"生きがい" のタグがついたストーリー

貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第61回)

『生きていくパワー(一) 怒りはエネルギー』 まいくばあはよく怒る、自分に。そして暴力をふるう、自分に。 頭痛がする。「このアホ頭め、しっかりせんか!」と頭をげんこつで叩く。(余計にいたくなるらしい) 便秘する。「このアホ腹め、お前のせいで苦しいわ!」と言ってげんこつで腹を叩く。(あまり効き目はないらしい。後に「脳様にお願いする」ことを知って以来この悩みはなくなった) ヒザを曲げるとき痛い。「このア
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第60回)

『人生は自分流(二) 歯を自分で治そうとした!』 ある日ニヤニヤしながら僕の事務所に入ってきた。 歯医者へ通っているらしい。先生に怒られたらしい。だからニヤニヤ笑っている。 「どうした?」と聞けば、「わしね、この差し歯がしっくりこんから外してね、自分でカッターとヤスリで削ってみたんじゃ。ちょうどうまい具合になってね、治ったと思ったら外れてきたんで、しゃあなしに歯医者へ行ったんじゃよ」 「うむ、それで
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第59回)

『人生は自分流(一) 骨折くらい自分で治す』 夫が肺気腫という病気で入院した時のこと。まいくばあは病院と自宅を自転車で往復していた。付き添いは不要だったのだが相方の初めての入院ということでなんやかやと手がかかったのだ。 ある日自転車を降りる際に油断したのか、又は看病疲れか(あり得ませんケド)、コケてしまった。当時六十三才くらいで元気満々であったのだがなんと左足を骨折してしまった。 ギブス+松葉杖が必
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第58回)

第6章 〔遺言編〕 ゆかいに生きていこう。カネはなくてもさ いま一年に三万人くらいの人が自分で命を絶つような時代らしい。 でもちょっと待ってくれんか。 わしだって、ぜんぶがこの本に書かれているような、 アホみたいな、好きに生きているだけのばばあじゃないよ。 小さいころは戦時中で空襲を受けたり、知った人もたくさん亡くなった。 命がけの時代を生きてきた。でもみんながそうじゃった。 いまは戦争こそないが、
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第56回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(十一) 二十一万円のまんじゅう』 まんじゅうはうまい。僕はとにかくまんじゅうが好きなのだ。 焼きまんじゅうを十個土産に買って車中で一個食ったらそのあまりのおいしさに、あと一つ、また一つと飲みこむように食い続け、家に帰ったら二個しか残ってなかったこともあった。 今はメタボ対策でまんじゅう食いを制限しているが、時には辛抱できんようになって四つとか五つまとめて食う時があ
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第55回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(九) ノリ』    我が家の酒飲み次女に小さい頃「ぶうこ」とアダ名をつけました。父が娘につけるアダ名かよ!ですが、長じて妙齢のレディになってからもよくからかって、「おーぃ、ぶうこぉ」なんて呼んだりしていました。 日曜日の夜、ヤツがうつ向いて座って何やらしていたので、 「ぶうこちゃんなにやってんの?」と聞けば、 「ひずめの手入れ・・」ボソッとつぶやく。ネイルなんとか
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第54回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(七) 単細胞』                                      うちの長女Yちゃんが小さい頃よく言っていた。「まいくばあにシーチキン好きって言うたら、行くたびにシーチキン入りの卵焼きばーっかり」 しかしその長女も、まいくばあに劣らずの「ひとつしか見えない派」且つ「気に入ったらそればかり派」。だから長じてもこう言っている。「でもおいしいよ。
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第53回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(六) おもろいやん!』 ある友人には三人の娘さんがおりまして、音楽家、医師、弁護士(勉強中?)というヒジョーに華やかなものであります。彼は司法関係のお仕事をされていて、実は筋金入りの漢(オトコ)で弱者の味方であります。僕が最も尊敬する人物で、勝手に親友と思っているのです。そういうひとの子供だから志もちがう。ドクターにしても無医村を目指すとか聞いたことがある。実に清
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第52回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(五) 地球時間を生きないヤツら』 我が母まいくばあは非常にせっかちです。毎朝三時半に起き、午前とは十時までのことを言うという時間感覚の持ち主であります。地球時間より二時間早い時差で生きていますが、実は我が家族にはもう一人のつわものがおります。 長女Yちゃんとある日の電話。 「Yちゃん、わし今日ね、三時から釣りに行くんだ」 「オヤジあかんあかん。三時ゆうたらもうほと
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第51回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(四) へれらいろ』 僕は眠っているとき電話で起こされてもすぐ百パーセントの状態で話すことができる。というより寝ているのを悟られるのがいやなんだ。 四十代のころ取引先の担当者に「おれ二十四時間仕事してるからいつでも電話していいで」と言ったことがある。当時は実際に一日三時間くらいしか寝なくて、ほとんど毎日朝まで仕事をして午前中に仮眠的に寝るような生活だった。 ある日、
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第48回)

