヤバイ・・・ですか?」

14年後のゼロ

「うん。ヤバイw
受験で成功して、まぁ、早慶以上くらいうかっときゃ一生飯食えるやくらいに思ってるんじゃない?
あわよくば、東大京大でも受かったら、勝ち組だなーとか。

自分のやるべきことは、受験勉強くらいしかなくて・・・受験勉強しっかりやっときゃ安心とかって思ってるでしょ。

その思考がヤバイ。
人と違う経験を積んでないのに、安心してるってのは相当ヤバイ。

もしかすると、東大入った18歳の少年は、40歳の大企業の部長さんより頭良くて、1年もすれば、仕事のデキで上回るとかって思ってたりもするかな?」

ゼロ

「最後のはさすがに・・・20年もの仕事の経験や蓄積してきた信頼を、単に頭の回転早いってだけで追い越せるとは思わないですけど、その他は、だいたいその感覚です・・・恥ずかしながら。」

14年後のゼロ

「だとしたら、これから話すことは、たぶん人生の指針を決める上で超大切なことで、高校の時に聞いておきたかったなぁってこと。
が、長くなりすぎたので、もし希望あれば第二章で話そう。」


第一章 完。

とりあえず、第一章 完。
希望あれば、第二章以降も書きます。

受験生のニーズに合致するからだと思うんですが、「大逆転で大学受かりました」みたいな合格体験記が多くて、うんざりします。

そんなことは成功でもなんでもないし、東大入ったとしても、毎年5000人もやれることやっても、大した価値がない・・・と思ってしまいます。 一定レベル以上の学習能力がれば3000時間程度でそれは出来ます。

その程度のことなんだから、勉強が苦手だと分かったのであれば、他の道を極めに行った方がいい。

端っから運動神経悪い人がスポーツ選手を目指そうとしないのと同じく、学習に関しても、得手不得手あるんだから、受験勉強などやめて、才能の片鱗が感じられるところ、あるいは、少しでも可能性のあるところに、賭けた方がいい。

自分が、自分で会社興したり、ベンチャー(スタートアップ)の世界にいるからというのも強いと思いますが、学歴なんてほんと意味がないのですよ。

かといって、学校制度そのものを無くそうなどと過激な事を考えているわけでもありません。18歳未満の若い人間を野放図にしておいても、誘惑や悪意が多い世の中ですから、ロクなことにならない。

自分の判断で行動できるようになるまでに、檻を用意しておく必要はあるでしょうし、全国民のニーズに適うものといったら、そんなに大層なものは用意できないはずで、みんなのニーズが少し被ってるあたりをPickupすると、自ずと「勉強」ということになるのでしょうが。

「勉強」というコンテンツは既に、陳腐化していて、大抵、何の役にも立ちません。でも、市場原理が働かないから、何故かずっと、同じ形のまま、残ってしまってる。

じゃ、どうするの?というような話を第二章以降にしようと思いますが、世の中、ニーズが無いことやっても仕方ないので、悩ましいところではあります。

が、詳しく聞きたいボタンが結構押されたので、そのうち書きますね。



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