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くらしとお金の経済メディア「LIMO」が描くビジョン。お金の情報格差を解消し、読者に活用していただくことが理想の姿

著者: 株式会社モニクルリサーチ

私たちが日々生活をする上で、欠かせない存在である「お金」。どんな社会活動であってもお金は必ず付いてまわるものであり、お金にまつわる悩みは誰もが直面するテーマだと言えます。


そんな「くらしとお金の課題を解決する」ことをミッションに掲げているのが、株式会社モニクルリサーチ(旧:株式会社ナビゲータープラットフォーム)です。くらしに根ざした「お金」の情報をもっと身近に、そしてもっと分かりやすく理解してもらうために「LIMO(リーモ)」という経済メディアを展開しており、既存の経済メディアの読者層に限らない多様なユーザーを対象に情報を届けています。


今回は、モニクルリサーチの代表取締役でありLIMOのコンテンツマネージャー/統括ディレクターでもある泉田良輔氏にLIMOを運営する上での思いや、今後の展望についてお聞きします。


※2024年9月4日付で、株式会社ナビゲータープラットフォームは株式会社モニクルリサーチに社名変更いたしました。



月間1200万UU達成と専門家による経済解説の強み


モニクルリサーチは、「くらしとお金の課題を解決する」ことをミッションに掲げ、経済メディアLIMOの運営を中心に事業を展開しています。LIMOは2015年に立ち上げたWebメディアですが、右肩上がりに成長しており、現在は月間1200万UU(ユニークユーザー)という国内最大級の経済メディアとなりました。


LIMO リーモ|くらしとお金の経済メディア


経済・金融を扱うメディアとしては、ありがたいことに、相当多くの方に読まれていると思います。実は、立ち上げ当初は「投信1」(トウシンワン)という名前で、投資信託について学ぶためのコンテンツを中心に配信していました。


ただ、この名前だとどうしても、投資信託に興味のある人以外のアンテナにかかりにくいという問題があり、もっと身近でわかりやすく“くらしとお金”に関する情報をお届けしたいと考えて、2018年夏に”LIFE & MONEY”を短縮した「LIMO」という名称へとリニューアルしました。


各ジャンルの専門家が話題のニュースを解説するという「ネットメディアの経済ワイドショー」という目線を据えており、弊社の社名もそういう思いも込めて”ナビゲータープラットフォーム”とした経緯があります。(現在は株式会社モニクルリサーチに社名変更)


大変ありがたいことに、国内の主要ポータルサイトやニュースキュレーションアプリにも配信させていただけていることもあって、多くの方に読んでいただいています。



ロゴに入っている「ブタ」については、ブタさんの貯金箱をモチーフにしており、「お金について何か困ったことがあったらLIMOを読んでね」というメッセージを込めています。


一般的な経済メディアの場合、働きざかりの男性が読者の大半を占めるケースが多く、現に投信1の時代は8割が男性読者でした。でも、リニューアルのタイミングで老若男女問わず気軽に読んでいただきたい、女性にも親しみやすいメディアにしたいと、コンテンツを見直しました。


その結果、現在LIMOの読者の約6割を女性が占めるまでになりました。毎日20本程度のさまざまなジャンルの記事を配信しています。投資関連の記事だけではなく、お買い物や転職、ガーデニングなど、生活者の日常生活にまつわる内容を多く掲載しています。

お金にまつわる情報格差を緩和する存在になりたい


なぜ、LIMOのような情報メディアで事業展開しているのか。その理由のひとつには、お金にまつわる情報格差をなんとかしたいという課題感があります。


以前、「Longine」(ロンジン)という個人投資家向けの情報提供サブスクサービスを提供していました。このサービスは、国内トップクラスの証券アナリストによる日本株の投資アイデアや、産業界・学術界のスペシャリストの知見を、中立の立場で個人投資家へ提供するものです。機関投資家と個人投資家では、知っている情報の内容と量に圧倒的な差があるからこそ、ここをとにかく埋めたいという大きな思いがあって展開していました。


残念ながら2020年3月をもってサービス自体は終了となりましたが、そこで記事を書いていた執筆者の一部はそのままLIMOで記事制作を行っていて、情報発信を続けています。当時の思いはそのまま、LIMOに受け継がれています。


そもそも、小学校から高校の間にお金の勉強をしたことがあるかと問われると、30〜40代の方はほぼ「NO」と答えるでしょう。そんな中でいきなり資産運用をしろと言われても、なかなか厳しいと思います。だからこそ、LIMOが果たせる役割は大きいのではないかと思っています。


LIMOが大切にしている、読者への価値提供と独自のニュース解説


LIMOを運営する上では、特に以下のことに注意しています。


  • 一次情報を大切にしたい
  • ニュース解説メディアでありたい
  • 難しい話をわかりやすく伝えたい
  • 編集者の切り口でやさしく伝えたい
  • ほっこりするニュースも伝えたい


この中でも一番大事にしていることは、しっかりと一次情報を伝えるということです。私自身、証券アナリストを10年ほどやっていたのですが、正確な情報をキャッチして生かすには会社や官公庁が出している情報をチェックし、それに対してしっかりと分析をかけることが不可欠でした。新聞社のスクープのようなものではなく、あくまで公開情報をもとに分析した結果をニュースとして発信しています。


