農業経営環境を変えるべく創業した「株式会社SUM RICE」。野菜パウダー・乳酸菌K-1をコーティング加工米「野菜サポート米」が商品化するまでのストーリー
株式会社SUM RICEは生産から販売まで自社で行っており、その強みを活かしてコメ離れに対応する新しい付加価値(健康にいい)を加えた新商品を模索していました。さらに、佐賀県は魅力度ランキングで下位の辺りを走っています。佐賀の魅力を発信して、なんとか佐賀をPRしたい!今回は、色々な思いで辿りついた「野菜サポート米」の誕生ストーリーをお届けします。
日本の象徴「侍」と「米」からつけた社名「SUM RICE」。評判のお米「さがびより」を中心に、柑橘類や野菜も手がける。
株式会社SUM RICE(サムライス)は、2005年に義父の家業を引き継ぐ形で就農し、その後農業法人として2018年に佐賀県佐賀市で創業、背振山系のふもとで主に米作りを行っております。設立当初から、いつか海外でも認知されるような農業をしたいと思い、日本をイメージする「さむらい」と、漢字の「和」には合計、調和の意味があり、これを英語で合計を意味するの「SUM」、当社のメインの農作物である米の英語「RICE」を組み合わせて出来たのが当社の名前『SUM RICE(さむらいす)』です。
「育苗▶田植え▶乾燥調製▶精米▶販売」まで全工程を一貫して行っており、全国のお客様にお届けしています。当社の「さがびより」は日本穀物検定協会が行っている「米の食味ランキング」で、デビュー以来13年連続で特A評価を獲得しており、また当社の「さがびより」は2021年度に伊勢神宮外宮奉納の実績のある西日本唯一のお米でもあります。
お米「さがびより」をはじめ、柑橘ライムクワットや国産レモン、みかん「せとか」、さつまいも「紅はるか」も生産。ありがたいことに多くのリピーターさんがついて下さっています。
百貨店勤務から農家への転身。佐賀の恵まれた自然の中で農業法人設立
農業に携わる以前は、全く農業とは繋がりのない福岡市内の百貨店内で勤務していました。そこで妻と知り合い、結婚を機に妻の実家の農業を継ぐことを決意し、佐賀へとやってきました。当初は先代から引き継いだままの経営を行っていましたが、年々厳しくなっていく農業経営環境に、このままではダメだと一念発起、農業法人を設立。株式会社SUM RICEとなり、畑と共に日々精進してまいりました。
結婚して妻の実家の農家を継ぐまでは、佐賀に来たことはなく、田舎であるといった漠然としたイメージしかなかったのですが、新鮮でおいしい野菜や果物が多く、気候も温暖であり、一大消費地である福岡都市圏まで1時間程度といった好立地で、農業には恵まれた位置にあります。また、県や市のサポートも農業県ならではの手厚いものがあり、充実しています。新規で農業をするには恵まれた場所です。なるべくしてここにいるような気がしています。
農業という仕事柄、自然の暑さ寒さをモロに受けます。しかし悪い事ばかりでもなく、暖かい春の訪れを肌で感じたりもできます。これはある意味贅沢な事かもしれない、そう思いながら毎年種蒔きや苗植え、収穫をしています。
自分で決めて挑戦できる「小さな船」で人生という名の海を渡る決断
変化のない同じような毎日を過ごしていると一年で終わり、そしてまた変わり映えのしない一日、一年が始まります…。病気をしたり、身の回りに何かしらの不幸でも起こったりしない限り、大多数の人たちはこれを幸せだと思うのかもしれません。私は人生を海と捉えるようにしています。
海を渡るのにどちらの船を選択するだろうか。安全に多くの人が中で働いて安全に決まった航路で進む大きな船か、危険だが全てを自分で決めて自分でこなして自由で小回りのきく小さな船か。当然どちらにも良いところ、悪いところがあり、私はどちらも経験しています。その結果、私は小さな船で旅をすることを選びました。大きな船の安全より、危険でも自分で決める小さな船が私には向いていると思っています。人生の小さな船に乗ってみて分かりましたが、失敗は当たり前でむしろ無い方がおかしい。それに気づいたときから、「やりたかったのにやれなかった」という言い訳だけはしたくない。限りある時間を大切に、悔いのない人生だったと思いたい。そんな想いを持ちながら、色々と新しい事にも挑戦し、その甲斐あってか人との出会いも多く、とてもワクワクしながら日々を過ごしています。
地方農家の所得が伸びていないという日本と共通の課題を抱えるベトナムへ訪問
