生粋のハマッコが瀬戸内海の小さい限界集落の離島に移り住んで10数年言えなかったことを書いてみた

「住めば都」はウソである

いくら長く住んだところで、嫌なもんは嫌である。不便なのも危険なのも嫌である。だから、この言葉、自分は「住ば都」と脳内変換している・・・

信号ない・医者ない・法律通じない・ブロードバンドもちろん無い

まず、今いる島には信号機がありません。警察いません。人の家の物を勝手に持って行く人もいます。ナンバーの無い車も普通に走っていまして、運転手は両手に杖を持った90代のおじいさんだったり、家も勝手に建ててしまうので建築基準法は通用しませんし、漁師さんは色々な名前で脱税し放題、正直治外法権です。
下水も都市ガスもありません。生活排水はそのまま海に流しています。その海で取れる魚は、横浜で食べていた魚と比べたら全然おいしくありません。
当然のことながらブロードバンドもきておらず、公衆WiFiもなく、プログラマだった自分にはかなりのハンデでした。
自治会を通じて、あるいは市長へ直接、仕事でブロードバンドが必要だと訴え続けて10年、全然改善のきざしはありませんでした。
この「改善」は、もしかしたら地元の人にとっては「悪」だったのかもしれません。だから、「改善」じゃないですね。すみません。

横浜はいいところだ

私は、生まれも育ちも横浜でした。そう、たまたまです。親戚も何も近くにごちゃごちゃっといました。祖父も祖母も、一緒に住んでいました。
本当に恥ずかしい限りですが、京都の大学に進学するまで、方言が今も実際に話されているなんて知りませんでした。すみません。だから、「だべ」や「ばかじゃん」も標準語だと思っていました。すみません。
その後結婚して今は瀬戸内海の離島にいます。地元の友達には「平家の落ち武者」と言われました。西へ西へ行っているからなんですが。

単身赴任した

島での生活はあまりにもお金が無くて環境も悪く、一念発起して実家へもどり、普通に就職してみました。
就職は成功だったと思います。社会人としての基本的な経験もできましたし、Web技術も少し身について、お金も貯まりました。
その時、あの3.11の大震災を経験。夫と一緒にいたいという気持ちが強くなり、離島に戻ることにしたのです。

貯めたお金で光ファイバーを引いた

まずは回線がなければ仕事ができません。自治会にも行政にも見捨てられた以上、
自 力 救 済 し か な い。
まず、NTTに見積を取ってみました。1億以上かかると言われました。そのあたり、詳しくはLIGさんのブログに書かせて頂きましたのでそちらをご覧くださいませー(さりげなくステマ)。
横浜にいれば、無料で引いてもらえるキャンペーンもあるかもしれない光回線、
60万円かかりました。

地方の人は地方で頑張って欲しい

横浜に帰るたびに、ふるさとは変わっています。そうです、地方からの人達が流入して、自分が住んでいた場所も、今では町工場やお風呂屋さんや市場や地元のお店が潰れてマンションになっています。
正直なところ、インフラさえも整っていない地方では、いくらブロードバンド時代とは言っても日本ではディジタルディバイドも多くて、賃金格差も半端ないです。
そのことが結果的に私のふるさとがめちゃくちゃなベッドタウンになってしまう原因の一つなんです。
是非とも地方の方は地方で頑張って欲しいです。なんか勝手に「首都圏は働く場所」「人が冷たい」「人が多すぎる」とか、言わないで欲しいです。自分や地元の友達のふるさとである横浜をめちゃくちゃにしないでほしいです。

私にとっては、そこがふるさとなのです。

地方の人達にとっては「働く場所」かもしれませんが、わたしには大事なふるさとです。
みんな生まれ育った場所を大事に発展させてください。たとえ何も無い場所でも、多少の自腹も覚悟でも、もっと日本の隅々まで住みやすい環境を作るためには、政治家云々以前の問題だと自分は感じています・・・。
横浜が人の入れ替わりで新鮮に保たれているのも事実です。
同じように何もない地方が活性するのは、観光地化でもゆるキャラでもなくてとにかく人、何でも良いから働く人がいてくれることじゃないかと思います。自分がしたいことを地元でやってほしいです。誰も助けてくれなかったら自分で何とかするしかありませんが、やった見返りはあると思います。
自分もゆくゆくは地元横浜に帰って、もっと住みやすい横浜にしたいと思っています。

うわぁぁぁぁぁ偉そうに書いたごめんなさい

「だったら書くな」という声が聞こえます。すみません!申し訳ありません!でも本当にそう思ってるんです!

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