イラストレーター・みよみよこ画、動物と共に仏教の教えを伝える御朱印帳「涅槃ZOO Big」の制作秘話
イラストレーター・みよこみよこのオンラインショップ「みよコロニー」より、お寺巡りを楽しむ皆さまに贈る御朱印帳シリーズ第2弾「涅槃ZOO Big」の誕生です。今回はサイズが少し大きくなり、書き置きの御朱印をきれいに貼ることができます。
みよこみよこは宮崎県延岡市在住。各地の寺社からのご依頼により、様々な御朱印帳の制作を行ってきましたが、「みよコロニー」の新商品としてオリジナル御朱印帳を制作するにあたり、テーマを考えたときに真っ先に浮かんだのはたくさんの人物と動物が描き混まれた「涅槃図」でした。
このストーリーでは、なぜ「涅槃図」なのか、商品を通じて届けたいものは何か、をご紹介します。
イラストレーター・みよこみよこ / Photo by Seio Nitta
名古屋市生まれ。早稲田大学美術史学科を卒業後、フリーのイラストレーターとして活動。結婚を機に宮崎県延岡市に移住し、地元で個展を開くなど地域社会での活動。お寺や神社の御朱印帳のイラストを手がけ、国民文化祭のプログラムにも参加。彼女の作品は地元で広く知られ、宮崎太陽銀行のカレンダーにも10年連続で採用された。
ホームページ https://miyokomiyoko.com/
災害や疫病によって生活が一変する現代だからこそ、古来からの教えを心のお守りに。
日本は宗教に対して寛容で、八百万の神や仏様が共存する国です。日々無意識に、さまざまな宗教に囲まれながら生活していますが、「仏教」に対して正しく理解していますか?と聞かれたら、ほとんどの人は自信がない、と答えるのではないでしょうか。身近な存在ながら、仏教についての知識が不足しているかもしれません。
2,500年前のインド。今よりも生きることが困難な時代に、お釈迦様は35歳から80歳まで、45年の長きにわたってインド全土を旅し、教えを説いて回られたそうです。その時代に語られたシンプルで力強いお釈迦様の教えからは、現代の複雑で多様な社会においても、心を健やかに生きるためのヒントが得られるのではないかと考えています。
お釈迦様の人生の終わりは、まるでロードムービーのようにドラマチック。
岩波文庫で原始仏教の経典である「スッタニパータ」や「ブッダ最後の旅(大パリニッバーナ経)」には、お釈迦様とお釈迦様を心から慕う弟子たちの生き生きとした様子が描かれています。
“もろもろの事象は過ぎ去るものである。
怠ることなく修行を完成なさい。”
―お釈迦様の最後のことば
中村元訳 『ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経』(岩波文庫)より
涅槃図には、いまにも死を迎えようとする釈尊と、悲しむ弟子や菩薩たち、動物たち、天界から迎えに来る母(摩耶夫人)などの風景が描かれています。まるで長いロードムービーの終わりのような、、ドラマチックでエモーショナルな場面です。そこではお釈迦様を慕う人々の、人間味のある個々のエピソードが描かれています。
お釈迦様を取り巻く、個性的な人々と動物たち。
阿難(あなん/アーナンダ)尊者:お釈迦様のいとこであり侍者。全人類の悟っていない人代表。お釈迦様の死を悲しみ過ぎてギャン泣きしています。
毘舎離(びしゃり/ヴァイシャーリー)の老女:お釈迦様に会いたくて旅していた百歳の老婆。ついに会えた「推し」はすでに涅槃に…お釈迦様の足についた老女の涙の跡は消えることがありませんでした。生身のお釈迦様に会えなかった人代表です。
純陀(じゅんだ/チュンダ):お釈迦様に最後の食事を提供した人。その食事が原因でお釈迦様が入滅することになりましたが、お釈迦様は「最上の供養であった」と純陀を讃えました。
お釈迦様の優しさを感じるエピソードです。
様々な動物たちと、「猫のいる」涅槃図:
一般的に、涅槃図には猫が描かれることは少ないそうです。それは、お釈迦様の母である摩耶夫人が天界から延命のための薬を投げてそれが木に引っかかったのを、ネズミが取りに行くのを猫が邪魔をするという説があったとか。猫にしてみれば、濡れ衣のようですね。猫好きのみよこみよこが描く「涅槃ZOO」では、猫もちろん、ミニチュアダックスフンドやペリカン、イルカなど多数の動物が登場しています。また雪獅子など、空想上の動物たちも多く登場しています。
「涅槃ZOO」で紡ぐ色彩と動物たちの新たな物語。仏教の心を映す、時代を超えた涅槃図の変化と革新を感じてほしい。
仏教世界の名場面である涅槃図は、その時代ごと、絵師ごとに様々な表現がされてきたそうです。現存する最古の涅槃図は金剛峯寺所蔵の涅槃図(国宝、1086年)で、時代ごとに表現の特徴が見られます。有名な伊藤若冲は、なんと野菜!でこの場面を表現したそう。
私たちの涅槃図では、この大事なシーンをみよこらしい色彩と様々な動物たちとで表現してみました。動物をたくさん増やしたので「涅槃ZOO」と命名しました。
2,500年の昔から連綿と続く仏教。今も世界には5億人ほどの仏教徒がいるとされています。さらに「涅槃図」の様々な表現の伝統と系譜を通じて、私たちが決して孤独ではなく、長い年月を共に歩む仲間が、昔も今もともにあることを思い出させてくれます。
「涅槃図」は仏教にとって非常に大切なモチーフなので、宗教上の正確な知識を得ることに配慮し、兵庫県姫路市の黄檗宗・常福寺住職の林和尚に監修いただきました。
監修者:黄檗宗常福寺 住職 林侃道
黄檗宗常福寺 ホームページ https://jo29g.net/
製造は京都・滝和紙店様の制作。満月には箔押しを施し高級感を出しました。和紙の手触りが暖かく感じる、メイド・イン・ジャパンの御朱印帳です。
2月15日「涅槃会」の夜に、遠い昔に思いを馳せる。
2月15日(木)は「涅槃会」。各地の寺院では、涅槃図が公開され、お釈迦様を偲ぶ法要が執り行われます。ドラマチックな涅槃のシーンを描いた御朱印帳を片手に、寺社巡りをしながらご自身と対話する時間を、ゆっくりと楽しんでいただけたら幸いです。
みよコロニーについて
「尽きることのない悦びの世界へ」をテーマに、いのちの祝祭をユーモラスに描く作家、みよこみよこのオフィシャルオンラインショップ。
天孫降臨の地、宮崎県で活動する彼女が生みだす光あふれる豊かな色彩と、チャーミングな登場人物たちがあなたを異次元世界へといざないます。
◎ 御朱印帳「涅槃ZOO Big」お求めは、みよコロニーオンラインショップでどうぞ。
https://miyocolony.com/?pid=178499272
◎ 寺社向けの卸販売もございます。
https://miyocolony.com/?pid=178987486
◎ お買い上げの方に、みよこの手描き朱印をプレゼント中!
キャンペーン詳細はこちら。
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