ベトナムは都市に「ヒト・モノ・カネ」が集中し、地方の農村の所得が伸びない、後継者不足という、日本と同じような問題を抱えている国です。その問題を少しでも当社が改善できる力になれればいいなと思い何度も訪問しています。ベトナムで学んだ事は多くありますが、まず人が動かなければ何も始まらないということです。今まで考えるばかりで思い切った行動に移す事に躊躇していました。しかし何でもいいので、動き始めたら周りの景色・人・環境が変わってくるのを身を持って感じています。
伊勢神宮外宮に奉納するお米に選出。全国からの注文のきっかけに。
知り合いの農家から、近くの神社に奉納している農家がいると聞き、どこか当社のお米を奉納できないかと探している時に偶然、伊勢神宮外宮奉納があると知り、チャレンジしてみたところ、選出して頂き奉納させていただくことができました。とても光栄な事であり、私自身チャレンジしてみて良かったと感じております。
奉納させていただいたことで当社を知ってもらうことができ、首都圏・関西圏からの注文、ふるさと納税やネットでの注文が多くなりました。ありたがい事に今でも遠方からのお客様からリピートを頂いております。
佐賀の魅力をPRしたい。自社米に野菜パウダーをコーティングした「野菜サポート米」。
佐賀は魅力度ランキングで下位の辺りを走っており、農業に携わってからずっと佐賀の魅力を発信して、なんとか佐賀をPRしたい!との想いがありました。また、当社は生産から販売まで自社で行っており、その強みを活かしてコメ離れに対応する新しい付加価値(健康にいい)を加えた新商品を模索していました。
そして、佐賀県名産の「アスパラガス」、「レンコン」、最近佐賀でも栽培されているスーパーフードの「モリンガ」を含んだ9種類の野菜パウダーを、当社の「さがびより」にコーティングした佐賀オリジナルの野菜サポート米を開発しました。野菜が不足しがちな現代人の健康のサポートに、佐賀の産品で貢献できればと思い、思いついたのがこの商品です。野菜だけでなく、もっと腸内環境を整えさせたいと思い、お米由来で、機能性のある乳酸菌を配合し、野菜との相乗効果で腸内環境を整える効果も期待できるものとなりました。
毎日続けてもらうための味・色へのこだわり
お米本来の味が大きく変化し美味しくなくなってしまうと、毎日続けることも難しい。特に敏感な子ども達は食べてくれないだろうと思いました。そこで、試作の段階でコーティングする野菜のパウダーの比率を何度も調整して、製造元が依頼している料理研究家に試食してもらい、お米の食味を損なわないように配慮しました。
製品の色を野菜らしい緑色を残す為に製造にこだわった「アスパラガス」、「モリンガ」のパウダーを使用。
こだわりPOINT
①お米の生産から乾燥調製・精米・販売まで一気通貫で行う。
②西日本で唯一、伊勢神宮外宮奉納(令和3年度)を行った自社の「さがびより」を使用。
③健康を意識した人達はサプリメントを摂取したりしています。それは摂取している人だけの健康サポートになるが、お米で摂取すると、消化吸収面でも優れており、食べている家族全員の健康サポートに繋がります。また費用対効果に優れています。
④お米は消化がゆっくりのため、コーティングされた野菜の成分も、体内に長く留まり、効率よく吸収でききます
⑤野菜のパウダーは、主に青果物として販売できないような規格外を利用して製造されるため、食物残渣を減らす観点からもSDGSに貢献している商品です。
今後は、SNSを活用して消費者の声をアピール、また新商品の開発のヒントにしていきたいと思っております。
野菜サポート米を食べた方からの嬉しい声
「野菜サポート米」を食べて頂いた方からは「そんなに味は変わらないのにこれだけの栄養を摂れてありがたい!」
とある3歳の子は、1歳の頃から便秘で悩んでいました。今回野菜サポート米を食べていると、なんと毎日出るようになったんです!あんなに痛がっていた子がスルスルと出るようになり、お母さんも驚いていました。そして敏感な6歳の姉も1歳の子も気にせずパクパク食べています!今後もリピートしたいと言ってくださっています。
農業の所得向上と農業人口の増加を目指し、様々な事業を展開していきたい
お米の生産から乾燥調製・精米・販売まで一気通貫で行っています。また、西日本で唯一、伊勢神宮外宮奉納(令和3年度)を行った自社の「さがびより」を使用しています。
現在第2弾のサポート米を開発中であり、消費者のニーズに合わせた商品を開発していきたいと日々精進しております。
また、周りの生産者や法人と組んで、新たなビジネスモデルを作り、サポート米や農産物の輸出を目指しています。
農業の所得向上と農業を目指す若者が増えるような事業を展開していきたいと日々考えております。これからも挑戦し続けていきますので、応援よろしくお願いいたします。
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