お客様に喜んでいただけるかどうかが基準。 『茶語 TEA SALON 新宿髙島屋店』スタッフが語るコロナ禍で生まれた新たな取り組み
「茶語」誕生
1996年10月、新宿髙島屋の開店にあわせて、館内6階に本格的中国茶専門店「茶語(Cha Yū)」は誕生しました。
「東韻西情~東洋と西洋の融合」をコンセプトに、店内では中国茶、台湾茶をはじめ、紅茶、ハーブティー、マテ茶など、厳選された世界のお茶をお客様にご提供しています。
お茶の専門店ですがイートインのフードメニューも充実。医食同源をテーマとした、からだにやさしい茶葉料理やスイーツをお楽しみいただけます。
店名の「茶語」は、“お茶を通して語り合う”という意味。
心地よい空間で、お茶を飲みながら楽しい語らいのひとときをお過ごしいただけるようにという願いを込めて命名されました。
現在は新宿髙島屋店のほか、大丸札幌店に店舗を構えています。
コロナ禍での休業を越えて
今年のコロナ禍で、店舗は休業を余儀なくされましたが、その間にスタッフ達はそれぞれに考え模索を始めました。
店舗再開後、その中で生まれたアイデアから新たな試みが始まっています。
新宿髙島屋店では、14時以降に楽しめる4つの新しいティータイムメニューを始めました。
お客様からの反応はそれぞれとても好評で、ランチ以降夕食までの時間の需要をうまく捉えられたのではという実感があります。
新宿髙島屋店での新しい取り組みが生まれた経緯や、店舗再開後にあらためて考える仕事への向き合い方を、キッチンスタッフ、ホールスタッフにそれぞれ聞いてみました。
食に対する暑苦しいくらいの『熱』を伝えたい
河合 純吾:茶語新宿店料理長
フレンチシェフがつくる中華料理?
料理長の河合さんは、フレンチの人気料理店を中心にさまざまな経験を積んだ後、2011年に茶語にやってきました。
茶語が取り組んでいた、お茶やハーブ、オイルを使ったからだに良い料理作りに興味を持ったのが入社のきっかけだったそうです。
中華料理にフレンチや各国料理の要素を組み合わせた、茶語の新感覚のフードメニューの数々は、彼の料理経験をベースに生み出されています。
からだのことを考える、野菜をたくさん使う、出来る限り手作りする、季節感・食感・香りなど五感を大切にする、おいしい状態で提供する手順を共有する…料理で大切にしていることがたくさんあります。
これからも新しい料理、食材、調理法に挑戦し続けたいし、生産者や取引先と一緒に外食を元気にしていきたいと言います。
フランス料理の名店「シェ・ジャニー」春田光治氏との出会い
茶語のメニュー開発と料理指導は、フランス料理の名シェフとして高名な春田光治氏に依頼しました。春田氏は1969年にフランス料理の名店「シェ・ジャニー」を渋谷にオープン。当時まだ珍しかったフランス料理の世界を、自由で新しい料理と多数の著書を通じて、いち早く日本に紹介しました。
河合さんは茶語の料理について、春田シェフとよく話し合っていました。
世代こそ違いますが、料理に挑戦し続ける想いは一緒なのだと思います。
「14時からのティータイムメニュー」への想い
休業再開後に新たに提供を開始した「14時からのティータイムメニュー」を企画した理由を聞くと、『お客様の声』がきっかけだったとのこと。
「飲茶があったらうれしい」「アルガンオイルってどう使うの?」「甘くないものをちょっとつまみたい」という声に、少し変わったアプローチでお応えしたいと思って生まれたのが、今回のメニューでした。
確かにこの新しいメニューは、どれもひと口食べるごとに、新鮮で意外な驚きをあちこちに感じることが出来ます。
食で誰かの笑顔をつくる仕事がしたい
河合さんに茶語の仕事の中で大切にしていることを尋ねてみると、『熱』という答えが返ってきました。
見かけはクールな感じ(?)なので意外ですが、おいしいものをつくりたいという熱、お客様を喜ばせたいという熱、スタッフと一緒に成長したいという熱、関わるすべての人を幸せにしたいという熱!…という暑苦しいくらいの『熱』を茶語で伝えていきたいと語りました。
中華料理を新解釈で次々と形にしていく、熱い男のつくる熱い料理を、ぜひ茶語で体験してください。
