中学生時代・・・初恋のはじまり
ばあちゃん家の、あの線香臭い感じや角度が尋常じゃない
二階への階段。なつかしいなあ。数時間だけの滞在でしたが
ほんとに嬉しかったですね。
僕がばあちゃんの家から帰る時に、駅で見送りをしてもらいました。
何となくですが、電車の中から見送ってくれるばあちゃんを見ながら、
ばあちゃんと会えるのは、それが最後の気がしていました。
僕はしっかりと目に焼き付けるように、ばあちゃんの姿が見えなくなるまで見て
電車の中で、周囲に気づかれないように声を殺しながら泣いていました。
その予感は、数年後現実になってしまいます。
足が悪いのに、駅まで一緒に歩いてくれて見送ってくれたばあちゃん。
電車の中から見た、ばあちゃんのやさしい笑顔を僕は一生忘れません。
それから山口に帰って、学科の試験も無事に終えました。
日程が、3年1学期の始業式に間に合わなかったので1日サボりました。
生まれて初めて、正規の理由以外で学校を休んだので
不良になった気持ちを味わったことを覚えています。
その後は、ひたすらバイクに乗ったりイジったりして
とにかくバイクに夢中でした。授業中も読んでいるのは
教科書ではなく、バイクのカスタム雑誌と地図でした。
頭のなかで、次はあそこの部品を変えようとか
次の休みは、ここに行ってみたいなといった感じでニヤニヤですね。
初めて遠出ツーリングに選んだのは出雲大社でした。
着いたはいいけど、バイクの鍵を無くして・・・・
めっちゃ焦りながら、探しまわってたらキレイなお姉さんが拾ってくれて
僕に渡してくれました。本当にうれしかったなあ。
帰り道、あのお姉さんにご飯でもごちそうするべきだったのかな~とか
色々と妄想しながら走っていました。
やはり僕はバカな人間でして、結果・・・・
山奥で夜中にガス欠になるというアクシデントに。
幸い道の駅が近くにあったので、そこまでバイクを押して歩いて行きました。
すると、道の駅の向かいにガソリンスタンドを発見。
寝袋もあるし、
明日の朝になれば問題解決だな!と思いすぐにバイクの横で爆睡しました。
翌朝、地元のおじいちゃんに起こされて目が覚めました。
寝袋だけで寝ていたので、心配されてしまいました。
少し経緯などを話していると、どうやらそのガソリンスタンドは
日曜日は休みとのこと。
OMG~OMG~これはまいったなと話していると、
ガソリンスタンドの知り合いのおばちゃんが電話してくれて
店のおじさんが来てくれて、ガソリンスタンドをあけてくれることになりました。
さらに驚くことに、
「若いのに、大変な思いしたんじゃろ?ええよええよ」
と。
田舎だからとか、そんなこと関係なくて
世の中にはこんなステキな考え方をした人もいらっしゃるんだなと思いました。
沢山の人のやさしさに触れ、自分の小ささを知りました。
同時に、自分が将来どんな人間になりたいのか明確になった
記念すべき出来事でもありました。
バイクを通して出会った、ステキな方々の話をここで書くと
5万文字以上になってしまうので、残念ですが省略せざるを得ません。
北海道から鹿児島まで、東京都と埼玉県以外は全ての県に侵入しました。
今は小さな島に住んでるので、バイクは乗ってもあまり意味が無いので持っていませんが
やっぱバイクっていいなあ。改めて、今そう思います。
おっと、話を高校時代に戻すしますね。
実は、この話は親にもしていないんですが・・・・
蒸し暑い夏の夜に、友達3人3台のバイクで走っていた時の事です。
友達のバイクのテールランプ(後ろのブレーキランプ)が切れてたんですね。
それで、後ろからパトカーがサイレンを鳴らして追っかけて来たんです。
僕は普通に止まろうと思ったんですが、友人2人が逃げたんです(笑)
ちょ、おいおい待ってくれよって感じでした。
逃げた2人は地元で、僕はアウェイだったので
マジかよ~と思いながら友達と話をしていると
次の交差点で別々に別れよう!ということになりました。
僕は心臓がバクバクしていたので、なんで別れるのかとか考える余裕すらなく
3人別々に別れました。
そしたら、
僕は、一生懸命に信号無視や一時停止無視、制限スピード無視などをしながら
逃げたんですが、団地の行き止まりで万事休す・・・。
パトカーが3台+覆面パトカーが1台来てました。もちろん田舎なので
すぐに野次馬が集まる集まる。さらに、警察官の無線が僕の耳に入りました。
行き止まりでどうしようもなかった僕は、何となく両手を上にあげて
警察官が来るのを待ちました。そしたら、次の瞬間に
えっ???・・・・僕は地面に叩きつけられました。
両手を上げている僕を警察官は足払いを決め込み、羽交い絞めにされました。
僕的には、おいおいやり過ぎだろ!?と少々カチンと来ていました。
でも暴れてもどうしようもないし、話し合うしかないだろう作戦でいきます。
それで少し落ち着いて話していると、警察官の方曰く
とのこと。
なるほど!警察官の目線からしたら、おっしゃる通りですね。
そのまま話をしていたら
と聞かれたので即答でと答えました。
警察官のご好意で交番行きになり、なんとかセーフといった感じになりました。
ですが、
逃亡中の違反を数えていたら、30点以上になってしまいました。
免許をとってから半年も経ってないのに・・・・
ほか弁で流した汗は、すべて水の泡か・・・・
そう思っていたら、
となり、
なんとか免許取り消しのギリギリラインの14点
長期免停(3ヶ月間)で勘弁してくれました。
学生という身分だと非常にマズイので、なんとかほか弁で働くフリーターで
話を通しました。幸運なことに、僕が働いていたほか弁は地元の警察署の真横にあったんです。
それで田舎なので、バイクは目立つし警察官は毎日ほか弁を買いに来るし
違法カスタムしてたんで、よく注意されていたんですね。
そんなこともあって、僕が捕まった交番から地元の警察署に確認の電話をしてもらって
あ~はいはい、おるねバイクに乗った少年が!と無事に確認してもらったので
ほか弁フリーターで話が通りました。
あ~マジでヒヤヒヤしました。僕が通っていた学校はバイクの免許を取ること自体
校則違反だったので、さらに逃亡劇なんて話なら一発退学もあるかもしれません。
なので、フリーター確定してからはスッキリとした気持ちで
交番で交通違反切符を12枚書くのを待ってました。
しまいには、警察官の方に
とすすめられるという訳がわからないけど、なぜか微笑ましい結果になりました。
しかも、
交番で取り調べ等を受けるのに4時間くらいかかったんですが、
そのあいだに一緒に走っていたバイク2台の友達が心配して
何度も交番の前を走っている音が聞こえていました。
少しホッとしたのと、友達が心配してくれているのが嬉しくて
僕は交番の中で、声を上げて泣いてしまいました。
警察官の方も、バイクの音には気づいていたらしく
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