失恋を理由に15歳で留学を決意した話 (4)

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 ※思い出した順に書いているので、時系列がめちゃくちゃであることをお許し下さい。

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  よく考えたら、何故お咎め無しだったんだろう。
それに、普通は途中で止めるものなんじゃないのか。
潔くどちらかにしろと。
留学生の選考試験を受けた後、私は何と生徒会役員に立候補していた。
実のところ試験を受けた途端あらかた気が済んでしまって、別に行かなくたっていいやという気持ちにすらなっていたのだ。
応募にあたって高い評定を求められることはなかったけれど、実際には毎年”成績優秀者”として表彰されるレベルの生徒が派遣されているとも聞いていた。それも各校あたり一人選ばれるかどうか…評定平均が8.0に届くかどうかの私では、望み薄。
悪くはないけれど、優秀とも言い難い。うん、きっと落とされる。
私もみんなもそう思っていたはずなのに、フタを開けたら受かってしまっていた。

 「えっ、何で受かったんですか!?」

 失恋から約1ヶ月後の11月半ば、場所は所狭しと物が置かれた数学準備室。
室内には担任の数学教諭と、同じクラスから応募した二人の仲間がいた。

「何でって、お前が希望したからだろ」
「でもライバル沢山いたじゃないですか、それに各学校から一人派遣されるかされないかって聞いたのに、何で二人なんですか?」

前代未聞。
その年は、一つの学校の同じクラスから二人合格者が出ていた。
一緒に行くこととなったYちゃんは、困惑する私を見て苦笑いするばかり。当然だと思う。
もう一人応募していて残念ながら落選してしまったH君は、ただニコニコしていた。
彼もまた、ダメで元々と思いながら応募したのかも知れない。
…成績は学年トップだったけれど。

「俺にも分からん。何故か教頭先生がいたくお前を気に入っててな。大学本部まで乗り込んで、無理矢理枠を増やさせたんだ」

ここまで言い忘れていたけれど、留学先は系列校の一つである全寮制の日本人学校だった。
07年度を限りに閉校され、今は現地校へと衣替えされている。
もう少しスリリングな展開を期待されていたみなさん、ごめんなさい。

「教頭先生、ですか??」
「そうだ。おかしいだろ。教頭先生はお前をよくご存知でな。お前何したんだ?」
「何って、先生がおっしゃるままに副級長の仕事をするために毎日職員室へ通っていただけです」
「おかしいよなあー。副級長も級長も他にいるのになあー。覚えられてるのはお前だけなんだよなあー。まあそんな感じでな、他のクラスも合わせて多数いた応募者から誰を推薦するかって多数決を取ったら、ほぼ全員お前に手が挙がったんだよ」
「は?」
「先生方100人以上いるのにだぞ。驚いたぞ」
「私もです」

私はノロマでどんくさかった。

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