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マーケティングと技術力の協力タッグで生みだす究極の鍋つゆ!おいしさを追求した「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」開発の裏側とは!?

著者: 株式会社Mizkan Holdings

ミツカングループの株式会社Mizkan(以下ミツカン)は企業理念である「買う身になって まごころこめて よい品を」に基づき、商品やメニューを通じて、お客様へ「おいしさと健康」を提供していきたいと考え、調味料を中心にお酢ドリンクや納豆など様々な商品を発売しております。

今回はミツカンを代表する商品の一つである、「〆まで美味しい™鍋つゆシリーズ」がテーマ。2009年より、発売を開始し、今やミツカンの主力商品となった本商品の開発の裏側を、現商品開発担当者が語ります。


(写真左)株式会社Mizkan開発技術部 山中 直人

(写真右)株式会社Mizkan商品企画部 田中 保憲

山中は鍋つゆの商品開発に携わって13年目。現在発売されているミツカンの鍋つゆ全ての味づくりに関わっている。山中が美味しいといった鍋つゆは絶対的に美味しいと社内でも評判される「味づくりの番人」

田中は商品企画歴6年目。鍋つゆを中心に新規開発案件など様々な商品開発に携わってきた。新商品開発のために日々トレンドを分析している、いわば「鍋トレンドの番人」


■序章

田中:

鍋つゆ市場は内食の増加に伴い、2020年度は前年比112%と大きく伸長いたしました。お好みの具材を入れるだけで簡単にメイン料理が完成する鍋つゆは、美味しさはもちろん、野菜を多く摂取できる点や、準備が手軽な点、家族・友人と1つの鍋を囲む楽しさがある点など、様々な魅力と価値があることも、市場が拡大している理由の一つと考えております。

ミツカンでは、お客様が飽きずにその日の気分や食シーンに合わせて鍋メニューを選べるように、毎年新しいフレーバーを「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」に追加しています。流行やお客様のニーズを探りながら、新しいフレーバーを検討し、味づくりにこだわりをもち続けてきたからこそ、長年にわたり愛される鍋つゆブランドに成長を遂げることができたと考えております。


■「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」の開発背景

田中:

「〆までおいしい鍋つゆシリーズ」は2009年に誕生しました。当時、鍋の〆というのは鍋メニューのおまけの要素だと考えておりましたが、〆を楽しみに鍋をしている人が一定数いることが調査から分かり、「だったら〆がとびきり美味しいものを作ろう」と思ったことが、開発のきっかけでした。


山中:

当初は3種だけの発売でしたが、スープのおいしさが評判を呼び、2021年12月時点では11種の味種を展開しております。「〆まで美味しい鍋つゆ」のすべての味種に共通しているのは、コクのある味わいでお鍋はもちろん、最後の〆まで美味しく食べられるという点です。とても複雑な味わいなのですが、油分・旨味・塩味・とろみ・・・全て計算しつくして味づくりを行っています。

〆まで美味しい鍋つゆシリーズ 全11種(2021年12月時点)


■商品開発時のこだわり

・時代を読んだフレーバーの選定

田中:

トレンドや時代背景を抑えて、その時の世情に合ったフレーバーを構想し、商品化する味を決定しています。例えば、2020年に発売した「地鶏昆布だし鍋つゆ」は出汁を楽しむというニーズの高まりに合わせ、上品でやさしい味わいにこだわった商品ですし、2021年に発売した「炒めにんにく醤油鍋つゆ」は外食の機会が減っている中で、お家でも外食気分を味わってほしいという想いで開発した商品です。世間の動向やお客様のニーズを分析し、お客様に喜んでいただける商品を日々考えております。

 2020年発売「地鶏昆布だし鍋つゆ」   2021年発売「炒めにんにく醤油鍋つゆ」

・徹底的な味づくりへのこだわり

山中:

ミツカンの鍋つゆは口に入れてから飲み込むまでの時間差で口に入れたときの「先味」、食材を噛んでいる時の「中味」、飲み込んでからの余韻「後味」の3つに分けて味を設計しています。鍋はお客様が自由に食材を入れて楽しむ料理だからこそ、大量の野菜を入れても、冷めてしまっても、ちゃんと美味しい必要があります。どんな食材を入れても味が落ちることがないように、味のバランスが崩れていないようにしている点にミツカンの鍋つゆの美味しさの秘密があると考えております。そのため、どんな具材を入れたとしても、どんなアレンジを加えたとしても「失敗のない味」であるということに関して、右に出るものはいないと自信をもっていうことができます。「お客さんが面倒に感じるような調理の手間はミツカンがすべてやっておきましたので、あとは好きな具材・好きな分量で鍋を楽しんでほしい」そう思っています。