■茶語で好きな料理メニュー:「龍井(ロンジン)茶葉カレー」
開店当時からある人気のロングセラーメニューです。中国茶の緑茶・龍井を茶葉ごと食べる辛めのカレーです。このカレーを目指してご来店されるファンも多く、自分も一番好きなメニューです。
お客様のことを思い浮かべながらメニューを考える
藤田 沙弥香:キッチンスタッフ
自由な発想のデザートメニューつくり
もうひとりのシェフはデザートメニューが人気の藤田さんです。
結婚を機に仕事と家庭を両立させるため、深夜勤務のない百貨店の飲食店を探して茶語に来たそうです。
茶語入社前はメニュー開発の経験が無く、入社後スタッフから話を聞いたり、料理本で考え方を学んだりして知識を深めました。
茶語のメニューの魅力とは、「東洋と西洋の融合」というコンセプトのもとに、自社商品の茶葉やオイルを使って、中国・台湾、モロッコやベトナム、フレンチやイタリアンなど各国料理の要素も楽しめるところ。
その縛られない茶語の自由なメニュー構成が、長年お客様に愛され続けている理由だと感じています。
何気ない会話から生まれた新メニュー
今夏から開始した、1日10セット限定の「中国茶飲み比べセット」は、藤田さんが中心となってメニューを組み立てました。
企画した理由を尋ねると、やはりお客様との会話がきっかけとのこと。
入社後ホールで働いていた時に、たくさんの中国茶から何を選べばよいかわからない、でもどれも気になるから少しずつ飲めたらいいのに、とお客様が仰っていたことがずっと頭にあったそうです。
店舗再開後に、初心者の方でもおためし感覚で楽しめる飲み比べセットを始めました。3種類のお茶から好きなものが見つかったら、次回は単品でもっと本格的な茶器で飲んでいただきたいと思っています。
お茶菓子の3種類のティークッキーは、店内厨房で焼き上げた手作りのもの。お持ち帰りいただける商品としても販売しています。
お客様に喜んでいただけるかどうかが基準
メニューを考える時は、いつも茶語のお客様のことを思い浮かべて、これはお客様に受け入れてもらえるだろうか、ということを基準にしています。
デザートメニューで難しいことは、一皿の空間でバランスを取ること。
頭の中で各パーツを組み合わせてうまくいっても、実際には予想通りにいかないこともあります。
茶語の仕事で大切にしていることは、常に理由を考え、正しいことを丁寧にやること。その姿勢は、彼女が生み出すメニューに表れていると思います。
■茶語で好きなメニュー:「香味野菜と黒酢の和えそば」
自家製調味料と黒酢でつくる肉味噌の中の刻んだ高菜漬けの食感や、ネギやパクチーと和えるとまた違う味が楽しめて食べ飽きません。自家製ワンタンスープも付いているのでボリューム満点でおすすめです。
3人のホールスタッフ社員にも話を聞きました。
この店に来て良かったと思っていただくために
堤 理恵:ホールスタッフ
まずはホールスタッフとしては茶語歴が一番長い、まとめ役の堤さん。
自社商品に自信を持って提供する茶語にひかれて入社を決めたそうです。
入社後は中国茶メインの店だと思っていたのに、食事にとても力を入れていたことに驚いたとのこと。
お客様とスタッフで生み出す一体感
茶語の仕事で大切にしていることは、店の一体感。
スタッフ同士、またお客様ともちょっとした会話を交わすことで、リラックスした雰囲気を店内で感じていただけるように心がけています。
後輩の育成にも取り組み、同じ目線で店舗について話し合える人材を増やすことで、茶語のさらなる進化へとつなげていきたいと考えています。
お客様が何かお困りのご様子であれば、いち早く察してお声掛けするなど、おひとり様でもグループでも、茶語でのひとときを「この店に来て良かった。」と思っていただけるような接客を心がけています。
茶語でしか出せないメニューが人気
14時からのティータイムメニューは、焼売がおいしい「飲茶セット」が開始直後から人気で、「中国茶飲み比べセット」も茶器がかわいいと評判です。
「食べるアルガンオイルセット」は、弊社が手掛けるモロッコのアルガンオイルを知っていただくための良い機会だと思っています。
