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80代の著者さんもおられます。

「行き詰まりを感じているすべての人に届けたい。」何千という論文を読破し、ついに解明した「最高の状態」!ベストセラー著者が明かす新刊『無(最高の状態)』の執筆の裏側に迫る

著者: クロスメディアグループ株式会社

ビジネス書出版社としてスタートしたクロスメディアグループ。出版事業だけでなくビジネスパーソンの疲労回復に特化したジムZERO GYMの運営など、社会貢献の幅を広げています。ビジネスパーソンのコンディショニングに関するベストセラー書を多く出版しており、中でもサイエンスライターの鈴木祐氏による『最高の体調』は15万部をこえるベストセラーです。


そんな鈴木氏による新刊『無(最高の状態)』が7月16日に発売されます。クロスメディア・パブリッシングの代表取締役であり編集者の小早川幸一郎氏に「『無』というタイトルで書籍を書いて欲しい」という困難なオファーを受けてから、本作を書き上げるのに費やした期間は約3年。「無」という漠然としたテーマに向き合うには、膨大な数の論文を読み、思索を重ねなければなりませんでした。


読者の心をつかむために方向性はどう決めたのか、またこれまでに数々のヒット作を生み出してきたことによる次作へのプレッシャーはあったのか。今回のストーリーでは、鈴木氏が『無(最高の状態)』の執筆にあたっての裏話と、鈴木氏自身が何を得たかについてインタビュー形式でお届けします。



ーー『無』というタイトルで本を書いて欲しいと言われたときのお気持ちは?


クロスメディア・パブリッシングの代表取締役の小早川さんが何かを企んでいる様子だったので、いつかは来ると思っていました。ただ、実際に小早川さんから「『無』でいこう」と言われたときは「マジか」と思いましたね(笑)。でもすぐに「面白そうだな」と思い直しましたが。



ーー「無」というテーマで本を書く方向性を決めるのは難しかったですか?


そうでもないですよ。「無」と聞いてすぐに「無我の話で書こう」と路線は決まりました。科学的に「無」について書こうと思ったら、量子力学的な無か、心理学的な無の二択しかないですから。『最高の体調』の続編のようなタイトル(『無(最高の状態)』)は小早川さんの案ですが、科学的なアプローチで読者の皆さんのコンディションを「最高の状態」にできればいいんじゃないかと。


ーー鈴木さんご自身は「無」になることが多いと思いますか?


「いま無になっているな」と感じてる時点でもう「無」ではないですけどね(笑)。本書にも書いているとおり、もともと不安症で気が小さいところがあるので、いつもマインドフルネスに生きられているわけではないです。ただ、昔の自分だったら『無』の話をいただいてもプレッシャーに思っていたかもしれませんが、本書でも取り上げた仏教や老荘思想のおかげで、だいぶ助かってはいますよね。



ーー意識した読者層は?


書籍を書くときはいつも編集者に向けて書くようにしています。なので今回は40代経営者の小早川さんが求めているものを考えながら書きました。『科学的な適職』の時は、担当の編集者の方を想定して書きましたし、いつも編集者の考える「世の中のニーズ」に応える本を書くようにしています。


ーー3年越しで本書を書かれたとお聞きしましたが・・・


今まで書いてきた本の中で一番書き直しが多かったですね。例えば、「苦」の章は最初は40ページくらい書いてたのを10ページに削ったり、第2章の「虚構」の内容をまるまる差し替えたりしています。最初の頃は「VR技術を使うと『自己』を解体できる」といった話も書いてたんですが、いまいち後の章につながらないので全部書きなおしました。


ただ、章立てについては初めに決めたものを踏襲していて、特に変更はなかったですね。この章立ては、認知行動療法などのプロセスをベースにしていて、その点では迷うところはありませんでした。



ーー執筆内容で少し不安になったことなどはありましたか?


正直、マインドフルネスについては、他の分野よりも研究が進んでいるわけではないので、データの取り扱いには苦労しました。食事や運動などのデータに比べて、「これが確からしい」と言えるほどの蓄積があるわけではないんですよね。そんな状況のなかで、可能な限り検証が進んだデータを用いて、現時点で「無我」について言えるギリギリのところをまとめるのは苦労しました。


ーー普段から論文をたくさん読まれていますが、本書のために凄まじい量の論文を読んだのではないでしょうか?


