「おいしいお店」から「一人でもおいしいお店」へ大惣菜化プロジェクトで時代の変化に対応「コープさっぽろ」の挑戦
生活協同組合コープさっぽろ(以下:コープさっぽろ)では、生鮮部門で扱う素材を店内で調理したできたて惣菜を販売する「大惣菜化プロジェクト」を展開しています。一人暮らしの高齢者や共働き世帯が増え、調理をしない人が増加する中、食品ロスの減少や食事の時短ニーズへの対応など、社会問題の解決にも繋がっています。
現在は、108店舗中80店舗(2023年5月31日現在)で実施されており、開始から1年で3.4億円、開始からの累計57.3億円に達しています。商品本部副本部長の鈴木裕子さんに、成功までの道のりを伺いました。
人口減少や店舗間競争の激化を乗り越えるために
コープさっぽろは、1965年(昭和40年)10月1日に創業しました。道内で計108店を展開し、組合員数は197万人(2023年3月末現在)となっています。世帯数に対して70%の組合員組織率を誇っていますが、2019年頃から生鮮部門の需要が鈍化してきていました。”素材”で勝負していましたが、それにも限界がきていると感じていました。
近年では一人暮らしの高齢者や共働き世帯が増えるなど、調理をする時間がない人が増加したこと、一人分を調理するのが億劫になった人が増えたことで素材を買っても食べきれず食品ロスになってしまう問題が起こっています。コープさっぽろでは、1998年から「おいしいお店」を展開していましたが、「情勢変化に十分対応できていない」「組合員さんにあった商品構成が必要」などの課題が上がっていました。
コープさっぽろでは「おいしいお店」から「一人でもおいしいお店」へ転換するべく、2019年11月「大惣菜化プロジェクト」に向けての準備が進められました。これまでのデリカでの惣菜提供に加えて、農産、畜産、水産の各部門から商品を提供することで、バリエーションが豊富で、できたての惣菜を提供することが可能です。サラダも過度な殺菌をせずに当日入荷の新鮮な野菜でつくれるなど、より新鮮で美味しい商品を組合員さんに提供できるメリットも期待できます。
プロジェクトの立ち上げ後すぐに、商品開発や現場との調整に着手。工場では調理して一旦冷ます必要がありますが、店舗ではできたてを提供できるというメリットがあります。その分、機材などの設備投資が必要でしたが、反響を見込めたため実施に至りました。
大惣菜化プロジェクトは大成功。実施店舗拡大で売り上げが右肩上がりに!
2020年2月に1号店として「コープさっぽろ にしの店」に「大惣菜化プロジェクト」を導入したところ、初日から想定以上の反響がありました。一番人気は「魚屋の脂ののった焼き鮭!弁当」です。切りたての鮭を店内で調理することで美味しいまま提供することが可能です。組合員さんからは「味付けがよい、鮭の厚さに感動した」というお声が寄せられたほどでした。他にも「かれいの煮付け」、鉄板で作る「手作り玉子焼き」など多くのヒット商品も生まれています。
現在は、108店舗中80店舗(2023年5月31日現在)で常時100品目(店舗によって品数は異なる)を取り扱っています。大惣菜化の前後の1年間で3.4億円、開始からの累計57.3億円を売り上げました。大惣菜化することで農産・畜産・水産の全体の売上が上がっています。
「コープさっぽろ」の今後の取り組みと展望
「大惣菜化プロジェクト」は4年目になりますが、現在も進化し続けています。札幌市内だけでなく、地方の組合員さんからの需要も高く店舗は増え続けています。また、昨年から始めた「うをめし」シリーズも好評です。大きく切った鮭の切り身を中ではなく上に乗せたおにぎりや「サーモンハラスの照り焼き飯」など人気商品も続々と誕生しています。
今後も”食”の社会問題を解決するとともに、組合員さんの変化に対応するべく、コープさっぽろの挑戦は続いていきます。
公式ホームページ
https://twitter.com/coopsapporo_pr
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