「妊活」を通して、全ての女性の生き方に寄り添いたい。不妊症看護認定看護師の西岡さんの想いとは
はじめまして!株式会社ファミワン広報の野田です。
株式会社ファミワン(以下、ファミワン)は、LINEを使って専門家に悩みを相談できる妊活コンシェルジュ「ファミワン」 を中心に、妊活・不妊治療で悩みを抱える人をサポートしている企業です。妊活を意識し始めたばかりのタイミングから、病院選びや治療中までのあらゆる過程をサポートしています。
実は私は2020年5月からファミワンに参加したばかり!妊活・不妊治療について多くのことを学び、日々、妊活を含めた女性の生き方について考えることの重要性を実感しています。
そこで、今回はみなさんと一緒に「女性の生き方・働き方」という大きな問いについて考え直したいと思い、アドバイザーの1人である、看護師の西岡有可さんにインタビューをしました。
私の個人的な妊活の経験も交えながら書いています。ぜひ、最後まで読んでください。
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妊娠・出産を含む女性の生き方について、いつ頃から考え始めたでしょうか。
新卒で入社をした頃は「まずはしっかりと自分のキャリアを築いてから結婚して、妊娠はそのあとに考えればいいや。自然に任せればいいだろう」と考えていました。
きっと私と同じように考えていた方も少なくないはず。
だけど、女性の妊娠のしやすさにはタイムリミットがあります。一般的には20歳前後が最も妊娠しやすいと言われ、その後、徐々に妊娠率は低下。35歳になると、妊娠率は大きく下がってしまうのです。
20代なんて、キャリアはまだまだこれからの時期。結婚もこれからだし、子どものことなんて考えられないという方も多いと思います。
実際に、第一子出産年齢も年々上昇しており、2018年は30.7歳だったとか。そして、出産年齢の上昇とともに不妊治療に取り組むカップルも増えています。
私も20代後半で不妊治療を経験しましたが、不妊治療は治療が長期間に渡る上に通院頻度も高い…。治療によっては痛みを伴う処置もあり、女性への精神的負担、体への負担が大きいことも課題となっています。
ファミワンでは、妊活・不妊治療で悩みを抱える人をLINEを活用してサポート。治療に関する悩み、パートナーとの悩みなど、妊活の悩みに対して看護師や心理士、胚培養士などの専門家がアドバイザーとなって丁寧に答えてくれます。
ユーザーからの悩みを多く受ける専門家たちは、これからの「妊活」についてどのような想いを抱いているのでしょうか。今回はアドバイザーの中でも「不妊症看護認定看護師」の資格をもつ西岡有可さんに、妊活領域に携わったきっかけから今後の課題などについて、たっぷりとお話を伺いました。
女性の健康を支える「不妊症看護認定看護師」
ファミワンで代表看護師として働く西岡さん。普段はユーザーの悩みに対してアドバイスを送るのはもちろん、ファミワンが抱えるたくさんのアドバイザーたちをまとめ、ユーザーとの橋渡しをしたり、セミナーに登壇したりもしています。
そんな西岡さんが持つのが「不妊症看護認定看護師」という資格です。この資格は日本看護協会が認定しているもの。認知症、感染管理、がんなど、それぞれ専門の「認定看護師」分野のうちの一つに「不妊症看護」があります。
実は、不妊症看護は認定看護の中では最も人数が少なく、全国では181名(2019年時点)しかいません。
不妊症看護認定看護師には不妊症の病態の把握や、治療過程に応じた看護の実践はもちろんのこと、若者の健康教育の一翼を担ったり、治療後の妊娠・分娩・産褥・育児期や更年期を健康に過ごすことができるよう、治療中からサポートすることが求められています。
つまり、不妊治療だけでなく、思春期の教育から妊娠・出産・育児・更年期まで、女性の健康全般に関わる資格なのです。
西岡さんが不妊症の看護に興味を持ったのは、大学の頃。当時はいろんな現場で実習を行いましたが、他の科とは空気が違ったのだと言います。
「とにかく、刺激的でした。命が作られる現場がキラキラして見えましたし。それに、妊娠する人もいれば妊娠しない人もいて。悩みながらも、その人の人生は続いていくと考えると、そこに看護が関わっていく余地がまだまだあるんじゃないかと思ったんです」
