出張整体師はみた!誘惑の罠(?)後

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以下を読まれる事をおすすめ致します。)

嬉しいような困ったような事になりました。
しかし、やはり小市民気質の臆病者の小生でしかございません。
頭から蒸気が出ていても、オタオタするばかりでございます。
そうこうしてる内に、ベッドの傍らのテーブルに足が当たり、
のっていたグラスを倒してしまい、T様の呆れたような
生ぬるい失笑をいただき、幸いにも普通の施術のみで
終える事が出来ました。
「前にも似たような話があったじゃないか!」

というお叱りのお声が聞こえてきそうですが、
今回は続きがございます。
もう少しだけお付き合いいただけたら幸いです。
それを最後にT様からのお呼びはぴたりと止まりました。
あれで良かったのか、悪かったのか・・・

この日の出来事を忘れそうになった約一年後に
再びT様からのご依頼がございました。

その日は、お部屋にはT様のお母様もいらしておりました。
ご挨拶をさせていただいて、ベッドの横に目を移すと・・・
小さめのお布団に生後1~2ヶ月位の赤ちゃんが、
すやすやとかわいい寝顔でお休みでいらっしゃいます。

施術をさせていただきながら、T様がおっしゃるのには、
少し前にご出産されて、詳しくはおっしゃいませんでしたが、
シングルマザーとしてお育てになっていかれるとの事です。

そうですか。
大変でしょうが、頑張っていただきたいものです。
「(ん?1~2ヶ月前にお産みになられて、あの最後に伺った日が
約一年前ということは、逆算すると・・・・)」
十月十日という計算方法がございます。
あくまでも小生の想像でしかございませんが、
あの時、もし、小生が小心者でなかったら・・・

ひっくり返したグラスに感謝するべきなのでしょうか。

その後、施術中は出来る限り平静にふるまったつもりでございますが、
冷や汗とも脂汗ともつかないものが止まりませんでした。

「また来てくださいね!」

帰り際の意味ありげな笑顔から、女性のたくましさと怖さ、
そして甘そうな話(事)には強烈な刺がある
という事を勉強させていただきました。

※ここまでお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
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大変恐縮ではございますが、どうぞ宜しくお願い致します。

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足利忠宛にお願いいたします。

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出張整体師はみた! 社長さんと愛人さん

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