特に「アムルー」(アルガンオイル、アーモンド、はちみつのペースト)がおいしかったというお声もいただきました。
アムルーは、モロッコでは朝食やスイーツ欠かせない定番アイテムです。
■茶語で好きなお茶:金萱茶
初めに飲んだ時に、お茶とは思えない華やかな香りにびっくりしました。
いつも笑顔でいることを大切に
三輪 鮎友美:ホールスタッフ
お茶の知識を生かせる仕事を求めて
お茶が好きで、入社前にお茶の資格も取って勉強していた三輪さん。
お茶の知識を仕事に生かせる仕事がしたいと、今春茶語に入社しました。
入社後は日々の仕事量が多く大変ですが、急がず慌てず、落ち着いて行動し、スタッフともコミュニケーションを取りながら、日々努力しています。
茶語の仕事で大切にしていることは、いつも笑顔でいること。
スタッフが笑顔でいると、お客様も気軽に声をかけやすくなると思います。
お客様に、体調や気分、味や香りのお好みをお伺いしておすすめのお茶をご提案したところ、そのお茶を喜んでいただけたことが印象に残っています。
お気に入りのお茶を見つけるきっかけづくり
14時からのティータイムメニューでは、「中国茶飲み比べセット」を注文したお客様に、3種類のお茶を飲み比べてお気に入りのお茶が見つかった!と喜んでいただきました。
近々お茶の種類の変更予定ですので、また新しいお茶との出会いのきっかけをつくれたらと思っています。
物販商品の個性が伝わるディスプレイも、今後検討したいと考えています。
■茶語のお茶で好きなお茶:凍頂烏龍茶
台湾を代表する人気の烏龍茶です。まろやかな甘みと蘭のような香りで茶語では人気No.1です。
丁寧な仕事、丁寧なコミュニケーション
恩田 丈也:ホールスタッフ
紅茶から世界のお茶の世界へ
恩田さんは、紅茶専門店での勤務経験があり、紅茶の知識はありましたが、他のお茶の知識も深めたいと考えて、今夏茶語スタッフに加わりました。
入社間もないので、今は基礎をしっかり固めていくことを意識しています。
入社前の茶語のイメージは『喫茶店』でしたが、働いてみる食事に力を入れていることがわかり、今では『レストラン』のイメージが強くなりました。
仕事で大切にしているのは「丁寧に対応すること」。
茶語での仕事は同時に複数のことを考える場面が多いですが、お客様にはゆっくり丁寧にお話しすること、接客では慌てずしっかり手順を進めていくことを心がけています。
ホールの仕事では、お茶選びに悩むお客様から相談を受けることがありますが、お好みをお伺いしておすすめしたお茶を気に入っておいしいと言っていただけた時は、とてもうれしく感じます。
お客様のご意見は新しいメニューへのアイデアの宝庫
14時からのティータイムメニューでは、「食べるアルガンオイル」の自家製アムルー(写真手前下)が大変人気です。
このアムルーは、店内の厨房で手作りしてご提供しています。
お客様から、他のものにもつけて食べてみたい!というお声もありました。
今後のメニュー開発の貴重なご意見として生かしていきたいと思います。
ホールでは数少ない男性スタッフですので、見かけたらお声掛けください!
■茶語で好きなお茶:四季春
花のような香りと口に残らない爽やかな飲み口が気に入っています。
「茶語」は来年2021年、
開店25周年となる区切りの年を迎えます。
「茶語のピークはまだまだこれからです。」
河合料理長はこう語っていました。
お客様に茶語で過ごす時間をもっとお楽しみいただけるように、
スタッフ一同、これからも日々新しいことに挑戦し続けます。
茶語(Cha Yu)TEA SALON 新宿髙島屋店
〒151-8580 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 新宿タカシマヤ6階
TEL:03-5361-1380
茶語(Cha Yu)CHINA TEA HOUSE 大丸札幌店
〒060-0005 札幌市中央区北5条西4-7 大丸札幌店4F
TEL:011-222-3595
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