農業の会社が財布を作る訳―小さく薄い財布「rectus2」―
株式会社プラウズのrectus2がアタラシイものや体験の応援購入サービスMakuake(マクアケ)で目標3771%を達成致しました。
株式会社プラウズは農業を母体とした会社です。
何故農業の会社が財布を制作しているかをご説明させて頂きたいと思います。
代表の菊地信吾は11代目の農家です。
岩手県出身。大学から上京し都内経営学部の大学を卒業後、服飾資材の専門商社に入社、営業職として勤務していました。その後商品にもっと近い職種を希望し退職。エスペランサ靴学院東京校に入学。卒業後婦人靴企画、整形靴技術者を経て独立し革作家として活動を行っていました。
年間通じて農業を行う為に
その後地元岩手に戻り農業の道へ。農作業をする傍ら革製品を作り都内での展示会を行っていました。
当初米と大豆の経営を行っていましたが夏と冬の農閑期に収入を得る事は出来ないかと考え長ねぎの栽培を開始。一年を通して仕事が出来る環境が整いました。
年間通じて仕事が出来る環境にはなったももの農業は市場価格の動向、天候の影響などで不安定要素がどうしても発生してしまいます。
どうにか年間を通じて安定的な経営を出来ないものだろうかと考えました。元々革製品を制作するスキルを持ち合わせていたので作家ではなくブランドとして多くの人に農業と革製品を作っている会社が岩手にある事を伝えたい。そう考え今までは展示会の度に多くのサンプルを制作していた営業方法を変え、一つの商品に注力する方法に移行しました。その初めての商品がrectus2です。
現在農業は高齢化の問題により農業人口が減少の一途を辿っています。岩手県奥州市江刺でもその問題に直面しています。農業が魅力があり安定した経営を行う為に、弊社では他事業との複合経営という手法を取りました。
農業をしながらでもスキルがある人は他の事業を行う事が出来る。今までの経験も生かしながら農業をする事が出来る。そういった農業を通じたロールモデルとなることを目指しています。
今後そのような活動が盛んになって行けば地方発のブランドやサービスが今以上に増えて行くと考えています。
rectus2について
今回のプロジェクトの制作のスタートは薄い財布を購入した友人が「使いにくい」と言っていた事からになります。
調べてみると確かにカードの枚数が少ないとカードが落ちてしまいますし小銭入れは規定枚数入れると蓋が閉まらないという事が分かりました。その使い勝手の悪さを改善した財布を制作しようと思ったのが今回の商品開発の始まりです。
弊社商品のカード入れ部分は靴の「折下げ」「パイピング」等の技法からアイディアを得ました。財布でも使われている技術ではありますが、仕様として作るのではなく技術を構造へと変化させました。
カードが綺麗に入るように「スジボリ」を行い角が立つようしカードを入れていない状態でも立体的な構造となっています。
これらの技法は古くから使われている物で革新的な新しい技法を使ったものではありません。また「スジボリ」で立体にしている仕様に関しましてはペンケース、メガネケース、バッグの外ポケット等に使われている技法を使用致しました。これは昨今、レザークラフト初心者が購入されるレザークラフト教本の中にも出て来るような技法です。
弊社の財布は技法的には仕事で革の制作をした事がある方なら誰でも知っているような技術で出来ています。
ですがその一般的な他ジャンルの技術を財布に使用したという事に新規性があると考えています。
カードが横入れの薄い二つ折り財布は数多くありますがカードが沢山入る縦入れの財布はなかなかありません。なぜなら普通の構造ではカードが取れなくなってしまうからです。ですが横入れだとどうしても枚数が少なくなると落下してしまう可能性があります。そこをアイディアででカバーしました。財布を閉じても開いてもカードが落ちないrectus2が完成しました。
私は革製品を作り始めてから15年程のキャリアがあります。デザイナーですが自ら制作する技術者でもあります。
靴から初めて鞄、財布等の技術を専門家から取得致しました。私の技術の集大成とも言える財布がrectus2です。これは財布だけ、靴だけ、鞄だけの技術では成しえない物だと思っております。
株式会社プラウズは今後も新しい商品を発表予定です。
今後の活躍にもご期待下さい。
株式会社プラウズ オフィシャルHP
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