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STORYS.JPは、2013年2月に誕生しました。

世界初のミニサイズウインナー・伊藤ハムの「ポークビッツ」。35周年プロジェクトの裏側

著者: 伊藤ハム米久ホールディングス株式会社

伊藤ハムは、1928年の創業以来「事業を通じて社会に奉仕する」のもと、皆様の健康にとって大切な動物性タンパク質である食肉や食肉加工食品を中心にお届けすることによって、食生活の向上に貢献してまいりました。


2016年4月1日から、弊社と米久株式会社の経営統合による伊藤ハム米久ホールディングス株式会社がスタート。これまで培ってきたお互いの強みを持ち寄ることによって、統合の効果を最大限に発揮し、目まぐるしい変化にも対応できる強いグループとなり、より大きく社会に貢献することを目指してまいります。


そんな伊藤ハムのロングヒット商品「ポークビッツ」は発売開始から35周年を迎えました。このストーリーでは、「ポークビッツ」35周年という節目に、今一度CM放映や動画制作を通じてお伝えしている商品のコンセプトや、これからの展望をお届けいたします。



谷脇千晴

2013年に伊藤ハム株式会社に入社。

入社後はマーケティング部門で伊藤ハム商品のプロモーションや商品企画を担当。現在はウインナーの商品企画などにたずさわっている。


なぜ、30周年や40周年ではなく、35周年が重要なのか


火の通り約1分でお料理に重宝され、ミニサイズだからお弁当にもピッタリな「ポークビッツ」。35周年を機にCMや動画の制作に取り組みました。 周年というと、「30周年」や「50周年」など、10の倍数で取り組むことが多いと思いますが、今回は「35」という年数にこだわりを持っています。



【発売当初のポークビッツ】




ポークビッツは1988年に発売し、「世界初のミニサイズウインナー」として注目を集め大ヒットしました。人口動態統計で推測すると、ヒット当時に実際に食べていたお子さんが、まさに今の購買ターゲットである、小さなお子さんを持つパパ・ママとなります。ターゲットが、その商品を実際に食べていた原体験を持っている、ということは非常に強みであると感じましたし、ポークビッツとの原体験がある今のターゲットへいかにアプローチするかが、今後のポークビッツには非常に重要であると考えています。


また、出生率推移から、少子化が進んでおり、取り組み強化が遅れれば遅れるほど、ポークビッツ拡販のチャンスが小さくなってしまうと考えたのです。


【出生率推移】

※出典:内閣府 令和3年版 少子化社会対策白書


「私たちが伝えたい価値が伝わっていない」という課題認識がこのプロジェクトの始まりでした


「ポークビッツ35周年プロジェクト」の起案にあたり、まずは、ポークビッツの分析・課題の洗い出しから始めました。最終的にはポークビッツの売上を上げ、ひいては、お客様にとって「子供が喜んで食べて笑顔になるウインナー」となることをゴールとし、そのための課題はどこであるかを、お客様の認識変容・態度変容のフローを作りながら、体系的に検討・模索しました。その結果、ポークビッツの課題は「メインターゲットにおいて、認知率と購入率との間のギャップが大きいこと」と考えました。


「知っている」けれども「買っていない」状態になってしまっている要因の一つとして、お客様にはポークビッツの物性からくる機能的な価値しか伝わっていないことが挙げられました。調査をすると、ポークビッツのイメージは「お弁当」「小さい」「子供が食べやすい」というミニサイズウインナーであるための、物性による価値が主で、私たちが伝えたいと思っている「お子さんが喜んで食べる」という情緒的な価値が伝わっていないことが分かりました。


「お弁当を作らないから」「大人と一緒のウインナーを小さく切ればいいから」と、物性以上の価値を感じていないことが購入へのバリアになっていると考えたのです。実際に、現時点でのポークビッツのTVCMは約10年前に制作したもので、キーメッセージを「火の通り約1分で、毎日いろいろ使える」と機能的価値にふっていました。


そこで、35周年プロジェクトの目標を、お客様の態度変容につなげるために、お客様にポークビッツの情緒的価値を感じてもらい、「お子さんが喜んで食べる」という認識を持っていただくこととし、それを解決するための方法を、新CMの制作と考え、プロジェクトが始動しました。


10年ぶりのCM作成と動画作成を行うにあたって




今回制作したのは、「ポークビッツの魔法篇」と「世代をつなぐ篇」の2種類です。どちらも共通しているメッセージは「キミのニコニコがかぞくのごちそう」ですが、コンセプトとターゲットを分けています。


