福祉アナリストになったきっかけSTORY.介護、悩み、現場の本当の物語。感じられる人だけ読んで欲しい~家族だって受け入れられない~

私が施設の館長の時の話です。当時、アルツハイマー型認知症の女性の方がおられました。


まだ、60代の方で品の良い穏やかな方でした。アルツハイマー型認知症は脳の中にアミロイドというたんぱく質が蓄積されて脳の伝達経路が阻害されておこります。つまりは、見かけは全く普通なのに、認知症にかかっているというのがアルツハイマー型認知症なのです。


その方は会話は深く話すことも出来ず、食べたことも忘れて何度も食べようとされたり、出かけていっては帰って来られないということで、何度か騒動があり、働いて同居されているお嬢さんがグループホームに入居をきめられました。

ある日、夜勤の最中に職員のお弁当がなくなりました。夜勤は夕方から朝までです。利用者さんの夕食は7時頃ですが職員はなかなか眠れません。なので、夜食をもってくる職員がほとんどです。利用者さんのお部屋のゴミ箱に弁当があったので、翌日、娘さまに報告しました。こういったことは良くありますが、家族さんによっては体重を気にされたりしますし、他人の物を持ち出すことは良くあることですが家族様にも知ってもらい、利用者さん同士で持ちつ持たれつの関係を築くのを促します。娘さんはそうですか。と言われました。


ところが!!夜の十時すぎたころでしょうか。職員から電話がありました。


「大変です!!」


職員もパニック状態でしたがまとめると、娘さんが来て


「母を泥棒扱いした!!」「許せない!!」と言いながらリビングで大声を上げて叫び倒していたそうです。


 夜の十時といえば、施設では利用者さんは就寝しており、静まりかっている時間帯です。


認知症専門の施設ですので皆さん認知症です。その方たちには規則正しい生活が必須で


すがその方たちの前で叫び倒すのでほぼ全員起きてきて皆さん興奮されていたそうです。

そうなると大変です。一人一人にお話しながら落ち着いてもらい眠りを促します。寝不足だと、次の日のご機嫌が悪くなるからです。


すぐに、男性がいいだろうと社長自らが行きましたが娘さんは帰られた後。その後は娘さんは市役所にも苦情申し立てをし、市の監査を入りました。けれど、娘さんは私には普通に対応されているんですよね。最終的には他施設に移っていかれましたがあの晩のことはなかったかのように振舞われておりました。


市の監査も中立な立場であったことだけを記録して帰れました。


娘さんは認知症専門の施設にお母様を入れておきながら、認知症だとは認めたくなかったんでしょうね。その気持ちを汲んで上げられなかったのが私の反省すべきところでした。

その後はどうされているんでしょうか



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