DEWシリーズの象徴となる濃密セラム化粧液、登場。DEWアフターグロウドロップが生まれるまで
2000年に誕生し、2020年にブランドコンセプトを「あなたを『虜』にするスキンケア」に刷新したカネボウのDEW。感触や香りなど、感覚で楽しめる要素を盛り込み、スキンケアに夢中になれる商品を展開してきました。このストーリーでも、過去に数々の商品をご紹介しています。
今回は、2022年10月に新発売する「DEW アフターグロウドロップ」の開発ストーリーをご紹介。ブランド全体の商品開発を担当する田中さんとDEWアフターグロウドロップの開発担当者の石川さんに、DEWブランドの象徴となる新商品について語ってもらいました。
◆DEWを象徴する新商品は、「心地よい後肌感」を味わえる化粧液
―DEW アフターグロウドロップの特長についてお聞かせください。
田中:一言で言うと、「他のDEWアイテムとは圧倒的に違う肌の包み込まれ感」です。ヒアルロン酸Na(保湿)を含む保水膜がずっと肌に潤いを与え続ける、まるで美容液でパックされているような感覚の化粧水です。
石川:化粧水として美容液や乳液と一緒にお使いいただいても良いのですが、これ1本だけでも肌がうるおって、もっちりした後肌感を味わえるのがDEW アフターグロウドロップの特長です。糸をひくような独特なとろみと、肌にのせた瞬間に伸び広がっていく感触も楽しんでいただけます。
―これまでにもDEWではさまざまなアイテムを発売してきました。DEW アフターグロウドロップを開発するに至って、どのような想いがありましたか。
田中:ターゲット層の意識を調べていくと、在宅時間が増えたことで、美しい肌への意識が高まっていることがわかりました。
また高機能化粧水へのニーズや期待が高まっていること、2000年に登場したDEWの最初のアイテムも高保湿化粧水だったことから、化粧水であればこれからのDEWの象徴に相応しいと考えたんです。
◆「とろみ感」と「膜感」の両立に苦労。「ヒアロ保水膜」 ※1のための新技術で、DEWでは今までにない使い心地を実現
※1ヒアルロン酸Na(保湿)を含む保水膜
―ここからは、DEW アフターグロウドロップが完成に至るまでのストーリーをお聞きしていきたいと思います。完成形のイメージはすぐに固まったのでしょうか。
田中:具体的にどのような化粧水にするか決めるために話し合ってきました。化粧水が肌に広がっていく感じって気持ちよいですよね。個人的にもそのみずみずしさが少しでも長く肌に残っていれば、もっとゆったりした気持ちでスキンケアを楽しめるのにと考えていました。
一方でDEWの「とろみ」化粧水の特長はヒアルロン酸をはじめとした保湿成分を凝縮したとろみが肌にふれるとくずれてスーっとなじんでいく肌なじみです。このDEWの大事にしてきたとろみ技術とずっと覆われているような後肌感の両立が実現できるかのチャレンジでした。
―実際に開発を進めていく中で、大変だったのは何でしょうか。
石川:最初から最後まで「気持ちのいいとろみ」を目指し、手に取った時、肌にのび広げ始めた時、さらには十分にのび広がって肌上で膜になった時、このすべての心地良さを実現することが難しかったです。まずは認識を合わせるところから始めました。「気持ちのいいとろみ」と言っても、それぞれがイメージするとろみが同じものとは限りません。そこで、どんなとろみを目指すのか、他社製品を含め30種類ほどを調べて資料でまとめ、開発チーム内で実際に触って議論しました。目標の感触を研究所の皆さんと共有する「言葉」選びも難しかったですね。
結果、目指したのは糸を引くような濃密なとろみです。続けて、このとろみのある液が肌に触れて広がっていく浸透感と膜感にもこだわりました。「膜感」も何をもって膜感と言えるのかを定義づけ、「美容液マスクをしたときに感じられる気持ちよさ」をゴールとしました。
こちらの要望に対し、研究所の方から当初は「とろみ感を強めると、肌の上で崩れるような感触は実現しやすいけれど、膜感を実現させるのは難しい」と言われたこともあり、納得できるとろみ感と仕上がり感になるまでの間 数えきれないくらいの試作を繰り返していただきました。
田中:研究所メンバーとのやり取りでは感触を表す擬音語をよく使っていました(笑)。時には、手の動きの説明も合わせて、「手を縦じゃなく横に動かしたときに変化が分かるんです」と伝えてみたり。言葉で伝えるのはなかなか難しくて、研究所の方も懸命に理解してくれようとしていたと思います。
感触をジェスチャーで表現して伝える工夫を
―感覚的なイメージを共有するのは難しかっただろうと思います。DEWアフターグロウドロップには「ヒアロ保水膜※1」を実現する新技術が使われていますが、こちらの特長についても教えてください。
※1ヒアルロン酸Na(保湿)を含む保水膜
石川:化粧水で膜を作ろうという発想自体がDEWにとっては新しい取組みでした。ヒアロ保水膜※1は、肌表面に均一に密着する厚みのあるしなやかな膜により長時間ずっとうるおいを与え続けることが特長です。また保水膜形成技術とは別に、本商品ではDEWの起源「エッセンスDEW」で使われた液晶化技術を復活させ、進化。包み込まれつつも、肌なじみと浸透感も実現しています。
田中:ヒアルロン酸はうるおい成分なのですが、ぷるぷる感を保つには周りに水がないとダメで、乾くとパキパキになってしまうんです。ヒアルロン酸Na(保湿)とその他の保湿成分を組み合わせることで、水を保つ環境を作り、柔らかく弾力性のある包み込むような膜を実現させました。また、糸をひくような濃密なとろみと聞くと重たいテクスチャーを想像されるかもしれませんが、DEW アフターグロウドロップは重たいわけではない、特徴的なとろみ感なんです。とぅるとぅる感とうるおいの持続感を伝えたいですね。ぜひ体感していただきたいです。
―DEWシリーズは香りやパッケージにもこだわり、虜になるスキンケアを目指してきました。DEW アフターグロウドロップの香り、パッケージデザインは、どういった点にこだわりがありますか?
