男の僕が無痛分娩の口コミサイトを作ってみようと思った理由 ビジネス編

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■病院クチコミについての想い


前の書き込みがいろいろと取り上げてもらって本当にうれしかったです。「読んでよかった」の人に佐俣アンリさんがいるだけで、頑張ってよかったと思いました。

無痛分娩クチコミサイト mothering

https://mothering.ne.jp


今回はもうちょっとビジネス的なお話。


文学部卒の私がヘルスケア業界の仕事をしてもう16年立ちます。ずっと新規事業をやってきたので、いろいろなベンチャーが大きくなるのを横目で見ながら、しょぼい失敗をいっぱい繰り返してきました。


■そもそも無痛分娩って?


storysさんのFBページにも取り上げてもらった時に「無痛分娩って知ってました?」というご紹介を戴き初めて気が付いたんですが(汗)、無痛分娩って単語自体知らない人多いですよね。すいません。


簡単に言うと、麻酔で出産時の痛みを感じにくくするという事です。欧米では7割~9割が無痛で生みますが、日本人は5%ぐらいです。「なんで日本で普及しないの?」という理由はいろいろな議論があると思いますが、私が思うに一つに麻酔医の確保は結構大変だと思います。麻酔医は人手不足で、腕が良ければ普通に年収3000万とかあるらしく(医師の中で一番年収が高いらしい)、そのため、対応できる、というより麻酔医を集められる病院が限られるんです。


大手の病院で無痛やっている、とネットに書いてあっても、麻酔医が転勤になればできなくなります。これがネットの情報が1割~3割位間違ってしまう背景の一つだと私は思っています。


■病院クチコミがなぜ無理ゲーか。

ヘルスケアの新規事業案でよく出てくるアイディアが病院クチコミです。僕も最初のころは「絶対あったらいいな!」と思っていましたが、よく業界を理解すると無理ゲーなことがわかってきました。



大きいところで3つ理由があります。


①数が多すぎる。

日本中に約10万件クリニック+病院があります。つまり10万件口コミを集めて、初めて、平均1件の口コミが掲載されることになります。そんなスカスカのレビューを誰が読むのかと。


②平均年齢が高すぎる

クリニックに行けば通院患者の平均年齢はわかりますよね。その人たちがクチコミを書く年齢か、という問題です。


③値段が決まっていて、受ける医療の内容も管理されている

医療は、レストランのように「高くておいしい」「安いけどうまい」みたいなことはありません。日本全国でどこで受けても同じ値段です。過剰に検査をしようものなら保険で切られるし、処方される薬も大きな違いはありません。日本中、どんな場所でも格安で素晴らしい医療が受けられる。それが日本が誇る健康保険なのです。


他にも病院の勤務医は転勤するし、とにかく病院クチコミが成り立たない理由はたくさんあります。どうです?絶対無理ゲーな気がするでしょ?


■でも、悔しいんです


無理ゲーって思っていても、この業界でやってきて、他の人が病院クチコミですごいいいサービスを立ち上げたらやっぱり悔しいんですよね。後から出てきたルナルナがめっちゃうまくいったのとか見て、やっぱり悔しいし。何か一個形に残したいと思うようになりました。


そこで色々と知恵を絞りました。

テーマを区切ってのクチコミだったら成立するかなーと思い始めたんです。一番マネタイズが簡単そうなのは美容整形なんですがキレナビが問題を起こしました。

http://skyteam200.exblog.jp/21475251


やっぱりね、マネタイズがかなり難しいんですよ。病院からお金を取れないし。





しかも、無痛分娩はスケールしません。日本の出産は100万件/年なので、無痛で生むのは年間5万件、月4000人しか必要とされないサイトです。だから本気でビジネスベースでやろうとしたらまず無理なんですよね。

ということで僕ぐらいしか日本でこのサイトをやろうなんて思わないのでやることにしたんです。前回かいたようなストーリーが無ければやらなかったと思います。


客にとっての価値は「painかgainだ」とよくいいますが、おそらく出産は人生で最大の物理的な痛みを伴う出来事なので、ニーズ自体は明確なはずなんだけどね。無痛希望者にインタビューしたら「絶対必要なサービス」ってみんな言いました。それが最後の最後で、僕の背中を押してくれました。


マネタイズのことは一旦頭から外しました。一個だけ言えることは「このサービスのユーザは、使い始めて9か月後に、一生で一番ネットでの買い物をせざるをえない時期を迎える」という事実。

これを軸においおいマネタイズ考えます。(何にも考えてないと思われるのしゃくだから書いてみましたw)



■自分なりに工夫した点

このサービスのやっかいなところは読む時(妊娠初期)と書き込む時(出産後)で9か月空くことです。なので、書き込みが本当に集まるのか結構不安。理想は読んだ人が必ずクチコミを書いてくれることなんですよね。


少ない予算から妊娠○週というタイミングに合わせたメールサービスをやってみました。「サイトと9か月かけて仲良くなる」というコンセプトなんだけど、コンバージョンをどうあげるか、考えないといけません。。。だれかこの辺強い方募集中!





■オープンしてみて思ったこと

さっそく口コミを書いていただいた方がいました。病院追加してください、という連絡もうれしかった。正直ね、感動しました。うれしかったです。男の僕ですが「胎動を初めて感じた瞬間」ってこんな感じなのかな、って思いましたw。オープン初日で書いてくれている、という事はおそらく前回のstorysを見て書いてくれた人だと思います。単に書き込みが嬉しいだけじゃなくて、クチコミのなかにその人の誠意をすごい感じたんだよね。


僕なりに誠実に想いを書いたら、誠実に答えてくれた人が居た。もう、それだけで嬉しいですよね。


オープンして良かった♪

(※画像はうちの子じゃありません)



読んでよかった
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山田さん、ありがとうございます!その辺の話は確かに面白そうなのが書けそうです笑。

私、これから人生で初めての出産で無痛分娩予定です!ここ凄く共感します。

マネタイズはさておき、必要とされるサービスってありますよね。男性側からこんな提案が来る事がすごくうれしいし、応援したくなりました。

マネタイズ一緒に考えたい。続いて欲しい。

古沢さん ありがとうございます!出産頑張ってください!そして無事出産が終わったら、口コミ書いてください!(^-^

是非書かせて下さい。私が分娩する予定の病院はまだ0件でした。多分1ゲットですね。

広瀬さん
まずは媒体として価値がないとマネタイズも何もないので、地道に媒体価値を高めたいと思います。まあ、当面としては「趣味サイト」でいいと思っております。国の補助金使っているので悪いんだけどw。

非常にニッチなウェブサービスですが、まさに女性の味方です!
海外に成功事例がありますか?ニッチで非常限られた何かのサービス。

オトコとして応援でします。頑張ってください!

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