その後、大学卒業と同時に働きながら大学院に進学することを決めた西岡さん。職場に選んだ国立成育医療センターにて不妊外来に配属され、そこからずっと不妊治療に関わり続けてきました。
看護師としての経験とキャリアを積んだクリニック勤務時代
国立成育医療センター(以下、成育)では小児疾患により合併症を持ったまま不妊治療を行う患者さんが多かったのだそう。例えば、成長ホルモンが止まってしまい、月経がない中で不妊治療を希望するケースなど。
「小児科から長く通院されている患者さんが多く、持病を抱えながら治療するケースは成育でしか経験できなかったと思います」
成育で珍しい症例の患者さんをケアする中で、次第に「今度は一番多いパターンの不妊治療の看護がしてみたい」と感じるように。そこで、西岡さんは体外受精の実績に評判のある杉山産婦人科へ転職します。
都内でも人気のある杉山産婦人科。たくさんの予約が入ったとしても、スムーズに診察を受けられるよう待ち時間対策を考えるなど、クリニック全体の仕組みづくりにも携わります。
「例えば、妊娠判定の日やこれからの治療方針を決める日と、卵がうまく育っているかチェックするだけの日などさまざまありますよね。
患者さんも『今日はじっくり聞きたい』『今日はチェックだけだから早く帰りたい』など、日によって希望があると思うんです。その辺のニーズをしっかり把握して適切に誘導することも大切だなと学びました」
その後もいくつかのクリニックに所属しながら、患者の心のケアを行う臨床心理士との連携の仕方を学んだり、学会発表も行ったりと、幅広い経験を積みました。
不妊治療の現場からファミワンへ
看護師として現場でキャリアを積む中、共通の知り合いを通してファミワンの代表 石川と出会います。
初めてファミワンの説明を受けて、西岡さんはどのような印象を受けたのでしょうか。
「もう、悔しかったです」
西岡さんは力を込めて、続けます。
「だって本来、ファミワンがやっているような妊活・不妊治療当事者たちに寄り添うことってナースがやるべきだと思っていたから。民間の企業の方がやっているなんて…。悔しかったですね」
それと同時に「自分は井の中の蛙だった」と思ったのだそう。
「これまでは病院に来てくれた患者さんのケアを一生懸命していたけど、病院に来るまでの段階で悩んでいる方がこんなにもいたのかと思って…。まだまだ知らないことが多かったんだなと感じました」
この出会いをきっかけに、西岡さんは少しずつファミワンにアドバイザーとして参加するように。現在では活動の場を完全にファミワンに置き、ユーザーさんからの悩みに答えたり、企業のセミナーで女性の健康について啓発したりと、さまざまな活躍をみせています。
ファミワンで「やりがい」を感じる瞬間とは
ファミワンでさまざまな業務に関わる中で、一番の「やりがい」はユーザーさんからの反応を知ることができることだと、西岡さんは話します。
「『パートナーと話し合ってみました』『病院にいってみました』など、治療に一歩踏み出すことができるのをみられると嬉しいですね」
特に、今年の4~5月は新型コロナウイルスが流行。ファミワンでは専門家への自由相談を無料解放をしていたこともあり、普段の4~6倍もの相談が来たのだそうです。
一人ひとりに向き合って、それぞれに合わせたアドバイスをつくるのは大変なこともありますが、ユーザーさんに満足していただけて嬉しかったと話す西岡さん。
ユーザーさんの中からは「新型コロナウイルスが収束しても、また続けて相談したい」という声も寄せられています。
これからの妊活・不妊治療をとりまく社会課題
そんな西岡さんが、今感じている妊活をとりまく課題はどのようなものでしょうか。
「女性が活躍するのはいいことだけど、どうしても妊娠について考えることが後まわしになってしまい、子どもが欲しいと考えるころには妊娠率が低下する年齢に。不妊治療を始めると仕事の両立に悩んで退職を選択する人もいて…。だけど、治療にはお金がかかる。そんなふうに、悪循環を起こしやすいことが課題だなと感じます」
西岡さんは企業の福利厚生の一環で講師としてセミナーに登壇することも多々あります。
実際にセミナーを開催したときのこと。講演後に役職のある方から「ずいぶん昔の事だけど、うちの妻も不妊治療を頑張っていたことがあってね」と、声をかけられたのだそうです。
不妊治療で悩む人がいるのは、今も昔も同じ。