何千という論文を読みましたが、リサーチはひたすら苦しみの連続です(笑)。100の論文を読んで使えるものが1あればいいぐらいですからね。また、そもそも「無」というキーワードで書かれた論文はほとんどないので、その点でも苦戦しました。


例えば「アンチエイジング」がテーマなら、対象がしっかりしているので探しやすいんですよ。でも「無」となるとまず、そもそも「無」とは何なのかをはっきりさせなければ検索できない。今では思い出せないくらいの色んなキーワードを抽出して検索しました。



ーー『無』の中に出てくるワークシートは全部ご自身で考えたのですか?


「悪法」の章のシートなどは、心理療法などで使われるワークを、日常的に使えるように自分なりに落とし込んだものです。人間って漠然としたものが一番怖いので、ワークシートなどを使ってモヤモヤを言語化することって本当に大事なんです。僕自身も「筆記開示」のようなテクニックは感情のコントロールに使ってますしね。漠然とした不安を感じたときに、思考をすべて書き出すのはおススメです。


ーースムーズに理解を得られるか不安だった章はありますか?


それこそ文章を書いてるときは「無」なんで、特に不安はないです。執筆の時は、基本的に「自分が読んで面白ければいい」という感覚で書いてますしね。


理解ということで言えば、「スキーマ療法」や「認知行動療法」、「アクセプタンス」についてはブログなどでもずっと書いてきた内容なので、読者さんの中には「あ、あれか」と思う方も多いのではないでしょうか。


ただ、すでに心理療法にくわしい人でも、「無」というテーマで既存の知識をくくり直すことで、また違う好奇心や興味をもって本書を手に取っていただけるんじゃないかと思います。普通に心理療法の本として出すより、『無(最高の状態)』として編集し直すことでインパクトが出て良かったんじゃないかと思います。


ーー執筆中にインスピレーションを受けたものはありましたか? 


インスピレーションになったかは別として、執筆しながら観てたのは「ブレイキング・バッド」ですね。主人公が自己が求めて死んでいくというストーリーで、まさに「無」の真逆の状態でしかない。セルフコントロールがきかなくなっていく人間の話ですから。「無」の反対を知ることで、「無」の状態をより自覚できたような気はします。こじつけですが(笑)



ーーベストセラー書をたくさん執筆されてきましたが、今回の書籍にプレッシャーを感じましたか?


プレッシャーは感じませんでしたね。本なんて売れない時は売れないので、ベストセラーになるかどうかはあまり考えないです。まぁブログよりは格段にしっかり構成しなきゃいけないので、そこだけはいつも緊張しますけども。あと本が売れるかどうかは編集の小早川さんに丸投げです。


ーー『無』の内容に鈴木さん自身が助けられることはありましたか?


認知行動療法の考え方には昔から助けられてますね。簡単にいうと、自分の思考の歪みを自覚して、現実的な方向に修正していくというものです。単純なようで意外と慣れるまで時間がかかりますが、脳内で自動的に起こる思考に振り回されないようになると、本当にメンタルは安定します。


あと助けられたといえば、テコンドーの昇級試験です。いまのところ、あれが一番緊張する時間なので、「無」にならないとやってられません(笑)。『無』の中に書いたことは一度試して成功して終わり、というものではないので、僕自身も死ぬまでやり続けるんだと思いますね。


ーー最後に読者にメッセージをいただけますか?


「無」になりたいとか、「無我」について考えだすのは、僕ぐらいの年代の方々だけでないと思います。コロナ禍で人生に少し疑問を覚えたりとか、自分に限界を感じている若い人たちも多いのではないでしょうか。


なかでも、いま人生に行き詰まりを感じてる人や、強いプレッシャーのもとで仕事をしてる人、自分は変わることができないと思って落胆しているような人には、ぜひ読んでいただきたいですね。どんな悩みでも落とし込める内容にしていますので、なにかしら引っかかるところはあると思います。


本書を書いて改めて思ったのは、今も昔も人間の悩みは同じで、解決法も変わらず、ずっとそこにあるということ。時代が見えにくくしているだけで哲学や科学の導き出す本質は変わらないんです。本書を読んで、人間らしさや欲を廃除せずに、それをうまく活用できたり、もともとのポテンシャルを引き出す手段を見つけていただければ嬉しいですね。







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