時効だから話す殺人事件 第二回

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チーちゃんはAと会うときは僕を連れてくるように言っていました。たいがい四人であっていました。
チーちゃんには考えがありました。洋子ちゃんはチーちゃんが彼氏が出来たので、それを羨ましかったのです。そこでだれか男の子を紹介してほしいと頼んでいたようです。そして僕を紹介しようと画策していたのです。その目論見は当たりました。
外で会う時もあり、大抵はAとチーちゃん、僕と洋子ちゃんのペアが自然に出来上がっていました。
僕はウブで手を繋ぐのがやっとです。でも話していくうちにだんだんと彼女に惹かれていったのも事実です。
洋子ちゃんは今風に言うと、ちょっと痛い子。自分に自信が無いのでしょう、やたら束縛してきます。携帯電話が出るまだ20年も前の事です。自宅電話での話しが多かったです。
 性格は人の意見に流されるのが常で僕にとってはその方が好都合でしたが。
 チーちゃんは、正に魔性の女の感じです。可愛い感じが滲み出てくる容姿で、出てる所は出てる、ニコッと笑うと、何でも許してしまいたくなるそんな女の子です。とにかく甘えるのが上手でした。
 
 ある日、Aだけがチーちゃんの家に行った時です。家には二人とチーちゃんの実の弟がいました。
 この弟、ちょっとだけ知恵が遅れている様子で、近くの福祉センターに働いています。
 昼時になり、Aが食材を買いに行こうと弟を連れて行った時です。弟がAに、本当に姉ちゃんと付き合っているのかと言うので、どうしてかと聞き直すと、必ず不幸になるから止めておけ、と言うのです。
 理由を聞くと話し始めました。しかし話し続けると、だんだn興奮しはじめ支離滅裂な話し方でした。Aはじっと話しを聞いたのです。
 
Aはその日の夜、話しがあると言うので、会いに行くと深刻な顔をしていました。
どうしたんだよ。なにかあったのか?
チーちゃん、人を殺したみたい。。。
とボソボソと話し始めました。

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