初めての海外一人旅で東南アジアへ~一人旅だけど1人じゃなかった2週間~Part 2(シンガポールの朝)

次話: 初めての海外一人旅で東南アジアへ~一人旅だけど1人じゃなかった2週間~Part 3(危うく乗れなかった寝台列車)

シンガポール・早朝・F1


降り立ったのはチャンギ空港。シンガポールの超巨大ハブ空港です。中学の時の研修で経由地として来て以来、4年半ぶり。懐かしい思いがこみ上げてくる。

さあ、ここは日本と違う。海外で、一人。

シンガポールを最初に選んだのには、理由があった。僕はF1が大好き。そう、シンガポールでは毎年、一般道を一時的に封鎖して行う、F1の市街地レースがある。このコースとなる道を、ぜひ見たかった。

シンガポールGPが行われるのは、マーライオンなどがあるマリーナベイ地区。ちょうど良い。その辺を歩けば良い観光になるじゃないか。14時に友達と待ち合わせがあった僕は、それまでの時間、F1コースを見るのと、ついでにシンガポール観光をすることにした。

街へ出るために、電車に乗ろう。おっとその前に、Wi-Fiを使いたい(笑)

シンガポールというと、Wi-Fiの普及率が高いことで有名。事前にそれだけは調べておいて、空港でIDとパスワードをゲット。幸先良いスタート。まだ朝の5時すぎ、時間は十分ある。

一通りのチェックを終えたら、電車のホームへ。チャンギ空港、でかすぎて電車のホームに行くまでに空港内電車を使わなければいけない…Skytrainに乗り、エスカレーターを降りて、やっと改札についた。さて、切符を買わねば。

標識をたどって、チケット販売マシンの前に着く。

タッチ式、丁寧に路線地図まででてくる。簡単なはずだった。しかしおかしい。チケットを買おうとすると、2種類の価格が表示される。よく分からないが、安い方が買えない。なんなんだ…駅員に尋ねようと改札口に近づいたが、数人の列を見てめんどくさくなった。


「まあいいや、数セントの違いだし、とりあえず買ってしまえ!」


購入後、横の金髪ヨーロッパ系の女の人も、券売機を前に立ちすくんでいた。誇らしげに"Can I help you?"と尋ねる僕。その人も無事チケットを買え(高い方)、英語で人助けできた喜びに浸っていた。


電車に乗り、ホッと一息つく。途中から地上にでた電車の車窓を見て、海外に来た、という実感がいよいよ湧いてきた。あとはこの電車にゆられて、観覧車の近くの駅で降りればいい。僕はこの時ほど、海外の電車を甘く見たことはなかった。

2駅後、多くの人が降り、同じくらいの人数がまた乗って来る。ここは主要駅の1つなのかな?そう思いながら、再出発した電車から、外の景色を眺めていた。


あれ、この景色見たことある…


心霊現象にでもとらわれたのか?いや、違う。電車はなんと、折り返していた。電光掲示板を見て、初めてそれに気付いた僕、あわてて次の駅で降りた。

いきなりやられた。自分の考えの甘さに愛想をつかすとともに、これでこそ旅だ!と、変にテンションが上がった。

次はちゃんと途中の駅で乗り換え、空港で調べて目的地とした、Promenade駅に着いた。外に出て観覧車を探せば、F1コースのメインストレートあたりに出るはず。駅の地図で再度確認し、てくてくと観覧車目指して歩いていきました。昔から地理が得意なおかげで、地図を見て目的地まで行くのは難しくありません。そして観覧車、大きいですからね。見上げたらだいたい方向分かります(笑)てことで到着。

朝から観覧車乗るのも良いな~あーお金ねー。

とか思ってましたが、営業時間前でした。店もみんな閉まってるから、トボトボと観覧車の周りを歩きます。すると突如視界に入ってきた、街に似合わぬフェンス…もしやこれは!
急に早歩きになり、到着。ついに来た、F1のコース。

持ってきた一眼レフを手に、写真を撮りまくる。テレビで見ていた光景が、今、目の前に広がっている!シンガポールGPコースの詳細については、僕のブログの方で詳しく書いてます。

普段のF1シンガポールGPコースを歩く~マリーナベイで無料コースウォーク!?~

写真の場所は、一般車立ち入り禁止区域?ですが、コースの大部分は公道。おなかがすきはじめていたので、カフェかレストランでも探しながら、レースコースとなる部分を歩いていった。


しかし見つからない。

何か店があると信じていた。でも見つかるのは高級ホテルに開店前のショッピングセンター。14kgのバックパックを背負って、赤道近くの蒸し暑い国で、かれこれ1時間は歩いた。いくら涼しい朝でも、疲れ初めていた。

それでもコースを外れずに歩く僕は、一種の変人だと思う。結局朝ごはんを食べたのは10時半。しかもシンガポールとかあんまり関係ない、ベトナム系のごはん。注文の仕方も分からないが、そこはなんとかする。でてきたサンドのちょっと辛い味に、東南アジアへ来た実感が増す。

体力が回復した僕は、またF1のコースをたどり始める。太陽が上の方にきてる、暑い。

F1シンガポールGPの市街地コースはよくできたもので、様々な観光スポットのそばを通る。途中、たまに横にそれたりして、写真撮影も楽しむことができた。

コースも終盤に差し掛かったころ、急に中華街に行きたい!と思った。とりあえずスタバを見つけ、店の外からWi-Fiを拝借。ふむふむ電車ですぐ行ける。

でもなぜか、歩くことを選択した変人。金融街のビル群を通り抜け、ビルの入口から出てくる冷やされた空気に感動しつつ、バス停の椅子で休憩しながらも、なんとか着いた。

中華街での滞在時間、数分。

くさい、汚い、おもしろくない。

地下鉄の駅を見つけた瞬間、友達との待ち合わせ場所に早めに行く選択をした。なんのために歩いたのか…

待ち合わせ駅はBuona Vista駅。意味分からん。駅を見つけるのにも時間がかかったし、行くのにも案外時間がかかった。待ち合わせ時間10分前という良い感じの時間に着き、駅の改札付近で待つ。「バックパックを背負ってる、相手も分かるやろ。」

待ち合わせ場所確認のためFacebook Messangerでメッセージを見ると、駅名の下に、なにやら初めて見る単語が書いてある

友達
We can meet at buona vista first! Perhaps at empty area near marbleslab

marbleslab??????

なんじゃこれ!?
分からない。駅員に尋ねても、知らんと言われる。ヤバい、そうだ、Wi-Fiを探そう!

またまたスタバを探しだし、Wi-Fiに接続。でも辞書機能で調べても訳がでてこない。しょうがないから友達にメッセージ送信。でも返信来ない。待ち合わせ時間すぎてるんやから、見ろよ…汗

このとき、シンガポールのスタバの前で、バックパックをおろしてしゃがんだり立ったりしてました。完全にあわてて、もう会えないなと諦めていました。

Part 3に続く

続きのストーリーはこちら!

初めての海外一人旅で東南アジアへ~一人旅だけど1人じゃなかった2週間~Part 3(危うく乗れなかった寝台列車)

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