『まいくばあの遺伝子を継ぐものたち(一) ヘンなやつら』 平成二十三年九月四日、和歌山県南部大水害。 当日朝六時ごろ市内放送で「熊野川堤防から水が越え始めました。至急二階か、高いところへ避難してください」と避難指示が何回もくり返して流された。 前夜のうちに僕の家より海抜が高いまいくばあの家に避難していたのだが、放送を聞いて至急車で市内の一番高い丘に逃げたのだ。                    
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第47回)

第5章〔家族編〕 まいくばあの遺伝子を継ぐものたち この章では、まいくばあの強烈な遺伝子を受け継ぐ面々の、少々浮世ばなれしているかも、という話をお送りします。われわれみたいな間抜けな人間でも無事に暮らしているのですから、この国ではそれなりに一生懸命やっていれば結構生きていけます。 家族の中でも、初孫である長女Yちゃんは特にその遺伝子を色濃く受け継いでおり、骨格、性格、行動、生き方、考え方、そしてその
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第46回)

『まいくばあ語録』(3) ■「今度隣の○○さん所へ《大工》が入るらしいよ」(実はバイク) 隣の家の若主人が、「前沢さん、こんどバイク来るんで(買ったので)ちょっとうるさいかも知れません。すみませんけど」とあいさつしてくれた。それを大工と聞いた。  ・・・たぶんそりゃハーレーだ。びっくりするかもね。              ■まいくばあは最近足が痛い。病院が遠いのでうちの奥さんに車に乗せてもらった。
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第45回)

『まいくばあ語録』(2) ■「寿司食いに行くか」と誘えば、                       「背が低いからテーブルが苦しい。よそで食べてもうまない(うまくない)。行かん」   ・・・そんな理由かい! ■温泉に誘えば「あんな暑苦しいもの好かん」  旅行どうだ?と誘えば「テレビであちこち見る」   ・・・でも一理ある。  ■電話をかけてきた。「あれ、声が小さいぞ。もしもーし」と言って怒ってい
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第44回)

第4章 〔語録編〕  つい言ったぁー 前章のドタバタの口直しに(ならないか)ばかばかしい語録をお届けします。 まいくばあは別段「おもろいこと言ってやろ」と思っているわけじゃありません。つい言ったー、まさにTwitter、ことばが笑いと驚きを与えてくれます。 上質な品性を感じさせてくれる巧まざるユーモアとは似ても似つかず、こちらは動物的本能的なにおいが噴出しております。 それではヤツの言動の一端をごら
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第41回)

そのつるっとした形状は川原にて何万年も磨かれ続けた銘石の風情。よし、これだと見つけてきた母親の愛情ってやつでございます。  (今回ここから) 母は老婆に言われたようにその石の中心に五寸くぎで丸くこするように穴を開けはじめた。木ではなく石ですから、それは固い。ハンパではない。厚さ一センチ以上ある石に穴を手彫りする。今では街なかで石を拾うなどできませんからその形や硬さなど想像できないでしょうな。しかし母
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第39回)

相方の方は「こんどはぶらじるかよ」と冗談ではないぞという面持ち。今回は、名前を変えた、いや変えられたときのような「かかあが言うから」では済まされません。なんせ「日本を捨てる」のだから。 (今回ここから) 自由気まま、辛抱性のない人間にとてもそんな海外渡航などできるわけがない。どうしたものかなあこの一直線ヤロウを、と思ったかどうかは不明ですが、 「おれはやっぱり、ぶらじるはいやじゃぁ」と、この時は乗り
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第38回)

『ブラジル騒動記』 「シゲマサ騒動」に続いてそのころ勃発したのが「ブラジル騒動」でございます。 相も変わらぬ夫の行動、つまりすぐ仕事をやめる、酒に逃げる、甲斐性がない、などの行いに業を煮やしたまいくばあが、次に取った手段は・・・ なんと「ブラジルへ移住しよう!」でございました。国を変えりゃ、この人は立派な人になる!と思ったのでしょう。大胆も大胆、なんせひとつのことを念じると突っ走るイノシシのようなも
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第37回)

お礼を申し上げ、幾ばくかの謝礼を払って帰途につく頃にはまいくばあの心は晴ればれ。 「よしよし。明日から、いやたった今からあんたはシゲマサじゃ!」と相方に何度も繰り返すまいくばあ。相方のほうは反応に困ったような複雑な顔だったような気が・・ (本日ここから) さて、家に帰って母が行ったことは、まず手当り次第あらゆるものに新しい名前を書きつけ、縫い付けていくことでした。何もそこまでというくらい、シャツや下
前沢 しんじ
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貧乏こそ神 我が母まいくばあの話(第35回)

第3章〔騒動編〕 おかしな三つの物語 世の中にマヌケな人間は多けれど、 まいくばあを筆頭とする前沢家の面々はじゅうぶんに その有資格者、いや有段者、いや師範代?かも知れませんぞ。 マヌケなヤツらのすることは当然のごとく間が抜けた顛末となるもの。 ここに書き出したる騒動三題は、 古き良き時代のニッポンを彷彿とさせて(させないか) 家族愛に満ちた(愛なのかな?)物語となっております。 人様から見れば「お
前沢 しんじ
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