実は、私が小さな頃から慕っている近所のご夫婦も不妊治療に取り組んでいたことがあったのだそう。私が不妊治療に取り組んでいると話すと「あの頃、今くらい理解も技術も進んでいれば、私たち夫婦も子どもがいたかもしれないわね」と話してくれました。
少しずつ不妊治療に対するイメージはよくなりつつありますが、1人で悩んでいる人はまだまだ多い状況。
「『試験管ベビー』と呼ばれていたのを覚えていますか?20年くらい前は、体外受精で生まれた子どもはそう呼ばれていたのです。今は、当時よりもイメージは良くなりましたが、あと一歩、私たちの力で変えられるものがあるんじゃないかと思って」
女性の活躍をはじめとしたダイバーシティが推進されている今、企業の意識、働く人の意識、それぞれを変えていく必要があります。そして、そのためにはファミワンのような企業が積極的に「発信していくこと」が今後も大切になるだろうと、西岡さんは教えてくれました。
全ての女性の悩みに寄り添いたい
これからファミワンをどのような方に届けたいかという質問に、西岡さんは「全ての女性」だと答えます。
「最近は高齢出産をされる方も増えたので、妊活も月経障害も更年期の悩みも一気に抱えている方が多くなってきて。だから、女性の悩みを包括的にサポートしたいですね」
結婚して、妊活に取り組んで、妊娠・出産を経験して、更年期があって…。そんな教科書的な流れではなく、これからの時代はそれぞれのライフイベントに対して分断しないケアが必要になります。
また、まだまだ妊娠について考えていない若い女性についても、西岡さんはこう言います。
「自分の体を知ることは、自分を守ることにもつながります。体のことというと、どうしてもダイエットのほうに興味がある子も多いけど、実際に大学生向けの授業で話してみると『知っておかなきゃいけないよね』という声も多くもらうんです。
もっと若い子がしっかりと考えることができるよう、ライフプランやキャリアプランなどと合わせて、じっくりと考える機会が必要なんじゃないかと思っています」
妊活を中心に「自分を大切にする」ことをサポート
全ての女性の悩みに伴走する。
それがファミワンの代表看護師として西岡さんが目指す世界です。たくさんの方が自分の体について、もっと興味を持ち、自分を大切にすることを学ぶことができたなら…。
私も不妊治療に取り組んでいたときは、何度も突きつけられる「妊娠しなかった」判定に落ち込み「もっと若いうちから自分の体を大切にしていれば…」と、後悔ばかりしていました。
気軽に専門家に妊活の悩みを相談できるファミワンの存在を知っていれば、一人で悩み、後悔し、自分を責めることはなかったかもしれません。
今、妊活を考えている方や取り組んでいる方、将来子どもがいたらいいなと考えている方、ぜひファミワンで相談をしてみてください。
西岡さんをはじめとした専門家たちが、あなたの妊活をそっとサポートをしてくれるでしょう。
また、7/19(日)~7/23(木・祝)には、ライフプランを考えるオンラインイベント「ミチカケdays@オンライン」を開催。「生理」や「妊娠」などをテーマに、5日間にわたって様々なゲストが登場。イベントを通じて、学生時代には習わない性教育の内容や専門的な知識まで手に入れていただき、将来の人生プランについて考えるきっかけをつくります。
ファミワン代表の石川も7/19(日)19:00~20:00に「世の中に広がるフェムテックの未来」をテーマに登壇するので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
ミチカケdaysプレスリリースはこちら
<会社情報>
株式会社ファミワン
所在地 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-14-6 西田ビル5F
代表者 代表取締役 石川 勇介
設立日 2015年6月1日
・不妊症看護認定看護師監修のパーソナル妊活プラン&レビュー(https://famione.com/plan-and-review/)
・妊活・不妊専門家によるオンラインセミナー(https://peatix.com/event/1488860)
・企業の福利厚生やセミナーの開催についてのお問い合わせ(https://famione.co.jp/contact/)
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