公開情報だと、他の媒体でもオープンになっているので、差別化が難しいと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。情報が極限まで整理されている世界であればそうかもしれませんが、今の段階では、ほとんどの公開情報が見過ごされていると考えています。統計情報や会社からの大小さまざまなニュースを全てキャッチして把握するなんてことは不可能ですよね。だからこそ、私たちのような存在がしっかりと「目利き」をしてニュースとして解説を加えることが大事だと捉えています。


また、「ほっこりするニュースも伝えたい」というのは、殺伐とした世の中に、少しでもほっとした話題を届けたいという思いからです。お金と聞くと、「何だか汚いもの」「はしたないもの」と考える方も少なくありません。そういう背景もあり、お金の記事はSNSでもシェアされにくい性質があります。ただ、本来的にお金は、私たちの生活へと非常に密接に関わっているものです。だからこそ、LIMOの記事を読んで、心も温めてほしいと思い、このような意識で記事を出しています。


LIMO編集部の裏側。データ分析に基づいて記事を作成


LIMOの編集者は、基本的には編集者一人ひとりが、これまで公開された記事にまつわるデータを分析して、読者が興味を持つテーマを探りながら企画しています。


当社では特に定量データを重視しているので、そのデータ分析から仮説を立てて記事として制作・配信し、そこからまたデータを検証して仮説を立て直すという、そんなPDCAを常に回しています。一生懸命作ったコンテンツを作って出しっぱなしにせずに、データ分析を通じて読者がどのような情報を必要としているのかを突き詰めて、次の企画に生かすというサイクルです。


もちろん、データはあくまで「過去」に関する情報なので、これからの未来については編集者ごとのセンスに任せています。


編集者のバックグラウンドはさまざまで、ファッション誌の編集長をやっていたメンバーがいれば、大手証券会社の営業担当経験者や金融メディアのアナリスト経験者、地方自治体の公務員年金の実務担当者だったメンバーもいます。


編集者以外にも編集者をサポートする編集支援のチームもあります。彼らのバックグラウンドは書籍の元校閲者であったり、外部の大手メディアでの執筆経験者だったりします。


共通点としては、みんな何かしらのスペシャリティ(専門性)を持っているということです。それぞれが得意とする領域を軸にして記事のテーマを深掘りしていき、必要に応じて外部の専門家をアサインしながら制作を進めています。

10年以上前から実践するフルリモートワーク


モニクルリサーチは私と取締役の原田の2人で創業しましたが、設立当初から、証券アナリストとしての経験もあって、在宅での仕事が当たり前だと考えていました。一次情報の収集は、自宅でネット環境さえあればできますし、それをもとにした分析とアウトプットについても、特段集まって話し合う必要はありません。LIMOの運用についても、日々の記事コンテンツは、どこでも問題なく制作・配信できます。


そこで、出勤の必要性が低いという判断から、フルリモートワークの勤務体系にしています。実際にLIMO以外のメディアも含む編集部全体でみると、スタッフは東京をはじめとした関東地方から中部地方、また関西、中国地方まで、全国各地で仕事をしています。


会社設立の2013年当時は、まだ今みたいなリモートワーク前提の文化が社会にはありませんでした。そのころは、選択肢としてのリモートワークではなく、「リモートワークでないと勤務できない」という方が積極的に入社してくれました。急なご家族の転勤で通勤ができなくなった人や、もともと遠隔地に居住しているような人です。


リモートワークは「仕事の仕方が確立された人」にはとても良い仕組みだと感じています。モニクルリサーチにはそういう自律したメンバーが多いので、結果として何の問題もなく業務ができているのだと思います。

情報発信を超えた実践的な課題解決へ


会社としては、今後、メディアだけでは解決できないことを深堀りしていきたいと考えています。長くメディアをやっているので、読者の方から「情報は分かったけど、次の一歩はどうすれば良いの?」というフィードバックを多く受け取るようになってきました。つまり、ある程度正確な情報は手に入るが、それを自分ごととしてどのように生かせばよいのか分からない、という部分で多くの方が悩まれているんですよね。


会社としては、そういう人たちをしっかりとサポートしてあげることも必要だと考えており、たとえばLongineを展開していた当時は「泉田塾」という名前で対面講座を行っていました。配信した記事の内容をより詳しく解説したり、個別の投資手法をレクチャーしたりしていたのです。


でも、結局講座が終わると、また新たな疑問・質問が沸いてきて、それについて個別に質問してくるという状況でした。そのような経緯もあって、もっとお金にまつわるサポート体制を充実させる必要があるなとずっと感じていました。


グループ会社の株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)は、まさにそんな背景から誕生した会社です。モニクルフィナンシャルでは、はたらく世代のお金の診断・相談サービス「マネイロ」を軸に、資産運用に対する課題を診断・勉強・相談(オンラインもしくは対面)でサポートする事業を展開しています。ちなみに、モニクルフィナンシャルを2018年11月に設立し、軌道に乗ったため、2020年3月にLongineのサービスを終了しました。


モニクルリサーチでも、今後メディア運営だけにとどまらず、よりくらしとお金の課題を解決できるような事業展開をしていきたいと考えています。これまで10年間のメディア運営で培った知見を元に、1200万UUの方に読んでいただいているという強みを武器にして、より必要としていただけるような会社にしていきたいですね。





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