「ポークビッツの情緒的価値を感じてもらい、お客様の態度変容つまり、非購入から購入へ促す」ことを目標として掲げました。ポークビッツを購入してもらうためには、入り口である「購入前」にポークビッツを思い出していただき、ポークビッツが「子供が喜ぶミニサイズウインナー」であることを広く訴求すること、さらには「購入後」にポークビッツの価値を再理解して愛着を持っていただくために、ターゲットに合わせ深く訴求することも必要だと考えました。


最初から最後まで、キーメッセージは変えずに、ターゲットや視聴シーンによって、動画のコンセプトも分けることで、より効果が見込めると考え2点の動画を制作しました。


ポークビッツの魔法篇



「ポークビッツの魔法篇」は「どんな時もポークビッツがあればみんなニコニコご機嫌になる!」ことを表現しています。入口であるTVでの放映をメインで想定し、幅広い世代の方々に楽しんでいただけるよう、かわいらしい「歌」「ダンス」「アニメーション」でポークビッツの魅力を表現しました。

×


世代をつなぐ篇


「世代をつなぐ篇」は子供が笑顔になる、おいしいポークビッツを真ん中に、世代を超えてつながっていく親子の心の絆を表現しています。子育ての大変さ、尊さ、そして子供の笑顔のそばにポークビッツがあることを、子育て中のパパ・ママによりそった形で描くことを意識しました。


×



ポークビッツは、実はプロジェクト実施前から販売の好調が続いていました。社内では、好調が続いている商品に、あえて広告宣伝費をかけてプロモーションを実施するよりも、他の苦戦しているアイテムに同じ予算を回した方がいいのでは、という意見もありました。その中で、この「35周年」という機会が、いかに今後のポークビッツにとって重要か、目的や意義をプレゼンし、プロジェクト進行のOKを得られたときはうれしかったです。


約10年ぶりのCM制作ということで、生産から営業まで、従業員総出でポークビッツの躍進に向けて前向きに取り組んでまいりました。実際に5月から動画をリリースし、TVCMの放映も始まりましたが、営業現場からは、お客様からの反応や店頭の様子なども多数共有されており、TVCMの効果も実感しています。


検討を開始してから、実際に制作に至るまでに1年以上かかりましたし、沢山の方にご協力いただきました。動画が本編集でフィックスをした際は「ようやくここまできた・・・」と非常に感慨深かったです。これからこのCMや動画を放映することで、一つでも多くのご家庭でポークビッツが食卓に並び、お子さんとそのご家族が笑顔で食べてくれたらいいなと、その様子を想像し、わくわくしております。


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ポークビッツ35周年、いま発売70周年をめざして抱く展望と目標


ポークビッツの長期の目標は、繰り返し繰り返される家族の物語の中に、これからもポークビッツの居場所があり続け、さらにお子さんからそのお子さんへとポークビッツを真ん中に愛着が循環していく構造を作ることです。ポークビッツ発売70周年のときには、今のお子さんが当たり前のようにご自身のお子さんへポークビッツを買っていただけるよう、引き続きしっかりとポークビッツを育てていきたいと思います。




■ポークビッツついて

「ポークビッツ」はミニサイズウインナー市場購買金額シェアNo.1※1 の

ウインナーであり、1988年発売のロングセラー商品です。

※1:22年1月~22年12月金額集計(全国)ミニサイズウインナー市場ブランド別 伊藤ハム調べ

(㈱マクロミルQPRデータより)


●商品特長

かわいらしくて楽しいミニサイズ

「ポークビッツ」は小さなお子さんでも食べやすいミニサイズ。お子さんがパクパク食べて、おいしくてにっこり!そんなお子さんを見て、みんなにっこり!ご家族皆様が笑顔になれるミニサイズウインナーです。

火の通り約1分で時短も可能

ミニサイズなので、切らずにそのまま調理に使え、「火の通り約1分」のキャッチコピーどおり、簡単に加熱調理できます。忙しい毎日のお料理にぴったりです。

小さいけど、旨みぎっしり

かわいらしいミニサイズですが、原料肉は豚肉を使用しており、旨みぎっしりの「ポークビッツ」。お子さんから大人の方まで、ご家族皆様でお楽しみいただけるおいしさです。


●ブランドサイト:https://www.itoham.co.jp/Portals/0/product/brand/porkbits/


●商品ラインアップ

 お客様のライフスタイルに合わせてお選びいただけるよう、使い切りやすいタイプから、たっぷり入ったお徳用タイプ・ボリュームパックタイプをラインアップしています。


●35周年記念商品

 発売35周年を記念して「ポークビッツピザ」を発売中です。小さいけど旨みぎっしりのポークビッツと、甘みのあるコーンに自家製のトマトベースのソースを合わせました。お子さんとご家族が笑顔になるピザです。



伊藤ハム会社概要

https://www.itoham.co.jp/corporate/company/






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