オンラインとオフラインの壁ををぶっ壊す~日本最大級のeスポーツの祭典『レインボーシックスシージ2020』の裏側に迫る~
株式会社NTTドコモ(以下ドコモ)とユービーアイソフト株式会社が共催したPC版「レインボーシックス シージ」国内最大級の大会、『レインボーシックス Japan Championship 2020』。
株式会社博展はドコモ様、関係各社様、パートナー企業様と協力し、企画 / デザイン / 施工 / 運営まで一貫してサポートしました。
ゲームの世界観をリアルに再現したダイナミックなデザイン、新規ファン獲得のために綿密に考えられたコンテンツ、コロナ禍のオンライン移行など様々な施策を実施したが、今回大会を成功に導いた秘訣とはいったい何だったのでしょうか?
本イベントを担当した博展プランナーの藤原とアカウントの佐藤が、オンライン配信を軸に置いた大会運営と事前事後施策を充実させたモチベーション醸成の取り組みについて語ります。
「今だからこそ、“ユーザーが求めているコミュニケーションは何か”を再度考え直すことが重要なのではないでしょうか?」
藤原:
人々がFace to Faceでコミュニケーションをとる機会が大幅に減少する今、“今最適なコミュニケーションのカタチは何か”、その本質を考え直す必要があるのではないでしょうか?
コロナ禍の今、一見ネガティブに感じる“オンライン化”ですが、実はポジティブな面も多いはず。
リアルコミュニケーションが制限される今だからこそ、単にオンラインに移行するのではなく、「ユーザーが求めているコミュニケーションは何か」を再度考え直すことが重要なのだと考えています。
今回のレインボーシックスシージはコロナ禍を受けて全面オンライン開催が決定していました。大会のオンライン配信だけでは盛り上がりに欠けることも懸念されたため、決勝に向けて選手 / 観客両者の熱量を上げるコンテンツ作りを意識し、提案を行いましたね。
事前事後施策を充実させたコミュニケーションプラン
藤原:
今回、キーポイントは2つあります。
① イベントを最大化する事前事後を含めたコミュニケーションプランの設計
② ゲームの世界観を忠実に再現した全体のクリエイティブ
ゲームの特徴として1試合が長く、配信が1日12時間以上になることもあり離脱が多いこと、ゲーム初心者には内容把握が難しく、実況が理解できないこと、2つの課題が潜在していました。
今回のイベントでは、新規ファン獲得に向けて事前事後施策を含む包括的なコミュニケーションプランを設計し、わかりやすいコンテンツを提案しましたね。
クリエイティブにおいてはゲーム内の世界観をリアルに再現し、コンテンツにおいては既存の視聴者、新規の視聴者にこれまでとは違う大会イメージを持ってもらうよう工夫を凝らすことで、レインボーシックスというゲームの魅力を最大限伝える大会を目指しました。
佐藤:
具体的な施策内容をお話ししていきましょう。
今回博展で初めての“オンラインの番組制作”に挑戦。
事前・大会直前・大会本番それぞれの段階で観客のモチベーションを醸成できるようコンテンツ制作に工夫を施しました。
①決勝1か月前から全6シリーズの事前番組配信
選手のプライベートを紹介するなどユニークな企画を予選開始から週1回配信し、定期的に視聴者と接点を作り続け、レインボーシックスの魅力を伝え続けました。
②決勝直前 スペシャル番組の配信
実際に決勝進出が決まったチームを紹介。
各チームの特徴や予選でのプレイ内容などから大会の見どころを予想・解説することで選手だけでなく視聴者の決勝へのモチベーションを高めていくコンテンツを制作しました。
③決勝本番
試合中継と初心者向けの解説番組を2本同時配信。
思い切って試合中継や選手へのインタビューなどコアユーザー向けの配信と、副音声のようなわかりやすい解説など新規層へ向けた配信の2本に分けることで、好みに合わせてユーザー側が視聴するチャンネルを選べる設計に。
さらに、本大会の公式応援ソングを大注目の女性アーティストLiSAさんにご提供いただき、その初公開となるライブパフォーマンスを番組内で配信しました。
▼圧巻のライブ映像はこちら
藤原:
今回は全体を通じて、決勝まで勝ち抜いてきた選手が注目される、視聴者がワクワクしながら見続けることができる、という2点を意識。コンテンツ内容はもちろん、カメラワークにも徹底してこだわり、視覚的にも刺激的な内容に仕上げました。
▶︎レインボ―シックスの魅力をわかりやすく解説したYouTubeチャンネルはこちら
ゲームの世界観を忠実に再現したクリエイティブ
佐藤:
会場内のステージではゲーム内のシーン・世界を完全再現しました。
宙を舞う瓦礫、火を噴くステージ、こだわり抜かれたライティングなど、視聴者 / 選手両方にインパクトを与えるダイナミックなデザインを提案。
日本では前代未聞の取り組みでしたが、選手の方にも本格的なステージでプレイできる喜びを感じてほしいという願いから提案に至りました。
体験デザインのプロとして意識し続けた“視聴者の視点”
藤原:
今回プランを進めていくうえで、「BREAK THROUGH」というコンセプトをドコモ様との間で設定し、「どうすればオンラインとオフラインの壁を壊して熱量を視聴者に届けることができるか」「どうすればこれまでの“枠”をぶっ壊すことができるか」ということを軸に施策を考えました。
加えてキーポイントになったのは“視聴者の視点”を持ち続けたこと。
この2つを軸にステージデザイン・演出・ライブパフォーマンス・配信の企画を設計した結果、配信のコメント欄やSNSでは「すごくいい大会だった!」「来年絶対生で見たい!」という視聴者やファンの反応が多く見られ、オンラインであっても画面越しに会場内の熱量を観客に伝えられたと思っています。
佐藤:
博展が配信内容の企画を担当したライト配信では同時接続で最大1万人弱、コアファン向けの配信では最大約2万人の視聴数を記録。
同時に2つの配信見ている人も多く、平均同時接続で5,000~6,000人と多くの方に視聴してもらうことができました。
『レインボーシックスシージ2020』を成功に導いた要因とは
佐藤:
この案件は、シリーズものの番組制作など弊社内でも前例のない新しいことへのチャレンジがとても多く、刺激的でした。
リアル×デジタルのハイブリット施策という面でも、ここまで大規模な案件は日本においてもほとんど事例が無い中で進行しました。
チャレンジに踏み切れた要因は2つ。
まず第一に目的を一貫させて全体設計をすることができたから。
案件進行中に大会を開催することが目的化してしまい、本来の目的を見失ってしまうケースは意外と多いです。
今回はドコモ様、関係各社様、パートナー企業様、博展で大会を成功させるという共通認識をもてたからこそ、『レインボーシックス Japan Championship 2020』に真摯に向き合い、手法や構成を柔軟に向上させることができました。
クライアントとも強固な信頼関係を築くことができ、強気なコンテンツにもチャレンジさせていただきました。
次に“各種パートナー企業様の協力”があったから。
今回の案件は、30社を超える多くのパートナー企業様に協力していただくことで成功に至りました。
博展が関係各社のHUBとなって密に連絡をとりながら、プロジェクトのゴールへと導くとともに、各プロフェッショナルから学ぶことも多く、勉強になる刺激的な日々を過ごしましたね。スペシャリストの方々のご協力があってこその成功です。本当に感謝しています。
藤原:
我々も、世間的にまだハイブリッドの成功事例が多くない中で、パートナー企業様との関わりを通じて勉強不足な点や改善点を数多く学び、アイデアを生み出していくことができました。
クライアントと同じ目線で“成功”を目指していたからこそ、協力パートナーの方々と課題解決のために知恵を出し合えたのだと思います。
「ニューノーマルの今求められているコミュニケーションのカタチは何か」
リアルを超えた博展の挑戦の背景に込められた想いとは
藤原:
私たちHAKUTENはコミュニケーションデザインを謳っています。オンラインとリアルを横断したコミュニケーションが可能になった今、「今求められている最適なコミュニケーションのカタチは何か」を追求し続けることが今後重要になってくるでしょう。
リアルが制限されることは必ずしもネガティブばかりではなく、ポジティブになることも多いはず。オンライン化が叫ばれる今、「今一番適切なコミュニケーションのカタチは何か」と常に追求し、リアルとオンラインの良さを両方活かし、これからの体験価値を提供し続けたいと思います。
(左から プランナー:藤原慶太 / アカウント 佐藤光太)
Account Executive : 佐藤 光太
Director : 佐藤 勇気
Assistant Director : 上山 瑞夏
Creative Direction+Plan : 藤原 慶太
Designer : 跡部 隼也
PM : 川上 徹 / 江口 明徳 / 奥村 幸之介
Production : 藤田 龍之介
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