・マーケティングと技術力の協力タッグで生まれる味

田中:

分析に基づき、味を選定し、そのイメージを考え山中さんに伝える・・・そうすると思った通りの味を形にして作ってくれるので、さらにおいしい商品にするにはどうしたらよいのか、チームで何度も試食しながら商品を作り上げていきます。納得のいく味に仕上げていく過程にはとても時間と労力をかけているのですが、その分商品には絶対的な自信を持っています。「1回でもミツカンの鍋つゆを食べてくれたら絶対に美味しさが分かってもらえる」そう思っています。


■「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」のサクセスストーリー

田中: 

2009年より様々な味種を展開してきた「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」ですが、その中でも絶大な人気を誇るフレーバーは「ごま豆乳鍋つゆ」です。コクのある濃い豆乳とすりごま・ねりごま・ごま油の3つのごまの風味が際立ったクリーミーでまろやかな味わいが特徴の鍋つゆで、ミツカンの鍋つゆの中で12年連続売り上げ1位を獲得しています。

実は発売を開始した時、豆乳鍋はそこまで目新しいフレーバーでもなかったため、ここまでの大ヒット商品になるとは想像していませんでした。しかしごまと組み合わせたことが功を奏し、女性だけでなく、男性からの人気も高い商品となり、幅広い年代の方から長くにわたり愛される商品となったのだと感じております。

山中:

ごま豆乳は「ごま鍋だけど、豆乳でまろやかさをだしたごま鍋」であくまでも主語はごまとしています。豆乳だけだと味の輪郭がぼけてしまいやすいので、ごまの風味をしっかり入れて、豆乳のまろやかさをを際立たせることで、男性にも女性にも好かれる味にすることができました。名前だけでは女性向けの鍋つゆだ・・・と想像している人でも、一度食べたらミツカンのごま豆乳鍋つゆのおいしさに気づいてくれるので、リピートの多さがここまでの人気を維持している理由だと考えています。

今では「〆まで美味しい鍋つゆシリーズ」の中で絶対的なエースと言える存在まで成長しました。名前の通り〆まで味のバランスが崩れず美味しくお召し上がりいただけるので、従来のうどんや雑炊のだけでなく、カルボナーラなど洋風の〆を楽しむこともできる点も魅力の一つと言えます。

「〆まで美味しい ごま豆乳鍋つゆ」の〆で作るごま豆乳カルボナーラ

■お客様からいただいた声

田中:

「鍋つゆはミツカンに任せておけば大丈夫」そんな言葉を見ると自分たちが日々こだわりを持って行っている味づくりや商品にかける想いが伝わっているなと感じます。毎年新しいフレーバーを出していますが、「〆まで美味しいシリーズ」がブランドとして長年愛されているのは、ミツカンの新商品に期待をしてくれる皆様がいるからです。また「70代の夫から中学生の孫娘までみんなが美味しく食べられる」という嬉しいお言葉もあり、ミツカンの鍋つゆが皆様の食卓を温かくし、美味しい鍋つゆとして受け継がれていることを感じ、非常に感慨深い気持ちになりました。

■今後のブランド展開について

田中:

鍋を1年中食べられるメニューにすることを目指しています。

「海外では鍋は季節を問わず食べられている国もあるので、日本でも季節に関係なく鍋を愛してほしい。」

「寒くなってくる秋から冬だけの食べ物ではなくて、春も夏も1年中通して食べていただけるよう、食文化の更新をしていきたい」そのために鍋のトレンドを常に読んでいます。鍋は、簡単・美味しい・健康の3拍子がそろったメニューだからこそ、料理をするみなさんが楽できるメニューだと考えています。だからこそ、たくさんの人の春夏秋冬の食卓に鍋が並ぶように、いろんな時期・お客様のニーズ、気持ちに寄り添った商品を開発していきたいです。


山中:

 鍋つゆは家族や友人と複数人で囲むメニューだからこそ、仲間・家族と一緒に時間を楽しく過ごす人、時に寄り添うメニューであるべきだと考えています。鍋=コミュニケーションツール、だからこそ競合はボードゲームやカードゲームのようなエンタメだと考えています。仲間・家族と楽しいことをしようと思ったときに、一番に出てくるものが鍋であったらいいなと思っています。


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