ロンドン留学中、この世のものじゃないものがベッド脇に来て「コロスゾ」と言われた話

前話: 林間学校で、この世のものじゃないものが部屋の前に来ちゃった話
ロンドンに留学中の話。

私は25歳で、学校近くの家にホームステイしていた。
ロンドンといっても繁華街ではなく、ゾーン4にあたる北東の街だ。
広大な森を有する、緑に囲まれたベッドタウンのようなところ。
でもモールやロンドンいち長いマーケットなどもあり、都会すぎず田舎すぎず、
とても住みやすい街だった。

ホームステイしていた家は、同じようなデタッチドハウスが立ち並ぶ
古き良きヨーロッパというかんじの通りの一角にあった。

私の借りてた部屋は、玄関入ってすぐ右側の、8畳くらいの広めの部屋。
冬は少し寒かったけど、唯一のプライベートな空間としては快適だった。
それは、とある夜のこと。

私は、窓際のベッドでいつも通り寝ていた。
夜中2時くらいだったように思う。

私は寝付きのいい方なので、あまり夜中に起きたりしないのだけど、
そのときは「ぱっ」と目が覚めた。
「ん〜眠い。。。」っていう起き方じゃなく、起きた途端100%起きた、
というかんじの起き方。火事とか、危険がせまったときの起き方だった。

目覚めた瞬間、

顔のすぐ横に男性がいた。

「!!!!!!!!!!!!!!」

言葉にならなかった。

一瞬にして「殺される」と思った。

男性はナイフを持っていた。

そして、確かに英語を話したのだけど、それは英語を聞いた、というより
言語を超えた何かで私の頭の中に響いて来た、と言った方が正しい。

「声出したら、殺す」

ナイフを私に見せながら男は言った。

目が覚めてからここまで、3秒くらいだ。

一瞬にして、私はこんな故郷から遠いところで、
きっとレイプされて殺されるに違いない、と確信した。

終わった、絶対に死ぬ。と思った。

絶望したその瞬間、がくっと意識が落ちて、
すぐにもう一度目覚めた。

男はいなかった。

・・・夢だったのだろうか?

・・・夢だったらどんなにいいだろうか!!!

意識がはっきりするにつれ、身体はガタガタと震えてきた。
恐怖が今になって押し寄せる。
涙が次から次へと溢れてきた。
・・・怖かった!!!!!

夢にしてはリアルすぎた。
男はそこに「いた」

でも夢だったのか????

混乱しながら当時のボーイフレンドに電話して、朝まで話してて貰った。
ひとりでその部屋にいるのは怖すぎた。

翌日、同じ家にホームステイしていた日本人のお姉さんに
この話をした。


昨晩、夢かもしれないんだけどこんなことがあって・・・
日本人のお姉さん
ああ、はいはい。出ちゃったかな?・・・また。
ま、ま、ま、まままたってどういうこと!?
日本人のお姉さん
いやぁ〜出るんだよね、その部屋。私はもうここ2年になるけど、前にいた人も同じようなこと言ってたな〜!
じゃぁやぱりアレは!!!!ノ〜〜〜〜〜〜〜!!!!

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