石川:保水膜で肌を包み込むのがDEWアフターグロウドロップの特長です。包み込まれると、守られているという感じがありますよね。この「包み込まれる」感じを香りでも表現しようと話し合いました。研究所の方から「ミルクをイメージした香りを入れると、ぬくもり感を表現でき、安心感に包み込まれるような香りになるのでは」と提案を受け、DEWシリーズで使われてきたグリーンフローラルに組み合わせることに。香りは満場一致で決まりましたね。大変だったのはパッケージデザインでした。
田中:パッケージデザインも、DEWの化粧水としての新しさを表現することにこだわりました。完成品はDEWの語源である滴をイメージしたアシンメトリーの形で、水滴が光り輝くオーロラのグラデーションカラーで決定しましたが、この形に行き着くまでにボトルの形状やキャップの組み合わせを30通り以上試すなど、試行錯誤を重ねました。キャップは二重構造で保水膜の包み込み感を表現。ボトルも滴の有機的な形を曲線で表現するため細かい凹凸にまでこだわり、「もう少し膨らませてほしい」などデザイナーさんへお願いしました。
石川:ただ、アシンメトリーにすると安定性が悪くなるため、倒れない微妙な匙加減にするのに包装技術研究所の担当者や容器メーカーさんとやり取りを重ねました。
田中:形状案の中にはもう少し背が高く化粧水らしい形もありましたが、最初に上がってきたものはカーブが緩やかなものでした。今回のデザインコンセプト「満ちる美滴」でイメージしていた “うるおいが満ちて葉先からこぼれそうな滴”に一番マッチした形状を採用しました。うるおい感とDEW美滴の進化感ともに表現できていると思っています。
◆がんばらずに、きれいなハリ密肌に。気持ちよさに浸れるスキンケアタイムを
―今回の開発を振り返ってみての感想、今後への想いをお聞かせください。
石川:私は去年から開発に異動し、DEW アフターグロウドロップは開発担当として関
わる思いがこもった商品なんです。手のひらに広げたときから肌になじんで膜にかわるまでのどのタイミングでも「気持ちいい」という感覚に寄り添った商品に仕上げられたと自負しています。お手入れに没頭できるような商品だと思うので、ぜひ体感してもらえたら嬉しいですね。これからも感覚に寄り添った、お手入れを楽しめる商品開発を手掛けていきたいです。
田中:「DEW アフターグロウドロップ」の「アフターグロウ」は「余韻」という意味です。つけたときのひたひたとしたうるおいの余韻をぜひ味わっていただきたいです。また、中身だけではなく、ボトルを手に取ったときや、中身を手のひらに出してとぅるんとしたとろみに触れたときにもワクワク感を味わっていただけると思っています。
義務的にスキンケアをするのではなく、「心地よさにハマっているうちにハリ密肌になってしまう」というDEWのSkincare holic※3を体現する商品の開発をめざしました。とろみ沼にハマる※2感覚をぜひ味わっていただきたいです。これからも、いろいろな人がスキンケアの虜になってしまう商品作りに取り組み、新商品を超える新たな商品作りに挑戦し続けていきたいです。
※2濃密なとろみのあるテクスチャーの心地よさで、お手入れに夢中になること
※3Skincare holic・・・感触や香りを楽しみ、スキンケアに夢中になること
田中千惠
花王株式会社 DEW 商品開発リーダー
入社以来、セルフ系の商品開発を担当、その中で’16年DEWリニューアルにも携わる。’21年から、セルフスキンケアおよびDEWの開発に。
石川真保
花王株式会社 DEW 商品開発
入社から営業・販売MKに携わる。
’21年から、DEWの開発に。
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